人生において、私たちはさまざまな選択を迫られます。その中でも最も基本的で重要な選択のひとつが、「生きること」に対する姿勢や意識です。私たちの生き方や生きる目的、価値観は、人生の方向性や幸福度に大きな影響を与えます。本稿では、「生きること」へのスタンス（積極性、意欲）が人生をどのように左右するかについて、会社経営と結びつけながら考察していきます。

生きることへのスタンスと人生の質

「生きること」に対するスタンスは、私たちの行動や態度に大きな影響を与えます。例えばポジティブなスタンスは、困難に立ち向かい、積極的に挑戦し、成長や充実感を得るための力となります。

会社経営においてもスタンスは重要な要素です。企業が市場競争や環境変化に適応し、持続的に成長していくためには、経営者や従業員の積極性や意欲が不可欠だからです。例えば、企業が働きやすい環境を従業員に提供し、従業員のモチベーションやエンゲージメントが高まれば、自ずと企業のパフォーマンスや成果は向上します。

これを個人に置き換えるとどうでしょう。自ら意識的に、生きていきやすい環境を整えることに注力すれば、人生に対するモチベーションやエンゲージメントが高まり、自ずと充実した時間を過ごすことができるのではないでしょうか。

会社経営を自分の人生に落とし込む

他にも、会社経営から学べることは多くあります。簡単に列挙してみます。

目標設定と計画: 企業の経営においても個人の人生においても、明確な目標を設定し、それに向かって計画を立てることが重要です。

リーダーシップとコミュニケーション: 効果的なリーダーシップとコミュニケーション能力は、会社経営においても個人の人生においても成功の鍵です。他者との協力や連携を図り、共通の目標に向かって努力することが重要です。

リスク管理: 会社経営においても個人の人生においても、リスク管理が重要です。計画を立てる際には、リスクを適切に評価し、対策を講じることが必要です。

変化への適応力: 会社経営においても個人の人生においても、環境の変化や挑戦に適応する能力が求められます。柔軟性を持ち、変化に対応することが成長や成功のための重要な要素です。

効果的な時間管理: 会社経営においても個人の人生においても、時間を効果的に管理することが重要です。重要なタスクに集中し、時間を有効に使うことで、成果を最大化することが可能です。

人的資本の重要性: 会社経営において人的資本（人材）は重要な資産です。積極的な投資を通じて人材を育成することで会社を成長させることができるように、個人も自分自身に投資をすることで成長を促進することができます。

組織文化の形成: 会社経営においても個人の人生においても、良好な組織文化の形成が重要です。共通の価値観や信念を持ち、互いを尊重し合う文化を築くことで、所属する組織における生産性や満足度が向上します。

持続可能性の追求: 会社経営においても個人の人生においても、持続可能な成長を追求することが重要です。短期的な利益追求にとどまらず、長期的な視野での行動や決定を行うことで、持続可能な成功を実現することができます。

学習と成長: 会社経営においても個人の人生においても、学習と成長を促進することが重要です。新しい知識やスキルを習得し、自己成長を目指すことで、競争力を維持し、充実した人生を送ることができます。

価値観と使命感: 会社経営においても個人の人生においても、明確な価値観や使命感を持つことが重要です。自身の信念に基づき行動し、自己実現や社会貢献を目指すことで、意義ある人生を築くことができます。

バックキャスト思考で生きてみる

私はこのような考えをひっそりと持ちながら、大学では経営学を学び、社会人になってからも経営者に近い領域で仕事に就いている。仕事で「お！これは素晴らしい経営だな」と感じれば、それを自分の人生に応用できないか考える。

昨今、上場企業に代表される多くの企業は「企業価値向上」に躍起になって取り組んでいる。そうせざるを得ない時流ともいえる。企業における「価値」の定義は様々だが、主にパーパスとして表現されたり、ミッションとして掲げられたりしている。

企業は法人、個人は自然人。いずれも義務と権利の主体という点で共通している。違いは組織か個人かという点である。そうであれば、長きにわたり社会から必要とされている企業の経営を自らの人生に置き換えてみれば、自分も他者から求められる人材になれるのではないか。

こうした視点で会社を見てみると面白いかもしれない。