小寺昇二

ターンアラウンド研究所共同代表主席アナリスト(日本をターンアラウンドする/人生百年時代…

小寺昇二

ターンアラウンド研究所共同代表主席アナリスト(日本をターンアラウンドする/人生百年時代のキャリアデザイン/経営分析から始める人事改革)、横河スポーツクラブ事業開発担当ディレクター、元埼玉工業大学教授。転職10回の波乱万丈のビジネス業務で社会に貢献することが使命

記事一覧

第47回 シニア人材活用の課題である「意欲の低さ」を解決するにはどうすれば良いのか?    ~ 「意欲の低さ」を嘆くのではな…

新浪サントリーホールディング社長の「45歳定年制」発言で火が付いた、「シニア人財問題」については、中高年社員比率の増加という明確な今後の状況に中で、一層「社会課…

小寺昇二
2年前
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第46回 「45歳定年制」よりも、今語るべきは「35歳キャリア教育開始」    ~ 「キャリア教育元年」で達成するウエルビーイン…

45歳定年制」についての、経済同友会副代表幹事/サントリーHD新浪社長の発言はまだまだ波紋を呼んでいるようです。一旦火消を図ったものの、この発言自体、少子高齢化や定…

小寺昇二
2年前
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第45回 「45歳定年制」問題を一時(いっとき)の炎上事件で終わらすな!   ~ 「座敷牢」通勤の大企業シニアがこのままで良い…

(出典:サントリーHP) 経済同友会夏季セミナーでのサントリー新浪社長の「45歳定年発言」が物議を醸しています。「首切りをするという意味ではない」と釈明したわけで…

小寺昇二
2年前
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<第44回>「X(トランスフォーメーション)」の時代  ~ 御社の商品開発担当は「破壊的イノベーション」を起こそうという意欲…

このコラムの「第34回」で、「構造変化は起こるのか? ~ DXは進むのだろうが、それって・・・」(https://note.com/turnaroundlabsk/n/nec99ee360b58)というタイト…

小寺昇二
3年前
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<第43回>「キャリア教育」の時代<その3・・・小中学生篇>  ~ 学校教育の「救世主」であるキャリア教育を小中学校にどう…

キャリア教育というタイトル3回で、人生100年時代、つまり一生涯学んでいかなければならない今の時代の各段階における現状と打開策に関して述べるシリーズは、前々回が…

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3年前
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<第42回>「キャリア教育」の時代<その2・・・大学生篇>  ~ 社会でサバイブしていくための生きる力を与えたい

 前回は、キャリア教育の社会人篇を書いたので、今回は一つ年代を下げて大学生篇の投稿です。  大学の専任教員として7年前から働いているので、そのことを知っている…

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3年前
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<第41回>「キャリア教育」の時代<その1・・・社会人篇>  ~ 仕事と幸福が両立する時代の到来を願って

※「人財育成」について書いている本コラムですが、今回からしばらくは、「キャリア教育」について書いていく予定です。まず手始めに「社会人篇」です。いつもに比べれば…

小寺昇二
3年前
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<第40回>自分のキャリアを「ストーリー化」しよう!        ~ 過去のキャリアの経緯の中から、未来に繋がるあなたの…

本note の投稿で、再三にわたって、「コロナ禍がビジネスパーソンのキャリア形成意識の高まりに拍車をかけている」ことを指摘してきました。  「今の仕事、今の会社で…

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3年前
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<第39回>【お知らせ】コロナ禍で注目され、今や福利厚生の最大のサービスとして企業がサポートする「キャリア形成」  ~ 「…

前回のコラムで、大前研一さんの「テレワークをやってみて、業務のムダや人材のムダがあぶり出され、会社に行って仕事をすることの意味や価値を見つめ直した人が増え、『…

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3年前
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<第38回>ウイズコロナの今、会社を使い倒してキャリア形成を図ろう  ~ リモートワークで炙り出されたキャリア形成の必要性

 このコラムについては、1年弱の間、毎週または隔週で投稿してきたのですが、今回は少し間隔が空き、1か月振りの投稿となりました。  間隔が空いたことの弁解としては…

小寺昇二
3年前
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<第37回>コロナ禍でのリモートワークでクローズアップされる「社員の幸福感」  ~ 日立の新会社「ハピネスプラネット」に触…

「社員が『幸せ』になったら、業績もアップ 「幸福度」を測る、日立の野望」という7/17付けのIT mediaビジネスオンラインの記事(https://www.itmedia.co.jp/business/a

小寺昇二
3年前
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<第36回>「働き方改革」+「ウイズコロナ」の下で社員間の「交流」はどうやったら良いのか?  ~ フィンランドの「リトリー…

 前回は趣味の必要性について書きました。「働き方改革」+「ウイズコロナ」下での、社員個人の新たな生き方構築に関しての問題意識からです。  今回は、同じような問…

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3年前
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<第35回>今こそ言おう!「全てのビジネスパーソンは一生の趣味を持とう」  ~ リモートワークで明らかになった、あたり前の…

 コロナ禍、すっかり定着したリモートワーク。  リモートワークが定着してはっきりしたことが沢山あるんだと思います。  例えば、中年以上のオヤジの場合、会社とい…

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3年前
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<第34回>構造変化は起こらない?  ~ DXは進むだろうが、それって・・・

このコロナ禍で皆が気づいたことは、「これまでの生活が幸せなものであり、それが今回のように何かのきっかけで大きく制約を受けるような砂上の楼閣だった」ということ…

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3年前
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<第33回>「番外篇」孫正義の時代 (その2)  ~ その胡散臭さと突破力

(出典:ソフトバンクHP)  密造酒製造、パチンコチェーンなど怪しいところのある在日韓国人実業家の家に生まれ、高校時代にアメリカに渡り、必死に勉強した孫正義は…

小寺昇二
3年前
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<第32回>「番外篇」孫正義の時代  ~ その胡散臭さと突破力

 前回、前々回と、私が尊敬する経営者の一人であり、実際に仕えたことのあるロッテの創業者、重光武雄さんについて書き、リーダーシップに関して論じてみました。  松下…

小寺昇二
3年前
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第47回 シニア人材活用の課題である「意欲の低さ」を解決するにはどうすれば良いのか?    ~ 「意欲の低さ」を嘆くのではなく、行動を起こさなければならないのは企業自身 ~



新浪サントリーホールディング社長の「45歳定年制」発言で火が付いた、「シニア人財問題」については、中高年社員比率の増加という明確な今後の状況に中で、一層「社会課題化」していくでしょう。

昨日(10月25日)の日経新聞の「働き方イノベーション」面でも、大きく採り上げられていました。内容は・・・
 ・パーソル総研の調査では、約800社の49.9%が「シニア人材の活用・活性化が現在課題になっている

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第46回 「45歳定年制」よりも、今語るべきは「35歳キャリア教育開始」    ~ 「キャリア教育元年」で達成するウエルビーイング社会 ~

第46回 「45歳定年制」よりも、今語るべきは「35歳キャリア教育開始」    ~ 「キャリア教育元年」で達成するウエルビーイング社会 ~

45歳定年制」についての、経済同友会副代表幹事/サントリーHD新浪社長の発言はまだまだ波紋を呼んでいるようです。一旦火消を図ったものの、この発言自体、少子高齢化や定年延長の流れの中で、「中高年社員問題をこのままにしていては会社が持たない」との本音が垣間見られるだけに、このまま終息するとも思えません。

            (出所:経済同友会HP)

座敷牢に入れられたかのように、能力発揮のチャ

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第45回 「45歳定年制」問題を一時(いっとき)の炎上事件で終わらすな!   ~ 「座敷牢」通勤の大企業シニアがこのままで良いはずがない ~



(出典:サントリーHP)

経済同友会夏季セミナーでのサントリー新浪社長の「45歳定年発言」が物議を醸しています。「首切りをするという意味ではない」と釈明したわけですが、(炎上が意図的か否かは別として)経営者の本音として、

 ・国の制度が定年の延長に向かっている一方、高齢化で社員の平均年齢が上がっていく
 ・年功給が厚い報酬曲線、所得税より有利な退職金税制、転職市場の現状、からすると社員にと

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<第44回>「X(トランスフォーメーション)」の時代  ~ 御社の商品開発担当は「破壊的イノベーション」を起こそうという意欲があるか?



このコラムの「第34回」で、「構造変化は起こるのか? ~ DXは進むのだろうが、それって・・・」(https://note.com/turnaroundlabsk/n/nec99ee360b58)というタイトルで、世の中が構造改革、構造改革と騒ぐときも、後から振り返ると、それまでのやり方がドラマチックに変わってしまう構造改革が起こるケースは実は稀で、今回のコロナ禍においても、「DX(デジタル

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<第43回>「キャリア教育」の時代<その3・・・小中学生篇>  ~ 学校教育の「救世主」であるキャリア教育を小中学校にどう採り入れていくか?



キャリア教育というタイトル3回で、人生100年時代、つまり一生涯学んでいかなければならない今の時代の各段階における現状と打開策に関して述べるシリーズは、前々回が社会人篇、前回が大学生篇、そして最終回の今回は小中学校篇ということになります。

 小中学校で行われている教育の実態に通じているわけでもない私が、こうして小中学校の教育に関して論じて良いのか?という疑問が湧いてきます。

 小中学校

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<第42回>「キャリア教育」の時代<その2・・・大学生篇>  ~ 社会でサバイブしていくための生きる力を与えたい



 前回は、キャリア教育の社会人篇を書いたので、今回は一つ年代を下げて大学生篇の投稿です。

 大学の専任教員として7年前から働いているので、そのことを知っている方は「大学における具体的な『キャリア教育』の実態を書くのか?」と想像される方もおられるかと思いますが、全くそうではありません。確かに大学教員は研究や教育以外にも役割が与えられており、私は「就職委員」として就活指導も行っているのは事実なの

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<第41回>「キャリア教育」の時代<その1・・・社会人篇>  ~ 仕事と幸福が両立する時代の到来を願って



※「人財育成」について書いている本コラムですが、今回からしばらくは、「キャリア教育」について書いていく予定です。まず手始めに「社会人篇」です。いつもに比べれば、短めにまとめています。

 金融界出身の私は、他の金融関係者がそうであるように、毎朝日経新聞に目を通さないと何だか気持ち悪いのですが、12月3日(金)の一面の、シリーズ「コロナと資本主義 再生への道(4)所得保障は最適解か 支えるのは新

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<第40回>自分のキャリアを「ストーリー化」しよう!        ~ 過去のキャリアの経緯の中から、未来に繋がるあなたの「ストーリー」を紡ぎ出す。



本note の投稿で、再三にわたって、「コロナ禍がビジネスパーソンのキャリア形成意識の高まりに拍車をかけている」ことを指摘してきました。

 「今の仕事、今の会社で良いのだろうか?」、「これからの人生、どうやって仕事をやっていけば良いのだろう?」、「キャリアを今後どうやって積み上げて行ったら良いのだろう?」、在宅勤務の経験によって、「惰性」、「多忙な仕事」といったこれまでの日常の隙間を突いて

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<第39回>【お知らせ】コロナ禍で注目され、今や福利厚生の最大のサービスとして企業がサポートする「キャリア形成」  ~ 「ベネフィット・ステーション」で弊社の「人生100年時代、30代からの『キャリア形成』サポートサービス」の提供がスタート

前回のコラムで、大前研一さんの「テレワークをやってみて、業務のムダや人材のムダがあぶり出され、会社に行って仕事をすることの意味や価値を見つめ直した人が増え、『会社に依存しないキャリア形成が必要』と感じる人が増えてきたことを指摘しました。

 旅行やレストランにも行かず、家でリモートワークを行う中で、人々は自分の仕事や会社というものに向合い、その結果「キャリア形成」に関して考える時間が増えてきた、

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<第38回>ウイズコロナの今、会社を使い倒してキャリア形成を図ろう  ~ リモートワークで炙り出されたキャリア形成の必要性



 このコラムについては、1年弱の間、毎週または隔週で投稿してきたのですが、今回は少し間隔が空き、1か月振りの投稿となりました。

 間隔が空いたことの弁解としては、
 ①これまで37回書いてきて、「人財育成」と、それに関連した「経営改革」については、自分の考えを書き連ねることに一定の達成感があった、
②最近はコロナネタで引っ張ってきたものの、個人的にコロナ禍についてはもうとっくに、その今後の感

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<第37回>コロナ禍でのリモートワークでクローズアップされる「社員の幸福感」  ~ 日立の新会社「ハピネスプラネット」に触発されて



「社員が『幸せ』になったら、業績もアップ 「幸福度」を測る、日立の野望」という7/17付けのIT mediaビジネスオンラインの記事(https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2007/17/news015.html )を見つけ、「そうなんだよね」と我が意を得た気がしたものです。

 この記事によると、日立製作所では、これまで研究・開発を進めてきた

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<第36回>「働き方改革」+「ウイズコロナ」の下で社員間の「交流」はどうやったら良いのか?  ~ フィンランドの「リトリート」に学ぶ



 前回は趣味の必要性について書きました。「働き方改革」+「ウイズコロナ」下での、社員個人の新たな生き方構築に関しての問題意識からです。
 今回は、同じような問題意識ではありますが、社員個人の問題ではなく、社員間の「交流」の話です。

 従来は、社員間交流の典型的な方法として「飲み会」があり、また節目節目での「親睦会」や「新人歓迎会」、(退職や異動の社員のための)「お別れ会」などもありました。昭

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<第35回>今こそ言おう!「全てのビジネスパーソンは一生の趣味を持とう」  ~ リモートワークで明らかになった、あたり前のこと



 コロナ禍、すっかり定着したリモートワーク。
 リモートワークが定着してはっきりしたことが沢山あるんだと思います。

 例えば、中年以上のオヤジの場合、会社という、「居場所が用意されている場」から、既に居場所がなくなっていたりする(笑)家庭という場で、急にリモートワークをする場所を作らなければいけなくなって家族とバトルしたという話もありそうです(私の場合は一応ノーコメントです・・・笑)。
また

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<第34回>構造変化は起こらない?  ~ DXは進むだろうが、それって・・・



このコロナ禍で皆が気づいたことは、「これまでの生活が幸せなものであり、それが今回のように何かのきっかけで大きく制約を受けるような砂上の楼閣だった」ということであるように思いますが、同時に「日本の政治家って本当におバカだな」とか、「日本の行政、官僚機構って、本当にボロだ」といったことも明確になってしまったのではないでしょうか?
 幸せな日常のときにはテレビを点ければ出てきた、「日本スゲー番組」

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<第33回>「番外篇」孫正義の時代 (その2)  ~ その胡散臭さと突破力



(出典:ソフトバンクHP)

 密造酒製造、パチンコチェーンなど怪しいところのある在日韓国人実業家の家に生まれ、高校時代にアメリカに渡り、必死に勉強した孫正義は、ITの将来性に魅入られ、その世界で生きていくことに決めました。
そして独自の計算機を開発してシャープに買ってもらい、ソフトウエア・PC販売を始め、ソフトバンクを設立・・・・コムデックス、ジフ・デービス、米ヤフーのディール以前も、「成り

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<第32回>「番外篇」孫正義の時代  ~ その胡散臭さと突破力

 前回、前々回と、私が尊敬する経営者の一人であり、実際に仕えたことのあるロッテの創業者、重光武雄さんについて書き、リーダーシップに関して論じてみました。

 松下幸之助、盛田昭夫、本田宗一郎、稲盛和夫、小倉昌男・・・こういった、賞賛ばかりの経営者に対して、重光さんは毀誉褒貶も多く、それでも私としては、悪い面も含めての人間、経営者として尊敬に値すると思っているわけです。

  同じような意味で、現在

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