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「私」

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歩いてきた道の話。
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「へん」な子の変遷

「へん」な子の変遷

梅雨とは思えない程からっとして、太陽が全力を出している朝のこと。

同級生とすれ違った。

あ、おはよう。

うん。おはよう。

ねえねえ、-1さんって変な子だよねってこないだ友だちと話してたんだよ。

?????

ん?
え、変な子?
、、私認知されていたの?
、、、ちゃんと話した記憶ないけどなぁ?
たくさんのクエスチョンマークが浮かぶ。

あまりにもさらっと言うものだから、あ、ふ〜んとしか言え

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「なんて」で投げ出してしまう全てに。

「なんて」で投げ出してしまう全てに。

明日なんて。

過去なんて。

愛なんて。

私なんて。

未来なんて。

人間なんて。

「なんて」
なんて、便利な言葉だろうね。

※※※

5月末、50人ほどが参加するイベントを企画している。
直前になって、ドタキャンが多発した。
一緒に企画している子のひとりは怒っていた。私は?あれ、怒ってない。予算どうしよう。準備してたけど、考え直しかな。それは思う。だけど、それ以上は思わない。ああ、こん

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逃避行の最終章。

逃避行の最終章。

大学生になってからのこの2年。
その時間をわたしは「逃避行」と名付ける。

いつか、わたしの人生を振り返ったとき、その他とは異質である意味での現実から離れた期間だった、と思うだろう。有り得ないくらいたくさんの感情で溢れていた。

逃避行の記録この2年間、私は毎日必ず日記を書いた。

いつかのわたしのために。

1日が積み重なって今があるということを忘れないために。

初めの頃は食べたものとかその日

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n回目の東京。ここではないどこかへ、行きたかった。

n回目の東京。ここではないどこかへ、行きたかった。

「ここではないどこかへ、行きたい」

ずっと、そう思っていた。

※※※

1回目の東京。

2013年。たぶん、春。

海外に赴任していた父の帰国に合わせて、母と妹と新幹線で向かった東京。

駅で待っている父の姿をいまだに覚えている。それ以外のことはほとんど遥か彼方に葬られてしまった。
唯一記憶に残っているのは、建設されたばかりの東京スカイツリーに行ったこと。
エレベーターの中はきらきらとピンク

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正解がない人間関係に揉まれて今日も息をする。

正解がない人間関係に揉まれて今日も息をする。

「あなたにとって、友だちとは何ですか」

そんなタイトルで、中学生に向けた道徳の授業の指導案を作成した。
人間関係の難しさに直面することが多い中学生という身分の3年間。
そんな時期を生きている生徒たちに、直接的過ぎて危険かもしれないとは思いつつ、とても大切で今後の人の関わりにも影響を与えるだろうトピックだと思い取り上げた。授業を進行する前段階としては、私がしっかりと自分なりの見解をもっておく必要が

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何者でもなく、何者にもなれるみんなへ

何者でもなく、何者にもなれるみんなへ

夕方、自転車を漕いでいるとふわっと甘い香りがした。

この香りは、金木犀だ。

今年もこの季節がやってきた。

※※※

私は、相手が私のことを受け入れようとする意志が無いと感じてしまったときに、自分の想いを一切話せなくなってしまう。

話さなければいけない場であっても。

そんな話そうとしたけど、飲み込んでしまったことがある私の今の仕事への想いを書いておこう。

私は、集団授業の非常勤講師を大学

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「おうち」があるということ

今日の空は私が好きな藍色をしている。

その藍色の中で、何かに追われているように移ろい続ける雲に見蕩れてしまった。

※※※

今の私が落ち着ける場所ってどこだろう。

ふと、そんなことを思った。

今の私が落ち着ける場所。
それは、
誰もいない講義室

小さな地元の映劇

そして、
0:00の布団

私は高校時代のほとんどの時間を学校、ライブハウス、自習室で過ごした。
休日も自習室に通っていた。

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抜毛症と向き合い続けてかれこれ8年が経つそうです。

抜毛症と向き合い続けてかれこれ8年が経つそうです。

2022年夏、私は人生で初めて、ショートヘアにした。

今までの私とはかなり雰囲気が変わった新しい髪型は有難いことに周りの人から好評で、私自身も予想以上に私に似合っていると感じたのでとても嬉しかった。

中学生の頃からショートヘアの女の子がずっと憧れだった。ショートヘアにしている女の子は運動部に所属している子が多くて、運動が全くできない私にとっては凄く格好よく映っていた。

「私も、ショートヘアに

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「本気」の力って凄いと思う。~受験生への健闘を込めて

「本気」の力って凄いと思う。~受験生への健闘を込めて

2021.01.16
2021.01.17

あれから2年。

私が共通テストを受けてから、もう2年が経過する。

あの日が、私の人生でのひとつの節目であり、私の人生に欠かせないひとつの通過点だったと思う。

※※※

結果から言ってしまうと、私は共通テストで思うような点が取れなかった。2日目の夜、自己採点を終えた私は涙すら出ない中で一緒に勉強を頑張ってきた友だちと電話をした。

そのあと、ちょう

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