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詩など・詞など・曲など

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2021年6月の記事一覧

詩を1つ(雨の……)

雨の……心の雲はどんよりと灰色であり

足はおもりを引き摺るよう

しょんぼりと落とした目線の先に

緑の草が泣いていたのを 雨の美しさというのだろうか

詩を1つ(ひとくちの)

ひとくちのラテマグカップはまだ温かく

ラテを半分くらい満たしている

ピアノの曲を まったり聴いて

窓には 木々もざわめき踊っている

ひとくちのラテ くいと飲みこむ

ややお疲れにしみいってゆく

今日の仕事に とりあえず

花まる あげてみたりした

詩を3つ(サヨナラ)

サヨナラノ日イツモ通リニ オハヨウト言オウ

イツモ通リニ 笑顔デイヨウ

サヨナラダケガ人生 トシテモ

イツモノ日々コソ大切ダッタネト 思イタイカラ

宝物の日々はあんなに声が小さかった君が

おはようと笑顔をくれる

はるなつあきふゆ 宝物の日々は

今日のさようならのために あったのかな

涙の成分なぜ涙はこぼれるの

未来へのエールと 過去へのありがとう

今日のサヨナラ あなたへの元気

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詩を6つ(地球と子の)

宇宙色(ソライロ)宇宙と地球の境にある空の色は

青くて赤くて黄色くて透明色で

君も私もつつみこむ

優しいひとときつつみこむ

月のねむねむお月さま 朝に会いたくて

いつまでもいる! だだこねて

うすらうすれる お月さま

もうねむねむよ 白い朝……

ひ・と・と・き音楽を聴く 私は自由

夢を想えば 私は羽ばたく

君を思えば いつでもここは

し・あ・わ・せ なひとときよ

居酒やさん

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詩を2つ(晴耕雨読)

雨の日読書傘がゆく窓辺のひととき

コーヒーにメガネを添えて頁をめくり

誰かの言葉いつかの日々を

思い味わう 今日は雨の日

一生懸命やってきた夏 はたらく人々

汗水流し あなたは笑い

あっついねーと また笑う

さわやかというのは こういうことだ

詩を1つ(曇り空)

曇り空散歩曇り空の隙間の青空を

清らかな池と思った

散歩の歩み少しゆるめて

まだ会えない母や親戚を思った

詩を1つ(夢歩行)

夢歩行まぶたが落ちてくる歩行中

夢の中ではまっすぐ歩く

ドカンと柵に当たって目覚め

今眠ってた 歩きながらとは……

詩を1つ(雨を刻む)

雨を刻む傘を広げて雨の町を歩く

傘に草花に滴のパチパチ

遥かな雨の歴史の中に

今朝聴く雨の音を刻もう

詩を1つ(早朝一)

早朝一窓からチュチチ早朝の鳥

白む空の下にまだ町は眠る

家族の寝息起こさないよう

カモミールティ優しくすする

詩を6つ(夕方帰る)

夕方帰る羊の雲はオレンジ色の湖に架かる飛行機雲の橋を渡って家へ帰ります

象の雲の親子は絵本を読みながら眠ります

私は一人夕方散歩 なんてね

家族の点す灯りは あったかく待っているみたいですよ

君の翳遠い日を掴もうとしてイグアナを掴む

君の翳に涙はなくて淋しげな笑顔がある

優秀さより青春の儚さが仄かに光り

その翳には隠されたやさしさが滲んでいた

愚な世界が怖いって言った君の

気持ち

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詩を2つ(夕方ゆく)

夕方ゆく道自分の中に何かあるかと

探し夕方一人ゆく道

世界はこんなに美しいのに

一人心の中で迷ってる

大丈夫大丈夫かと頭かきなでられて

大丈夫だよと強がりを言った

一人で眺める窓の景色は

うすい空色 君と一緒にみたいなぁ

詩を2つ(不安の)

思い返す電車を待つホームの椅子で

今日の心配を思う

守られていた日々を思い返し

笑顔の皆を心に浮かべる

四面楚歌と雲押しつぶされそうなのは四面楚歌だと思うから

それでもただ誠実に生きてゆくだけだと思う

真白い雲は雄大で地平近くの椅子のよう

やわらかい空よこの世界を包んでおくれ

詩を2つ(異世界へ)

夕陽と抜け道夕陽の当たる草たちは切ない光にそよぎ

夕日の影にいる草たちは眠りにつこうとしている

ちょうちょうはその上をはたはたと光と影をかき混ぜるように舞う

異世界へつづく小さな抜け道はおそらくここら辺りにあるのだろう

天空の果てへ君が笑うなら私も笑おう 青空の果て

君が泣くなら私も泣こう 雨空の果て

君がゆくなら私もゆこう 夕空の果て

君が眠るなら私も眠ろう 星空の果て

そして 

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詩を5つ(感謝と)

ありがとうすれ違いざまに君が微笑む

この前はありがとうってなんのことかな

聞いてみたけどほんのちょっとした小さなこと

ありがとうってとっても大きいんだね

思い出自転車自転車乗れずに転んだ日々は

友の笑い声と家族の励ます声と

泣き虫な私の弱音と蝉の声とピアノの音と

膝小僧の絆創膏に見上げた空の白い雲も笑ってたっけ

休日の窓辺窓辺の光 休日を讃え

空と緑は夏をはじめた

このひととき

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