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お茶漬けとケーキとシャンパン
クリスマスに恋人と別れた。
24日も25日も約束をしていたのに、
24日に会ってすぐ
些細なことでケンカをして、
結局別れることになった。
今は何が原因でケンカをしたのかも
思い出せないけれど
当時はとても重要で
とてもしょうもないことだったのだと思う。
今夜も明日も予定がなくなり、
バイトを入れればよかったとか
友達のパーティに参加すればよかったとか
1人寂しくアパートで
やけにうるさい年末特
百三十円の話
駅で困った顔した人がいた
何故だか放っておけなくて
話を聞いたら
隣駅に行く130円がないらしい
「袖振り合うも他生の縁」だ
わたしから話しかけたのだ
130円くらいあげてしまおう
*
数週間後
わたしを見つけ出し
130円が返ってきた
お菓子と手紙が添えてあり
あったかい気持ちになった
たった百三十円
されど百三十円
思想は具現化するらしい
「自分が幸せか、不幸せか。自分ではよく分からない。
ただひとつだけ分かることがある。
自分が思うだけで、人はいくらでも幸せにも、不幸せにもなれるいうことだ。」
(「世界から猫が消えたなら」著:川村元気)
他人を羨んでは、自分ばかりが不幸だと嘆いていたけれど、幸せなんて人と比較するものじゃないし、自分が幸せと思うのであれば、目の前のありふれたちっぽけなことだって、それは幸せなのかもしれないな、と