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50歳のラブレター*11月22日にむけて

50歳のラブレター*11月22日にむけて

もう2023年も終わりの始まりといった感じ。
いい夫婦の日にはもう少し時間がありますが、
時間があるからこそ、見つめあう贅沢を楽しむといいと思います。
長くいればいるほど、お互いが同じ生活協同組合の
同僚という感じがしないでもないと思うのですが、
世界中で一番自分のことを心配してくれる異性は、
なにものにも代えがたい存在だと納得できるはず。
お互いが「いなくなると不便」な存在であれば、
それだけで

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残夏

残夏

 黄昏に音割れした『新世界より』が響く。17時だ。何処から鳴っているのだろう、と見上げた目が西日をかすめて思わずくしゃみが一ツ出る。

 もう夕方は半袖だと肌寒い。あれほど囂しかったヒグラシも鳴りを潜めた。そろそろ夕涼みもおしまい、明日から散歩は午前中に戻そうかとてくてく行きつつ考える。

 けだし「夕涼み」は夏の季語である。暑かった一日の終わりに涼風を迎える慣わしのことだ。蚊取り線香と風鈴のある

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詩 「元気を出して」

詩 「元気を出して」

ふさぎ込む 君を見ていると
苦しいから 元気を出して

笑わなくなった 君を見ていると
寂しいから 元気を出して

ほんの少しでいい
ほんのわずかな微笑みでいい
その一瞬があるだけで
今日は人生最高の日

君の悲しみが
お金で買えるなら
高いお金を払って
僕は元気のない人になりたい

君の苦しみを
半分にできるハサミがあれば
その半分をもぐもぐ食べて
僕も元気のない人になりたい

僕は君のために何

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詩 「写真」

詩 「写真」

瞬きする間に
消えゆく一瞬を
つかまえた

一瞬は
永遠の命と
引き換えに
時を失った

写真は知っている
この世界に時間があったことを

写真はただ見守っている
時と共に失われてゆくものの悲しみを

死んだ人が
こちらを向いて笑っている
死んでいるのに生きている
その頭はまだ何かを考えている
その心はまだ誰かを想っている
そこにいるのに
ここにはいない

花は
草は
木は
森は
海は
写真を知ら

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繋がるということ

繋がるということ

SNSは多くの人との出会いがある。
日常の中では出会わない人...例えば住んでいる場所が遠かったり、年齢・仕事などが違うために接点がない人とも、ネット上は簡単に繋がれる。

私はTwitterが主にそんな場所になっているけれど、繋がるということには慎重になる。なかにはフォロワー数が多いことがSNSの醍醐味と感じる人もいるし、その都度思ったことをそのまま呟く人もいる。SNSの使い方は反社会的でない限

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