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『学生スポーツのアマチュアリズムに思うこと』
今回は日本の学生スポーツのアマチュアリズムに関して、私が思うことを書きたいと思います。
アマチュアリズムが根底に流れる学生スポーツ
国によってスポーツに対しての位置づけや文化は大きく異なります。
日本の場合、学生スポーツはアマチュアリズムが前提となっており、
時には「体育」の延長とも捉えられ、教育的側面が強いためビジネス要素は低いと言えます。
私は学生スポーツに関わる人間として、
やはり競技力
『アスレティックリハビリテーションの目的と基本』
チームに専門的な知識を持ったトレーナーや医療スタッフがいない場合。
選手の怪我に対しての悩みや不安を抱くのは、
本人のみならず指導者やマネージャーも然りでしょう。
例えば、選手が病院へ通っていない状態でどのようにリハビリを進めるか。
ドクターにそろそろ復帰して良いと言われたが、今まで見学のみの状態から急に復帰させて良いのかなど。
即ち、アスレティックリハビリテーション(復帰に向けての手順や付随
『ウェイトトレーニング勘違いあるある②』
前回からの続きとなります。
~その2~
ウエイトトレーニングの組み立て方今回はウエイトトレーニングの組み立てに関しての勘違いについてです。
選手から「ウエイトトレーニングを週に2日行っています。1日目は上半身、2日目は下半身を鍛えています。」という事をよく聞きます。
実はこれは間違いです!さて、なぜ間違いなのでしょうか?
確かに、上半身、下半身それぞれ日を分けて集中的に行う方法は効果的です。
『ウェイトトレーニング勘違いあるある①』
スポーツパフォーマンスを向上させるために、ウエイトトレーニングはとても重要なトレーニングの一つです。
そして、その理論や方法は日々アップデートされており、
過去の常識とは真逆のことが、現在の常識であったりすることもあります。
アスレティックトレーナーという立場は、
ウエイトトレーニングに対する選手や指導者が持つ誤解や間違いを修正し、アップデートさせていく役割も担っています。
そこで今回は、現場で
『夏の水分補給(塩)』
先月に熱中症予防として、練習前や練習中にもスポーツドリンクを積極的に摂取しましょうと書きました。
なぜならスポーツドリンクには汗で失われたナトリウムやカルシウム、カリウム、マグネシウムなどもバランスよく配合されているから!
しかし、決してコストパフォーマンスが良いとは言い難いんですよね。
そのためオリジナルスポーツドリンクを作っている部活動も多いと思います。
今回はその中に配合するであろう「塩」
『夏の食事 (ポイントや工夫)』
スポーツ選手にとって、適切な栄養摂取は強くなるためにとても大事な要素です。
その大切な栄養は食事から摂取することが主となります。
夏は汗で失われるミネラルを多めに摂取するなどの特色はありますが、
基本的にはこの季節だからこの栄養を、この食事をという事はなく、一年中大きな変化はありません。
しかし、夏になると食欲が低下し栄養摂取のバランスが悪くなりがちです。
いかにしっかりとした食事を摂るかという
『合宿遠征② 過ごし方編』
合宿中は二部練習や試合の連続などで、選手の身体の疲労は想像以上です。
そのため、疲労回復(休養)を積極的に促すアプローチが重要になります。
今回は私が選手へ提示している対策をいくつか紹介します!
1.アイスバス
選手が練習や試合後にキンキンに冷えた水風呂に浸かっている場面を見たことがあるかと思います。運動直後に筋肉の温度を下げることで翌日の疲労感がかなり軽減される効果があります。
ただ、チーム
『合宿遠征① 便利な物編』
夏といえば、部活動にとっては合宿のシーズン!
チームメイトと共に終日好きなスポーツに漬かり、生活の時間を共有することで、チームの結束力が高まることはもちろん、技術や体力の向上が望める大切な機会です。
合宿の多くは日ごろの練習場所から離れ、宿泊を伴う形式が多いです。
そのため、合宿に合わせた物品の用意を求められます。
大抵は各々の部で持ち物リストなどは先輩方から代々伝わっていたり、
ネットなどで調
『熱中症予防 個人とチームでの対策』
■熱中症予防のために個人ができること
今回は熱中症の予防について書きたいと思います。
まずは室内外問わず部活動などで熱中症を引き起こす要因について、
以下のような要因があげられます。
①気温が高い
②湿度が高い
③日差しが強い
④風が弱い
⑤暑さに慣れていない
⑥水分補給、栄養補給が不十分
⑦寝不足や過度の疲労などの体調不良
⑧熱がこもりやすい、汗が乾きにくい服装
気温や湿度などの環境に関し
『熱中症予防のための水分補給』
水分補給については各選手に任せずに、チームでそれを意識できる環境を作ることが大切です。
■水分補給が適切に行われているか
体内の水分は2%失われると危険信号になります。
水分摂取が適切に行えているのか。
選手に対する客観的な評価方法として、
なるべく薄着の状態で、練習の前と後の体重を計測する方法があります。
もし、そこで2%以上体重が減っていた選手がいた場合、
次回から積極的に水分を摂るように
『熱中症の症状と処置法』
■症状と重症度
熱中症は暑さによって体温が上がり過ぎたり、
体内の水分やミネラルの減少で体の機能が著しく低下してしまう状態のことです。
主な症状はめまいやだるさ、吐き気、けいれん、頭痛などです。
前回にも述べましたように、酷い場合は重篤な後遺症が残ったり、
最悪死に至る場合もあるとても危険な病気です。
そして、熱中症は重症度により以下の3つのカテゴリーに分類されます。
Ⅰ度(軽症):立ちく
『応急処置の間違いあるある③』
応急処置の間違いあるある①②からの関連として、今回は③を書かせていただきます。
■鼻血
以前、選手同士が接触して鼻血を出している選手に対し、
鼻をつまんで顔を上向きに向かせ、首の後ろをトントン叩いているマネージャーさんがいました。
最近はあまり首トントンは見かけなくなりましたが、
上を向かせている局面は良く見られます。
首トントンは全く根拠が無いばかりか、接触により首を痛めている場合もあるの
『応急処置に関してよくある質問』
今回は私が現場でよく受ける応急処置に関する質問をQ&A形式で書いていきます。参考にしてみて下さい。
Q. アイシングを家でも継続して行いたいのですが、氷がたくさんありません。冷凍庫にある保冷剤や冷感湿布でも良いですか?
A.保冷材は0℃以下まで冷えてしまう物があり、
直接皮膚に当ててしまうと凍傷をおこして皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。
タオルなどで包んで冷えすぎないようにしましょう。
ま
『応急処置の間違いあるある②』
■すり傷
皆さんはすり傷に対してどのような処置をしていますか?
まず消毒をしてガーゼを当てて定期的に消毒を繰り返したりしていませんか?
⇒傷の応急処置では消毒はしてはいけません。
それはなぜか。
消毒をしてしまうと、バイ菌と共に傷を治そうとする大事な細胞も殺してしまうからです。
すり傷を負ってしまった場合は水で洗い流すのみにしましょう。
そして砂や小石が埋まっている場合は取り除きます。
その他
『応急処置の間違いあるある①』
私が現場に出ていてよく遭遇するのが「打撲」と「肉離れ」の応急処置の間違いです。
スポーツ現場では、太もも前側に相手の膝などが入り歩けないほどの痛みが生じる俗に「ももかん」と呼ばれる打撲によく遭遇します。
「打撲」の応急処置の方法は、
①氷でしっかりと冷やしつつ膝を曲げて受傷した筋肉をストレッチしながら固定。
②その後、帰宅後も可能な限りストレッチした状態にしておく(かなり痛いですが!)。これは