CONTA

北海道コンサドーレ札幌サポの徒然日記

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北海道コンサドーレ札幌サポの徒然日記

最近の記事

第7節にあった事、雑感…。

①行きの道中 札幌の”クソ試合”を見ることに関してだけは他人より一律の長がある僕の2024シーズンのスタートは例年より遅めの第7節になっていた。 いつものように”クソ試合”を見るために300㎞超のハンドルを握るのは、これまたいつものように妻。もう何年も通いなれた札幌ドーム道のり。ダッシュボードからウエットティッシュを取り出し二つ折りにしての妻に渡すのが行きの道中唯一の私の仕事である…これもいつもの事。 いつものようについで言うと今シーズンの札幌も、開幕からの低空飛行。 今季

    • 「Match day」は時に歯車を狂わせて…。

      どこで僕の人生の「歯車」が狂ったのだろう。 明日の休みを前に自分の人生に今夜は答え合わせをしようと思考の旅に出たものの、果たして今晩中に目的地に辿り着くのかと僕は少し不安になった。 たぶん、あの中学の3者面談が分岐点だったんだろう。 小さな田舎町で育ち小中と親の顔までご存知の同級生達とこの先また3年間過ごすのはつまらない人生だと思い立ち、親にも告げずに面談当日に隣町の高校へ行くと宣言したあの日。母は息子の突然の独白に必死になってプロンプを入れるが僕はハムレットの如く朗々と

      • 応援とブーイングと私

        お願いがあるのよ あなたのサポと名乗る私 大事に思うならば ちゃんと聞いてほしい 攻め過ぎてカウンターでも 3失点までは許すけど 4失点 つぶれた試合 恐れてゴール裏スルーしないで 応援とブーイングと私 愛するあなたのため 毎日磨いていたいから 時々勝ち点もとってね 愛するあなたのため 自慢のクラブでいさせて いつわらないでいて サポの勘は鋭いもの あなたは失点したとき 途端に浮ついてしまう あなた連続失点したら 試合後の挨拶に気をつけて 私はヤジをしまって 毒入りブーイ

        • 「ここではないどこかへ」と「どこかではないここに」…。

          まだ、成長過程であろうクラブを愛するものにとって幾多の出会いより、切ない別れが心に刻まれてしまうのは何故だろう。 「安定」という名の鎖に繋がれた妄想好きの社畜の僕が、プロフットボーラーの移籍の心境を考えてみても、どこか絵空事のようで今夜の酒の肴にもならない。でもちょっとほろ苦い今夜の一人の遅い食事に、ここ最近勝ち点3の味も思い出せない僕は、もう一品と酒の「あて」を探して必死に想いを巡らす。 たたでさえ短いプロフットボールの現役選手生活の中で、日々のトレーニングの披露の場が訪

        第7節にあった事、雑感…。

          天の邪鬼…。

          元来、天の邪鬼なのである。 8月に寒さで震えて起きる地に住む男なのだから。 人と同じ事をしたく無いのを言い訳にすべき事をせずに名前をしっかり書く意思が有れば在籍できる学校に堂々と皆勤賞で通った男だから。 ライバルチェーンが独占地域に出て来た時に人一倍デカい声で「いらっしゃいませー」を連発する男だから。 俺の応援で勝たせるとは思わずに、思わず俺が現地に行くと負けてしまうと疑念を持つ男だから。 だから、だからと続けた上で「だから」幾多のJクラブの中で、北の地で、ここ一番に弱くて

          天の邪鬼…。

          インザ・1.97million…。(2)

          第1話はこちら 「いらっしゃーーーーーーい!!!!!!!!!!!」 甲高い声で出迎えられたちょっと”こじんまり”したスナックには、とびっきりの笑顔でいくぶん”ぽっちゃり”したママらしき女性が立っていた。それはまるで拓海がこの店に現れるのがわかっていたかのような笑顔だった。 拓海はその笑顔を見て嫌な予感がした。 よくよく考えてみたらいくら具合が悪かったとはいえ、知らない土地の知らないスナックに飛び込むのはどこかのフットボールクラブのように、いささか「超攻撃的」ではなかっ

          インザ・1.97million…。(2)

          インザ・1.97million…。

          大きな屋根のあるスタジアムに勝利を知らせるホイッスルが鳴り響く。 幸せの90分に別れを告げる時間きた。拓海はもしかして今日こそは大丈夫じゃないかと、淡い期待を抱き胸の鼓動を確かめた。 やっぱり、ダメだ。 拓海は赤黒のリュックを素早く手に取り、そこにいる誰よりも早くゴール裏の席を離れた。 以前は、少しでも長く居座り続けようとしたこの場所が、今ではホイッスルを聞くやいなや一瞬でも早く後にしたいと思う様になった。 足早に出口に向かう彼の周りでは久々の勝利に酔いしれる興奮と、それ

          インザ・1.97million…。

          試合前日…。

          フットボール観戦は前日が楽しい。前にもこんな事を思ったけ。きっと疲れているんだ。だとすればこれは"deja-vu"だな…。 前夜にベッドにもぐりこみ、今宵用意した数々の愛するクラブの赤黒の物の気配を傍らに感じながら、あくる日の起こることへの妄想と、ここまでの単調という日常を過ごしてきた自分へのねぎらいを重ねている幸福感を、真っ暗な部屋で味わっている時がもしかしたら僕にとって一番楽しいのかもしれない。 それは「ホームゲーム」という言葉に「距離」や「時間」をかけあわせる公式が

          試合前日…。

          嘘…。

          エイプリル・フールの夜。今日一日ついた嘘を思い出しては一人、ほくそ笑む。 「いつも残業して大変ですね」と同僚に言われれば「仕事が好きなんで」と笑顔を見せ「娘さんが巣立って行って寂しいでしょ」とお客さんに聞かれれば「思いの外、平気なんですけど」と平静を装い、「明日コンサドーレの試合行くんじゃなかったでしたっけ?」と部下に気を使われれば「いや、いいんだよ。仕事の方が大切だし」と嘘をつく。 そうやって他人にも自分にも嘘をつく事でなんとか今日一日やってこれたから、あながち悪い一日

          嘘…。

          自分からの電話

          「今度のコンサの社長、ノノさんだって!大丈夫なのかな?でもただの客寄せパンダだったりして!」                            …9年前の「自分」から電話がかかってきた。 2022年の雪の夜。部屋の窓から見える真っ直ぐに落ちてくる雪を見ながら僕は「その時」の気持ちを思い出した。彼のどこか嬉しさを押し隠すような口調。そして少しひねくれた言い回しは僕があの頃のコンサドーレ札幌に抱いていた心境をとても上手に表しているような気がした。       まだ頭に「北

          自分からの電話

          新しいスーツ…。

          「珍しくみんないるから入学式用のスーツ買いに行く?」 一月の平日のまだ外が暗くなる前、僕がリビングでこれから始まる赤黒のクラブの今シーズンを横になりながら瞑想していると妻が少し強い口調で言った。 「そうと決まったら、グテーっとしてないでさっさと行くよ!早くして!」 瞑想していた者の立場から言わせてもらうとまだ何も決まってないわけで、”グテー”とでは無くあくまでも新加入の髭を蓄えた魔法使いのブラジル人の来たるシーズンのポジションについて思考を巡らせていたのだが、そう答えれ

          新しいスーツ…。

          「決定力」の謎を探して我々は…

          北の大地でfootballを愛する我々にとって今季よく耳にする「決定力」。無機質な漢字3文字に我々は心の片隅に憤りと怒り屈辱を日々いだいてしまう。時に我々はこの3文字の後に「不足」とつける事によってさもその能力が古来からある既成の能力のような幻想を、まるで少年時代に公園の砂場で城を構築したかのようなつぶらな瞳で作り上げてしまう。その幻想の城が夜中の風雨でそれこそ「祭りの跡」となってしまう事も知らずに。またある時はこの3文字の前に「あとは」とつける事によってすべての免罪符、否、

          「決定力」の謎を探して我々は…

          吾輩は…。

          中秋の名月に幾日か足りない夜に自室の窓から月を眺めていた。その日もそう決まっていたかのような残業ののち帰宅し、家族が寝静まった中、本来は皆で食べていたはずのジンギスカンをホットプレートで「静かに」焼いていた。行儀よく一人前に皿に乗せられたラムと野菜を交互に並べながら、そういえば最後に赤黒のクラブの試合を見に札幌へ行ったのはいつだった考えた。 4月から勤務先が移動になり、今季は「さっぽろ」に足繫く通うと自身に宣言してから半年弱。結局前任者との引継ぎ時に半ば強引に休みを獲得して

          吾輩は…。

          咆哮…。

          彼のゴールを見、サポのもとに走り出し両手の親指で背中を指す姿を確かめ、そして見慣れないユニを着ている彼を見て僕は「隣の奴より熱くなれ」という言葉を思い出した。 彼のプレーにはいつも「熱さ」が付き纏う。おとなしめの選手が多い札幌の中で、その担い手を全て自分が背負うかのように「熱さ」を振り撒いていた彼。相手の外国籍選手と空中でのバトルを繰り返し、スピードスーターを一心不乱に追いかけ、自分の放ったシュートがクロスバーをかすめ天を仰ぎながら自陣に走り出す彼は、ボールホルダーを追いか

          咆哮…。

          ボクは模造犯。

          ボクは模造犯である。 小さい頃から 誰かのある才能を模造しそれを少しずらし、  さも自分のスタイルかのように振る舞う。 自分に無きオリジナリティに憧れ、 今夜も模造できるモノを探して彷徨い探す。 初犯。おそらく小学校に上がる前。現場は父について行った町内会の会合。一人、暇を持て余していたボクは父に配られた少し茶色がかった用紙をそっと自分の方に引き寄せる。そこには所々に意味のわからない文字が書かれており、そして牧場と小さな男の子挿絵が添えられていた。なんとか文字を解読しようと

          ボクは模造犯。

          90分以外。

          決して…恵まれているとは言えない身躯のエネルギーを、目一杯ボールに乗せ放たれた一矢が敵のネットに触れた刹那、彼はいつも自分のゴールに『貢献』した者の許へ走り出す。 スルーパスを出した者、クロスを送り込んだ者。そしてそのゴールを願っていた「私達」のもとへ。 スタジアムの中でも一際熱いハートを持つ者達の「住み家」に駆けてくる彼のその姿を私は何度目にしただろう。 相手のゴールの番人に猛然と向かい掻っ攫った得点。 超満員の会場の期待を一身に受け2度ゴールを揺らした最終戦。

          90分以外。