マガジンのカバー画像

徒然なるままに

17
学生生活、本、人との出会いなど、日常生活で感じたことを書くシリーズです。(photo by hiroki yoshitomi)
運営しているクリエイター

#編集note

価値型コミュニティと地縁型コミュニティのバランスを見つける

価値型コミュニティと地縁型コミュニティのバランスを見つける

東京にいるとき、僕はいつも飲みに行っていた。同世代の友達ばかりではない、自分の所属するコミュニティでの飲み会や集まりに参加していた。介護に熱い人たち、医療をゆるく変えていこうとする人たち、ケアとまちづくりを実践する人たち。コミュニティに所属する人たちは同じような想いを持って集まっていた。前提条件なしで話していける会話の加速度が僕は好きだった。

僕は、コミュニティが世界を救うと思っている人だ。母を

もっとみる
寝坊が許される社会がいい

寝坊が許される社会がいい

「俺、朝起きられないんだよねー」

ここは某回転寿司チェーン。病院のテニスサークルで久々に体を動かした後、先輩医師たちとお腹を満たしにやって来た。マグロ、ハマチ、真鯛、アジ。海が近いからか、この病院の近くの回転寿司は、チェーン店の割にやけに美味しい。

あらかた食べ尽くしたところで、冷静になって明日も仕事であることに気づいた中堅の先生が半ば諦めムードでつぶやいたのが、さっきの言葉。

「明日も仕事

もっとみる
noteってコタツ #noteでよかったこと

noteってコタツ #noteでよかったこと

僕は、外で降り積もる雪を見ながら、コタツに入って家族や友達と話をしている時間が好きだ。時にみかんやスルメを食べながら、今日こんなことがあったよとか、明日こんなことしたいとか、ゆるく話す。外で降り続く雪は風情があるけど、白く積もった雪の冷たさは、僕らが外に出ることを拒んでいるようだ。ずっとこの暖かいコタツで親しい人と話していたい。このコタツで話す時間だけは暖かくいつまでも続いていく。そう思ってしまう

もっとみる
批判されたとしても僕が文章を書くことをやめない理由

批判されたとしても僕が文章を書くことをやめない理由

「なんでそんなにSNSや記事を書いたりしているんですか?」

とよく聞かれる。

そういう場合、大抵続いてこう聞かれる。

「敵作ったりしちゃいませんか?」

答えに悩んだ末に、僕は「そうですねー。確かに色々言われることはありますねー」と答えると、聞いてきた方は、色々言われるのにどうしてこの人は記事書いてるんだろうとますますいぶかしげな顔をする。

確かに発信していると、批判されることは多いし、悪

もっとみる
プロフェッショナルである人とは

プロフェッショナルである人とは

僕はよくプロフェッショナル仕事の流儀を見ていた。

世界で活躍するスポーツ選手、人に夢を与える俳優、その人にしか出せない味を作る料理職人、世界を魅了する建築家、彼にしかできない手術が存在する孤高の外科医。

僕が見ていたプロフェッショナルに出ている人たちはいつだって輝いていた。それは彼らにしかできない仕事があるからだし、彼らは誇りを持ってその仕事をやっているからだと思う。

僕は、田舎で育った。だ

もっとみる
地方に行って視野が広がった話

地方に行って視野が広がった話

都会に出て、視野が広がったという話はよく聞く。都会は、エンターテイメント、学問、ビジネス、人間関係、あらゆるものが多様で多くのコンテンツに満ち溢れているからだ。

でも僕は、地方に行って視野が広がった。

数日前、地方都市の古民家で、とある人と会話をした。

「老いと演劇というコンテンツは介護施設という場で認知症を演じるからこそリアリティが出るアート作品だと思うんだ。ただの観客だったはずなのに、も

もっとみる
東京という街に救われた

東京という街に救われた

 羽田空港の第1ターミナルに降り注ぐ朝日に照らされた東京の高層ビル群がまぶしい。僕は伊丹空港行きの飛行機の搭乗を待っている。東京という街との別れを象徴するかのように、朝日がしみる。

(新しい街に行きたいって思ってたけど、東京にまだいたいなぁ……)

 僕は4月から新社会人として兵庫県豊岡市で働く。僕がこれまで屋台や地域診断などの地域活動を行ってきた街であり、知っている人もたくさんいるし、愛着もあ

もっとみる
家族と家族じゃない人の違いはなんだ

家族と家族じゃない人の違いはなんだ

家族ってなんだろう。

ふとした瞬間に、いつも頭をよぎる。

先日、大学の友人の結婚式があった。赤の他人の二人が家族になる。不思議だ。亡くなった母を思い出すときもそうだ。僕たちはいい家族だっただろうか。

「家族とは何か」僕はずっと考えているが答えが出ない。あなたにとって家族とはなんだろう?

大切な人?

血が繋がっている人?

一緒に暮らしている人?

どれも正解だし、どれも間違いだ。血が繋が

もっとみる
社会を変える文章に共通することは…

社会を変える文章に共通することは…

「おかげ様で研修医が集まりました。ありがとうございます」

僕が来年度、医師として、そして、社会人として初めて赴任する病院の事務からメールが来た。病院に来年度勤める研修医が募集定員に達していなかったので、僕がnoteで病院を紹介したところ、2日で定員を超える医学生が応募してくれたらしい。

医師国家試験の過去問を積み上げ、スタバで勉強していた僕は、思わず飛び上がった。それほど、嬉しかった。来年から

もっとみる