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俳句

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四季折々
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#秋

【俳句】秋曇3句

【俳句】秋曇3句

夏草の名さへ忘るる秋ぐもり

色一重ぬぎ捨てしかな秋曇

またの名を愁ひといふや秋曇

【俳句】鰯雲3句

【俳句】鰯雲3句

見納めの鰯雲かな達者でな

鰯雲なごり惜しきか追ふてくる

白波と恋のかけあひ鰯雲

【俳句】秋晴3句

【俳句】秋晴3句

秋晴れて空よりそそぐ元気かな

気の塵を道づれにして落つる葉や

むなしさは一時保留の秋日和

【俳句】晩秋3句

【俳句】晩秋3句

来ぬ人の来ることはなしそぞろ寒

肌寒や人の変はらぬつれなさよ

降りもせず光もささぬ暮秋かな

【俳句】ある秋の日の街角スケッチ5句

【俳句】ある秋の日の街角スケッチ5句

風とひかり手を取りあひて秋日和

秋陽や夜の化粧の朝帰り

朝のひかり新聞たばこ男の秋

秋晴や前途断ち切る鳥の影

曇るたび冬のフェイントしたたかに

【俳句】秋の朝5句

【俳句】秋の朝5句

どの窓もくもりて冬の初めかな

身を寄せしまどゐの跡や窓の露

深く吸へば永らふここち秋暁や

襟正すこころざしかな秋の朝

日をかくす衣はいづら秋晴るる

【俳句】晴れてきた秋の日5句

【俳句】晴れてきた秋の日5句

秋の山やうやう晴れてほがらなり

高らかに実をもち上ぐる柿の腕

風を切る衣の隙間ひややかに

並み立てる長袖シャツの影の舞

秋日影さまざまのこゑ空に舞ふ

【俳句】嗅覚の秋5句

【俳句】嗅覚の秋5句

しめやかに草木にほへる秋の雨

雨つぶに落ちたるのちも金木犀

年頃の男の子は栗か明日葉か

明日葉や雨にもめげず女狩り

今年米雲にとぢられ過食かな

【俳句】里芋タイムスリップ5句

【俳句】里芋タイムスリップ5句

眼裏に古への影里芋や

万葉の恋の野遊び里芋や

里芋の皿を横目に歌合

殿の足袋は芋茎の香り銀杏城

衣被とろりと逃げて我に返る

【俳句】秋雨3句、再び

【俳句】秋雨3句、再び

秋雨や語り足りぬかその背中

秋雨や手をのばしても濡れるのみ

秋雨や傘にしみ入る孤独かな

【俳句】秋の雲3句

【俳句】秋の雲3句

秋の雲ときにはよきかな懇ろに

愛の雲秋の空隙に満つるかな

かすれつつ気高き筆のうろこ雲

【俳句】月3句

【俳句】月3句

その月も欠けたるところ同じかな

手にふはり月にあづけし君の声

十六夜もともに笑ふよふらここと

*七田苗子さんが、拙句をもとに、ビードロのように儚げな透明感を持つ美しい物語を紡いでくださいました↓

【俳句】秋雨5句

【俳句】秋雨5句

もの思ふ心の兆す秋霖や

秋雨にみどり子さへもとぼとぼと

子の声はいづこへ雨の車窓かな

秋雨に取られし影は土の中

シャーペンを押せば静けき秋の雨