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岩波文庫100冊チャレンジ、2022/11/10〜|色々な本の読了ツイートしてます。こ…

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岩波文庫100冊チャレンジ、2022/11/10〜|色々な本の読了ツイートしてます。こちらもフォロー頂けると嬉しいです。https://twitter.com/You_and_Me_0903

マガジン

  • 聖書のお勉強(岩波文庫)

    岩波文庫100冊チャレンジで読んだ旧約聖書・新約聖書をまとめおきしています

  • 失われた時を求めて(全記事)

    岩波文庫チャレンジで1〜14巻を読んだ感想やプルーストセレクションをまとめています。

記事一覧

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岩波文庫100冊チャレンジ中🌸

本が好き。 2022/11/10〜岩波文庫100冊チャレンジを開始。 岩波文庫といえば難しそうでとっつきにくい。本屋でも近寄らないエリア・・だったのが、チャレンジを通して岩波…

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1年前
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急所だけ!新約聖書おさらい【福音書】岩波文庫チャレンジ90/100冊目

チャレンジを通して岩波文庫の旧約聖書「創世記」「出エジプト記」「ヨブ記」を読んできた。いよいよ新約聖書へ突入!(この機会に聖書関連をマガジンに致しました) 急所…

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18時間前
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再読してから気づくこと【ジーキル博士とハイド氏】岩波文庫チャレンジ89/100冊目

「陽気なヴッツ先生」にビビってから、“有名作を先に“と念仏のように唱えていて再読に至った本。 読書を始めた頃に読んだ本の内容などほとんど忘れてしまった。メモも取…

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1日前
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醜悪さえも美しく、川端康成【山の音】岩波文庫チャレンジ88/100冊目

太宰の後に川端康成を読む・・皮肉?(いえ、偶然です)。 川端康成と言えば、日本人で初めてノーベル文学賞を受賞した大人物。2人目は大江健三郎。カズオ・イシグロは英…

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4日前
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180度転換、再読のススメ【人間失格・グッドバイ】岩波文庫チャレンジ87/100冊目

自分の読書人生からは避けてきた。あえて読もうとしてこなかった太宰治。近年のマンガ・アニメ・映画化などあってか、若い世代に人気と知って、チャレンジ中に1冊読んでみ…

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7日前
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100%メインで面白すぎる!【嵐が丘】岩波文庫チャレンジ85&86/100冊目

読む手が止まらなかった。 つまらない所もなければ、読みづらい所もない。 100%ストーリーで100%面白い! 誰かに「面白い本ある?」とか、あまり本を読んでない人に「何…

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9日前
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児童文学の誤解、本当は恐ろしい【ガリヴァー旅行記】岩波文庫チャレンジ84/100冊目

全く子供向けでない事を初めて知った、岩波文庫「ガリヴァー旅行記」。 「本当は怖ろしいグリム童話」が流行ったように、「本当は恐ろしいガリヴァー旅行記」があってもお…

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12日前
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何度も閉じた本からの学び【陽気なヴッツ先生】岩波文庫チャレンジ83/100冊目

SNSで見かけ表紙も面白そうだったので選んだ本書。「陽気なヴッツ先生」は約100ページと少量にも関わらず読了まで約1ヶ月。最初の10ページで読むのを諦めた。クセがある。 …

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2週間前
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為したるものは受けるべし【アガメムノーン】岩波文庫チャレンジ82/100冊目

トロイア遠征でのギリシア総大将アガメムノーンの帰国後を描いたアイスキュロスの反戦歌と言われ、先に読んだ「ニーベルンゲンの歌」と通じる所がある。 「アガメムノーン…

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1か月前
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北欧神話ジークフリート【ニーベルンゲンの歌】岩波文庫チャレンジ80&81/100冊目

ドイツのイリアスと称される作者不詳の北欧神話。イリアスに場面場面の挿話があるのに対し、ニーベルンゲンの歌は、初めから終わりまで筋道が通る。 竜殺しのジークフリー…

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超難・柳田國男から神道へ【海上の道】岩波文庫チャレンジ79/100冊目

「日本人は最初どの方面からどこへ渡ってきたか。何百と言う数の大小遠近の島々のうち、どれへ始めて上陸し、どの方角へ移り広がっていったのか」 この文言が気になって読…

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1か月前
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世界と比較、日本の特異性【世界憲法集】岩波文庫チャレンジ78/100冊目

「憲法義解」で大日本帝国憲法と日本国憲法を比較読みした。次は日本と世界を比較したい(チャレンジを通して岩波文庫「白」を1冊は読みたかったという理由もある)。 日…

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付録(大日本帝国憲法全文)【憲法義解】岩波文庫チャレンジ77/100冊目

こちらの記事で、万が一憲法に興味が湧いてしまった方のために全文を掲載。 ・大日本帝国憲法全文及び憲法義解の注釈(一部) ・日本国憲法は衆議院ホームページから確認…

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1か月前
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知るほど増える知らない事【憲法義解】岩波文庫チャレンジ77/100冊目

大日本帝国憲法あるいは明治憲法及び皇室典範の解説書。伊藤博文著となっているが、枢密院議長(責任者)としての名であり、実際起草したのは井上毅。 非西欧世界で初めて…

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1か月前
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世界に誇る伝統技術【日本の酒】岩波文庫チャレンジ76/100冊目

(トップ画にあるのは、目次にあった幸田露伴書、“酒”の字) 発酵学者・坂口謹一郎氏の1964年発行本。日本酒がすごい伝統技術だった事を初めて知った。ついでに曖昧だっ…

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2か月前
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特別ではない魅力・国木田独歩【運命】岩波文庫チャレンジ75/100冊目

チャレンジではなるべく違う作家の作品を読むことを念頭に置いている。 国木田独歩もそんな1人、独特な名前なのでテスト勉強で覚えた記憶が残っていた。案の定、初読み。 …

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2か月前
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岩波文庫100冊チャレンジ中🌸

岩波文庫100冊チャレンジ中🌸

本が好き。
2022/11/10〜岩波文庫100冊チャレンジを開始。

岩波文庫といえば難しそうでとっつきにくい。本屋でも近寄らないエリア・・だったのが、チャレンジを通して岩波文庫(古典)は最高!に変わりました。

読んだのに忘れてしまう・・が勿体ないので、ここでアウトプット。書くのに慣れてきた頃から、その本で興味を覚えた事について勉強、学んだ内容も書き加えています。

古典だけあって、数々の作品

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急所だけ!新約聖書おさらい【福音書】岩波文庫チャレンジ90/100冊目

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チャレンジを通して岩波文庫の旧約聖書「創世記」「出エジプト記」「ヨブ記」を読んできた。いよいよ新約聖書へ突入!(この機会に聖書関連をマガジンに致しました)

急所と言っても色々あるので、気になるところをつまんでどうぞ!
キリスト生誕から復活までの大まかな流れになっていますが、目次にしているのは有名だろうエピソードだけです。

そもそも聖書って旧約聖書39巻、新約聖書27巻、本来は計66巻。
現在岩

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再読してから気づくこと【ジーキル博士とハイド氏】岩波文庫チャレンジ89/100冊目

再読してから気づくこと【ジーキル博士とハイド氏】岩波文庫チャレンジ89/100冊目

「陽気なヴッツ先生」にビビってから、“有名作を先に“と念仏のように唱えていて再読に至った本。

読書を始めた頃に読んだ本の内容などほとんど忘れてしまった。メモも取らずひたすら読んで楽しかった時代。今は読むのも楽しいが、学ぶのが楽しいため、こうしてアウトプットを続けている。

自分の読書歴は置いといて、本書の初読はもっとずーーっと前。「ジキルとハイド」と言えば「フランケンシュタイン」のように名前が突

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醜悪さえも美しく、川端康成【山の音】岩波文庫チャレンジ88/100冊目

醜悪さえも美しく、川端康成【山の音】岩波文庫チャレンジ88/100冊目

太宰の後に川端康成を読む・・皮肉?(いえ、偶然です)。

川端康成と言えば、日本人で初めてノーベル文学賞を受賞した大人物。2人目は大江健三郎。カズオ・イシグロは英国籍のため、日本人受賞者はこの2人のみ。

1901年が第1回のノーベル文学賞は、存命中の人物が対象。川端康成の受賞も、「雪国」を「Snow Country」と翻訳したサイデンステッカーの名訳によるところが大きいとも言える。

太宰治が新

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180度転換、再読のススメ【人間失格・グッドバイ】岩波文庫チャレンジ87/100冊目

180度転換、再読のススメ【人間失格・グッドバイ】岩波文庫チャレンジ87/100冊目

自分の読書人生からは避けてきた。あえて読もうとしてこなかった太宰治。近年のマンガ・アニメ・映画化などあってか、若い世代に人気と知って、チャレンジ中に1冊読んでみようと思い立つ。

代表作「人間失格」
何となく知っていている程度で、ちゃんと読んだのは初めて。

暗い・陰鬱な印象は表面的なイメージで、きちんと向き合えば、太宰治が残した1つの文学作品だという事が分かった。

芥川を読んだ時も思った事だが

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100%メインで面白すぎる!【嵐が丘】岩波文庫チャレンジ85&86/100冊目

100%メインで面白すぎる!【嵐が丘】岩波文庫チャレンジ85&86/100冊目

読む手が止まらなかった。
つまらない所もなければ、読みづらい所もない。
100%ストーリーで100%面白い!

誰かに「面白い本ある?」とか、あまり本を読んでない人に「何読んだらいいかな」と聞かれた時、これからは「嵐が丘」をおすすめする。

モームの十大小説に挙げられている古典の名著。今年の一括重版対象のようなので、発売されたらモームの感想もぜひ知りたい。

岩波文庫の古典といえば、堅苦しくて、い

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児童文学の誤解、本当は恐ろしい【ガリヴァー旅行記】岩波文庫チャレンジ84/100冊目

児童文学の誤解、本当は恐ろしい【ガリヴァー旅行記】岩波文庫チャレンジ84/100冊目

全く子供向けでない事を初めて知った、岩波文庫「ガリヴァー旅行記」。

「本当は怖ろしいグリム童話」が流行ったように、「本当は恐ろしいガリヴァー旅行記」があってもおかしくなさそう。やや違うのは、政治的なブラックジョークが主題のため、“ただ怖い“訳ではなく、ある程度複雑な事が理解できる脳力がいる。

冒険で訪れる架空の国(後述するが唯一実在の国、日本も出てくる)を舞台に、エゲツない風刺が展開され、いく

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何度も閉じた本からの学び【陽気なヴッツ先生】岩波文庫チャレンジ83/100冊目

何度も閉じた本からの学び【陽気なヴッツ先生】岩波文庫チャレンジ83/100冊目

SNSで見かけ表紙も面白そうだったので選んだ本書。「陽気なヴッツ先生」は約100ページと少量にも関わらず読了まで約1ヶ月。最初の10ページで読むのを諦めた。クセがある。

岩波文庫は面白いと言い続けてきたが、チャレンジ8割を超えてまた学ぶこと多し。

◾️学び①古典は名作ランキングから読むべし
古典を網羅しない内は、SNSで見かけた本ではなく、王道・ランキング・聞いたことがある!作品をまず読むのが

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為したるものは受けるべし【アガメムノーン】岩波文庫チャレンジ82/100冊目

為したるものは受けるべし【アガメムノーン】岩波文庫チャレンジ82/100冊目

トロイア遠征でのギリシア総大将アガメムノーンの帰国後を描いたアイスキュロスの反戦歌と言われ、先に読んだ「ニーベルンゲンの歌」と通じる所がある。

「アガメムノーン」はオレステイア3部作の第1部。王の暗殺とその子オレステースによる仇討ちを予告する所まで。

2部で仇討ち、3部でオレステースの裁判という構成になっているらしい。1部2部の内容は、ホメロス「オデュッセイア」でも読める。自身まだ未読のためス

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北欧神話ジークフリート【ニーベルンゲンの歌】岩波文庫チャレンジ80&81/100冊目

北欧神話ジークフリート【ニーベルンゲンの歌】岩波文庫チャレンジ80&81/100冊目

ドイツのイリアスと称される作者不詳の北欧神話。イリアスに場面場面の挿話があるのに対し、ニーベルンゲンの歌は、初めから終わりまで筋道が通る。

竜殺しのジークフリート、バルムンクは聞いた事があるので楽しい。

ワーグナーの楽曲にも「ニーベルングの指環」がある。
1.ラインの黄金
2.ワルキューレ
3.ジークフリート
4.神々の黄昏

ただし調べてみると、話としては全く別物のよう(後述)。

岩波文庫

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超難・柳田國男から神道へ【海上の道】岩波文庫チャレンジ79/100冊目

超難・柳田國男から神道へ【海上の道】岩波文庫チャレンジ79/100冊目

「日本人は最初どの方面からどこへ渡ってきたか。何百と言う数の大小遠近の島々のうち、どれへ始めて上陸し、どの方角へ移り広がっていったのか」

この文言が気になって読み始めた。

本作は、「海上の道」を含む全9編。
そのほとんどについていけなかった・・
至って普通の日本語なのに難しい。超難関。

本書を読んで後発研究者向けの考察書という性質から、一般向けではない(と思う)。

ノーベル賞作家、大江健三

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世界と比較、日本の特異性【世界憲法集】岩波文庫チャレンジ78/100冊目

世界と比較、日本の特異性【世界憲法集】岩波文庫チャレンジ78/100冊目

「憲法義解」で大日本帝国憲法と日本国憲法を比較読みした。次は日本と世界を比較したい(チャレンジを通して岩波文庫「白」を1冊は読みたかったという理由もある)。

日本・アメリカ・カナダ・ドイツ・フランス・スイス・ロシア・中国・韓国、なんと9カ国の憲法が読めて、ポケットサイズのお手頃価格は本当にすごい。

*今回読んだのは第2版、条文は本書の内容に基づいて記載しているため、最新の改正までは捉えられてい

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付録(大日本帝国憲法全文)【憲法義解】岩波文庫チャレンジ77/100冊目

付録(大日本帝国憲法全文)【憲法義解】岩波文庫チャレンジ77/100冊目

こちらの記事で、万が一憲法に興味が湧いてしまった方のために全文を掲載。

・大日本帝国憲法全文及び憲法義解の注釈(一部)
・日本国憲法は衆議院ホームページから確認できます

大日本帝国憲法
第1章 天皇
第1条:国体
大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス

第2条:皇位継承
皇位ハ皇室典範ノ定ムル所ニ依リ皇男子孫之ヲ継承ス
第3条:神聖不可侵
天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
第4条:元首・統治権

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知るほど増える知らない事【憲法義解】岩波文庫チャレンジ77/100冊目

知るほど増える知らない事【憲法義解】岩波文庫チャレンジ77/100冊目

大日本帝国憲法あるいは明治憲法及び皇室典範の解説書。伊藤博文著となっているが、枢密院議長(責任者)としての名であり、実際起草したのは井上毅。

非西欧世界で初めて憲法を制定するにあたり、日本とはどいういう国かを古事記・日本書紀などあらゆる歴史文献から引用し、ベルギー、オーストリア、プロイセン、アメリカ、バイエルン、フランス、スイスなど遍く海外の法律・歴史を勉強した上で条文の理由を説明している。

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世界に誇る伝統技術【日本の酒】岩波文庫チャレンジ76/100冊目

世界に誇る伝統技術【日本の酒】岩波文庫チャレンジ76/100冊目

(トップ画にあるのは、目次にあった幸田露伴書、“酒”の字)

発酵学者・坂口謹一郎氏の1964年発行本。日本酒がすごい伝統技術だった事を初めて知った。ついでに曖昧だった日本酒の種類なども調べて勉強。

昔は寒造りと言って、酒作りは冬の朝4時スタート。農業の間の出稼ぎで働く人が主で、春に出回るものを新酒と言った。

四季折々、季節に応じて変わる仕事が、機械化による年中生産や1日中建物の中で仕事をする

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特別ではない魅力・国木田独歩【運命】岩波文庫チャレンジ75/100冊目

特別ではない魅力・国木田独歩【運命】岩波文庫チャレンジ75/100冊目

チャレンジではなるべく違う作家の作品を読むことを念頭に置いている。

国木田独歩もそんな1人、独特な名前なのでテスト勉強で覚えた記憶が残っていた。案の定、初読み。

「運命」は9つの短編集。独歩自身も短編作家であったという。

先日読んだ樋口一葉と同時代の作家とは思えないほど読みやすい日本語、一葉の雅俗折衷体がいかに特殊だったかがよく分かった。

短編といえばの芥川と比較しても、特別なすごさは感じ

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