Masayuki Kusakabe

音楽のことしか書かない。

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最近の記事

Linda McCartney「Wild Prairie」

リンダ・ルイーズ・イーストマンは1941年、ニューヨークに生まれる。父親はロシア系ユダヤ人にして弁護士、母親は服飾業を営むという経済的に恵まれた「お嬢様」環境。4歳の誕生日には父親であるリーが音楽出版関係の仕事をしていた縁を使い、バディ・クラークに娘への曲を作ってもらう(後にジャン・アンド・ディーンもカバー)。 https://youtu.be/SAvMqIU1QZU そんな「お嬢様」は、家族で乗馬を嗜む環境で育ちつつも、ロックンロールに魅了される好奇心旺盛な

    • ウイングス「ロンドン・タウン」

      Release Date November 1978 Song List London Town Cafe on the Left Bank I'm Carring Backword Traveller Cuff Link Children Children Girlfriend I've Had Enough With A Little Luck Famous Groupies Deliver Your Children Name and Address Do

      • ディランを楽しむ5枚 その⑤

        「コンサート・アット・フィルハーモニック・ホール」(1964) ロバート・ジマーマンは1961年、ヒッチハイクでニューヨークにたどり着く。元々プレスリーやリトル・リチャードに憧れてバンドを始めていたものの、ロック衰退とフォーク勃興の流れのままに、エレキとフォークギターを交換で手に入れ、グリニッジ・ヴィレッジに出没しては歌を歌うようになる。その間にジョン・ハモンド(プロデューサー)に見出され、1962年にはデビュー作「ボブ・ディラン」を発表。 デビュー以降、加速がつい

        • ディランを楽しむ5枚 その④

          「インフィデル」(1983) キングストン生まれのローウェル・ダンパーとロビー・シェイクスピアがドラムとベースというコンビを組んだのは70年代半ばとされる。ローウェルは大好きだったスライ・ストーンにあやかり、芸名をスライ・ダンパーと改める。スライ&ロビー。チャンネル・ワンのスタジオでミリタントビートと呼ばれる、強烈なドラミングとメロディックなベースラインの融合で静かな革命を起こす。 1983年、そのスライ&ロビーの元に電話が入る。受話器を取ると、男はボブ・ディランを

        Linda McCartney「Wild Prairie」

          ディランを楽しむ5枚 3枚目

          「ストリート・リーガル」(1978) 2016年9月、パティ・スミスの元へスウェーデンアカデミーから連絡が入る。ノーベル文学賞授賞式でのパフォーマンス依頼。受賞者は誰かは決まっていない。パティは自作曲でオーケストラとの共演に相応しい曲をセレクトする。 後日、文学賞はディランと判明する。パティは混乱する。16歳の時に母親に買ってもらった初めてのレコードは「フリーホイリーン・ボブ・ディラン」だった。心酔した。ディランの愛人になるために家出同然で1967年夏、ニューヨー

          ディランを楽しむ5枚 3枚目

          ディランを楽しむ5枚 2枚目

          「ブラッド・オン・ザ・トラックス」(1975) 音楽が個人の表現である以上、個々の表現には大なり小なりプライベートが反映される。ポップソングはその傾向が強い。ポップソングがポップソングとして成立する主たる要因がシンパシーなのだからある種当然といえば当然ではある。 ジョン・レノンとヨーコ・オノの関係は様々なストレスとジョンの浮気により1972年以降冷え込んでいく。1973年10月、ヨーコはジョンとの別居を決意、ジョンはLAに追放される。この間、いわゆる「ロスト・ウイーク

          ディランを楽しむ5枚 2枚目

          ディランを楽しむ5枚 1枚目

          「ハード・レイン」(1976) 2018年、ディランはフジロックフェスティバルのトリを飾る。御年77歳。一部有名曲がオリジナルに比較的近い形で披露されたことに驚きの声が続発していたが(それもまたおかしな話ではあるのだが、何せ気まぐれなディランである)、基本的に90年代以降の作品を中心にしたセットリスト。アレンジもブルースといえば聞こえはいいものの、要するに今の声域に合わせたもの、と言って良いと思う。先ずは歌う、歌えることが前提。当たり前といえば当たり前であり、若い頃のク

          ディランを楽しむ5枚 1枚目

          ボブ・ディランを楽しむ5枚(序章)

          ボブ・ディラン。1941年5月24日生まれ。本名ロバート・アレン・ジマーマン。フォークの騎手、ロックンロール最大の詩人、ノーベル賞受賞者。 こうした一般的に知られる情報の中で、音楽を聴く上で必要な情報としては、ボブ・ディランという名が芸名であった(現在は芸名を法的な本名に改称している)ことくらいであると思われる。フォークや詩やノーベル賞のことを知らなくてもディランは聴くことが出来るし、楽しむことができる。むしろ知らない方が良い、とすら感じる。 何故か。そもそもディラン

          ボブ・ディランを楽しむ5枚(序章)

          抵抗の音楽としてのジャズ(ロリンズ、ローチ、マイルスのひとつの例)

          ソニー・ロリンズは早熟の天才児だった。マイルス・デイヴィスに見出され、プレスティッジでリーダーアルバムを製作したのは1951年、僅か21歳。キャリアを順調に重ねていくが、同時にドラッグの量も重なっていき、プレイがままならなくなっていく。54年には全ての活動を休止。新バンドにロリンズを招くつもりだったマイルスは、ロリンズを断念し、ロリンズよりまだまだ粗い若者を止む無く召集する。 55年、マイルスと並ぶ天才、クリフォード・ブラウンは快進撃を続けていた。しかしサックス奏者の離脱

          抵抗の音楽としてのジャズ(ロリンズ、ローチ、マイルスのひとつの例)

          ウイングス「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」

          Release Date December 1976 Song List Venus And Mars〜Rock Show〜Jet Let Me Roll It Spirit Of Ancient Egypt Medecine Jar Maybe I'm Amazed Call Me Back Again Lady Madonna The Long And Winding Road Live And Let Die Picasso's Last Word Ri

          ウイングス「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」

          ウイングス「ウイングス・アット・ザ・スピード・オブ・サウンド」

          Release Date March 1976 Song List Let 'Em In The Note You Never Wrote She's My Baby Beware My Love Wino Junko Silly Love Songs Cook Of The House Time To Hide Must Do Something About It San Ferry Anne Warm And Beautiful 1975年。「ヴィーナス・ア

          ウイングス「ウイングス・アット・ザ・スピード・オブ・サウンド」

          ウイングス「ヴィーナス・アンド・マース」

          Releace Date May 1975 Song List Venus And Mars Rock Show Love In Song You Gave Me The Answer Magneto And Titanium Man Letting Go Venus And Mars – Reprise Spirits Of Ancient Egypt Medicine Jar Call Me Back Again Listen To What Th

          ウイングス「ヴィーナス・アンド・マース」

          ポール・マッカートニー&ウイングス「バンド・オン・ザ・ラン」

          Release Date Dec.1973 Song List 1 Band On The Run 5:09 2 Jet 4:08 3 Bluebird 3:21 4 Mrs Vandebilt 4:37 5 Let Me Roll It 4:47 6 Mamunia 4:49 7 No Words 2:33 8 Picasso's Last Words (Drink To Me) 5:50 9 Nineteen Hundred And Eighty Five

          ポール・マッカートニー&ウイングス「バンド・オン・ザ・ラン」

          ポール・マッカートニー&ウイングス「レッド・ローズ・スピードウェイ」

          Release Date May,1973 Song List Big Barn Bed 3:48 My Love 4:06 Get On The Right Thing 4:15 One More Kiss 2:27 Little Lamb Dragonfly 6:18 Single Pigeon 1:52 When The Night 3:36 Loup (First Indian On The Moon) 4:21 Medley (11:14) Hold Me

          ポール・マッカートニー&ウイングス「レッド・ローズ・スピードウェイ」

          ウイングス「ワイルド・ライフ」

          Release Date Dec.1971 Song List Mumbo 3:54 Bip Bop 4:14 Love Is Strange 4:50 Wild Life 6:48 Some People Never Know 6:35 I Am Your Singer 2:15 Tomorrow 3:28 Dear Friend 1957年、15歳の時にクウォーリーメンに加入してからずっと音楽=バンドだった。1人でも音楽は作れるが、バンドで音楽を作る

          ウイングス「ワイルド・ライフ」

          ポール&リンダ・マッカートニー「ラム」

          Release Date May 1971 Song List Too Many People 3 Legs Ram On Dear Boy Uncle Albert / Admiral Halsey Smile Away Heart Of The Country Monkberry Moon Delight Eat At Home Long Haired Lady Ram On The Back Seat Of My Car https:/

          ポール&リンダ・マッカートニー「ラム」