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道を極める

日本には、道が付く伝統、文化が多くあります。
茶道、華道、書道、香道、武道でいえば、剣道、柔道、合気道、空手道、弓道、相撲道などがあります。
現代でも様々な分野で「道」というものがあり、日本人はどの立場にいても皆「道」を極めてきました。これは、日本人特有の気質、生き方であり、生活様式であります。

何事にも懸命に取り組みその中で美徳、人としての在り方を追求する生き方は現代でも引き継がれているかけがえのない財産です。

私自身、茶道を習っておりますが毎回驚かされることばかりです。最初は何も理解がなかったため所作や作法について理解し難いものばかりでした。ですが、やり続けていく度に無駄なものは何一つなく全て理にかなったうえ、根底には相手を思いやる「おもてなし」があり、まさに美の真髄。後世へ受け継いでく素晴らしい文化だと思いました。


お茶は平安時代に、中国から入ってきたと言われております。当時は現代のように日常的に飲むものではなく、薬としての位置付けでした。それから時代は進み、室町時代になると日本独自の茶の文化が誕生します。これが「侘び茶」といわれる茶道の源流です。
この源流を受け継いだのが「武野紹鴎(たけのじょうおう)」で、後に皆さんもご存知の弟子である「千利休」に引き継がれ、「侘び茶」の世界が完成されていきました。
この当時は、戦国時代であったため「武将」その中でも位の高い「お殿様」などの嗜みが主流でありました。
それから、江戸時代に入り中期になると一般の町人階級の中でも広まっていき全国的に広まっていきました。ですがこの当時も男性のみの嗜みでした。明治維新後、新たな国家制度が誕生したことによって現代に通じる着物姿の女性が茶会を行う新たな茶道が確立されていきました。


そして、昭和、平成、令和と今では世界各国から「茶道」の文化、精神性を学びに多くの外国人が日本に訪れて体験を通して学んでおります。
このようにあらゆる時代背景があり今日に至っております。これは茶道に限らず全ての日本文化に当てはまることです。

まさに「道を極める」先にあるものです。
これは世界中どこを見渡してもあるものではなく日本独自の美しく、尊く、大変貴重で、真理を突いた何にも変え難い賜物です。
これらを現代の私たち日本人は学び、生活で取り入れることにより昇華し先人の方々が与えてくれたように私たちも後世へ与える役割があります。そして現代は日本だけでなく、ひとりひとりの繋がりや影響力は世界にまで及びます。この日本文化、精神性、「道」というもの世界に示していき素晴らしい世の中にしていくことも同時に担っているのではないでしょうか。

美しい日本人であるために。



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