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2019年7月色々(でんぱ組.inc/ホットギミック/ナイスコントロール/Wienners×ネクライトーキー/13の理由/ストレンジャー・シングス/夫のちんぽが入らない)

7.4 でんぱ組.inc 全国ホールツアー UHHA! YAAA!! TOUR!!! 2019@福岡市民会館

夢眠ねむ卒業をまだ認めたくなくて、卒業公演も円盤買ったのにまだ観てないっていうナイーブな僕だけども買いましたよチケット。結構良い席で、なぜあの人はそこにいないのに、、っていうジレンマはあったのだけど、久々のでんぱ組ワンマン、無茶苦茶楽しかった。楽曲においても、ここ最近はドツボな曲があまりなかったのだけど、先日急にリリースされた清竜人のペンによる「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」がクリーンヒット。なんか、理屈を超えて脳髄に刺さって揺さぶってくる感じ、例えば「でんでんぱっしょん」であるとか、「Future Diver」であるとか、ああいうものが俺たちのでんぱ組だ!と思うわけだけど、その系譜で。ネタ曲に見せかけて、やはり"君と僕の巡り会い"で曲のイマジネーションを爆発させてくるからグッとくるんだよな。

ジャジーな曲はあまり好みじゃなかったのだけど「待ちぼうけ宇宙ステーション」や新曲「形而上学的、魔法」など、聴かせる見せ方をしてくれてとても良かった。最後の曲なんてアカペラも披露してたし。そういう魅力を重ねつつも、この日のハイライトは「強い気持ち・強い愛」でしょ!でんぱと出会うきっかけになった1曲。この曲こそ、ねむきゅんの居た体制で見たかったけれど、いやこの6人で歌うことそれ自体が、ねむきゅんの居た時代を肯定しているようでね!流動体になって、僕らの元に届いていたよ。

ねむきゅんが居た時は注目できてなかったけど、やっぱり次の推しはぺろりん先生に決定だな、、となる公演でもあった。あの余裕ある佇まい、あざとさ、二の腕、そして細めの声質。まだまだでんぱ組を追う宿命ができた。


7.5 ホットギミック ガールミーツボーイ

山戸結希監督、好きなんですよね。膨大なカット割、クセまみれの画角、そして心を丸ごと吐き散らかしたみたいな横溢気味な言葉たち。ただ、本作に関しては主人公があまりにもプレーンすぎて心配で。女子高生が主人公の作品「五つ数えれば君の夢」「おとぎ話みたい」、そのどれもがめちゃくちゃに主体的に喋りまくるガールたちばかりだったので、自信(自身)は無いけど何だかモテまくる女の子が主人公の夢物語ってどうなの、と思っていた。

しかしそこは山戸監督、完全に自分のモノに仕上げきっていた。主人公を演じる堀未央奈に監督自身が憑依し、彼女のフィルターで世界を覗くことであの美しい揺らぎを持った映像の必然性を出していたし、笑ってしまうくらい色々超越しすぎなボーイたちにもある種の説得力を持たせていた。そして120分もの間、山戸演出を浴びる満腹感たるや。個人的にツボだったのは、ポテチを食う口元への寄りと、零したココアのうえをスライディングして寝そべる間宮祥太朗と、反町隆史の影。反町にも山戸演出が?!というところで笑いそうになったのだけど、あれにも実は意味があるから油断ならない。

終盤、あるボーイと夜の海浜を歩くシーンにひどく感動した。まさかこの作品の着地点が"自分"だとは。感情の機微をズームアップしてフィルムに刻む山戸監督の只ならぬ執念。そしてその中心、自分を含めたガールが絶対的にあることに感服した。開発中の都市と共に少し背伸びしながら始まりを鳴らす心と体の物語だった。あと、相変わらず、長尺の音楽の使い方も素晴らしかった。泉まくら「春に」が掛かったシーンの胸の抉り方、尋常じゃない。


7.6 万能グローブガラパゴスダイナモス プロデュース公演「ナイス・コントロール」@福岡イムズホール

15周年記念に人気だった過去作を客演キャストを交えての再演。あの世とこの世の境目で、10人の男女が現世に蘇るために全員一致で意見を合わせるゲームを行うというあらすじ。心理戦を軸にしたコメディというのはどうしてこんなにジタバタして楽しいのだろう!シンプルな設定ゆえに、笑いどころもパワフルだし、とにかく大きい。そういううねりがある中で、最初の笑いどこの台詞が"「カルピスあるなら水もあるでしょ!」×3"という小ささもツボだった。

作・演出の川口大樹が描く物語はまだ3本しか観てないのだけど、どれも笑いの傍に潜む黒い気分がねっとりと描かれているものばかりだ。お話としてデフォルトされている部分は大きいが、何となく人間の行き着いてしまう感覚を言い当てているような気がして。この作品も、救いなのか何なのか、っていう結末が待ってた。その余韻をエンディングテーマのandymori「スパイラル」が優しく増幅してくれていた。<僕たちはそれでも明日を夢見て眠るしかないんです>かぁ。

7.15 Wienners「BATTLE AND UNTIY TOUR 2019」@福岡Queblick(ゲスト:ネクライトーキー)

ここ数年で1番激しいライブだったし、珍しくその最前線のほうで盛り上がってしまった。そういうつもりはなかったのだけど、先攻のネクライトーキーもだいぶ前のほうで。5月にCBで観た時は初鑑賞だったので割としっかり観たけど、今日はだいぶもみくちゃで。しかしそれがまた良くて!「めっちゃかわいいうた」の最後とか、「遠吠えのサンセット」のサビとか、モッシュポイントで気持ちよく湧ける良さ。彼らの音楽はやはり、どうしようもない気分を爆発させているところがグッとくるんだよな。石風呂曲は、「午前3時のヘッドフォン」が素晴らしかった、ストレートなのも完璧なのだ。

Wiennersは2年ちょっとぶり。イベントで観るか対バンで呼ばれた側ばかりで、ホームで観るのは初めて。ということを全く考慮しなかった結果、大狂乱に巻き込まれてしまったのよ!のっけからブチ上げることだけを念頭に置いた楽曲の乱れ打ち。いわゆるダンスビートのみならず、パンクロック由来のドラミングも沢山入ってるのだけど、それら全てが踊る行為に集約されていくのだ。定型的な振り付けなどは何もない、ただただ危ないおかしな動作×200人ほど。Queblickは地下にあるアングラな雰囲気のあるライブハウスなので、そのグツグツと煮立つような空間は異様そのものだった。アンコールではネクライトーキーの面々も登場しての「オシャレ大作戦」→「hello,Goodbye」のメドレー。引っ搔き回せるだけ回し尽くしてくれた。


Netflixの色々

無料で1か月再登録したんで7月はずっと観てた。いや、Huluとか含めて月額払ってもういいんだけどな、なんかまだAmazon Primeだけしか継続してない。

・ストレンジャー・シングス
あまりにもみんな観てるんで一気に3シーズン観てみたらめちゃくちゃ面白かった。シーズン1で「影の谷」ってモチーフが出てきた時点でもう勝ってた。あれは無限に広げられる最強設定だな、と思ったらシーズン3ではそこに行かないっていう笑。何シーズン続けるつもりよ。主人公の少年探偵団たちが所帯を持つようになっても延々と続いて欲しいな。そういう、「大好き五つ子!」的な面白さもあるコンテンツなはず。ダスティンとスティーブがなんかめっちゃ仲良くなるのとか凄い好きだ、あのコンビ思いつくの強い。

・13の理由
ナードマグネット『透明になったあなたへ』の副読作品として観始めたのだけど、当然これはなかなかハードな作品で。どれほどこの秘密を解き明かそうとも、そこに君がいないことに変わりはない、という。圧倒的な虚無の底から何とか這い出そうとする、凄まじく辛い作品だと思う。「THE GREAT ESCAPE」が胸を抉ってくる祈りにしか聞こえなくなった。しかし、ポップカルチャーで通じ合うということの"弱さ"をまざまざと示されてる気がしてなぁ。何の意味があるんだ、って気にもなるけどやっぱり信じたいよなぁ。

・夫のちんぽが入らない
もう何年前になりますか、ceroの「Orphans」の元ネタがこのドラマの原作小説だと知った時に何かが痺れるのを感じたものです。コミュニケートへの切実さは、この壮絶な愛の物語と通じていたのか、と。「ゾンビが来たから人生見つめなおした件」とコレで石橋菜津美さんが完全に推し女優になったよ。目が良い、トーンが良い、しかめ面に可愛げがある、これで十分。あぁ、あとすごくウワってなったのが両親とのシーンなぁ、田舎の閉塞感というか、永遠に変わらない地獄というか。筒井真理子さんは狂気よな。


あと今月は「粗品TV」たる番組のインパクト強かった。エンドレスエイトという彼自身にとっての印象深い作品を引用し、言葉遊びを駆使して構築された圧巻の作品を完成させる。こういう笑いを生み出せるのはバカリズムか小林賢太郎かだと思っていたので、まさか大阪よしもとから現れるなんて。こういう作風をきっとイジられることもあるだろうけど、彼には彼のやり方でいろんな笑いを作っていってほしいな。マジのマジによしもとの希望だよ!

一本の記事となり得なさそうな文字数の感想文をぶち込む場所として設けた「月ごとの色々」だけど、どんな文字数だろうと一本の記事として可愛がりたい気持ちが出てきたので今月からはヤメにしてる!短文を乱投するから!

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