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コノハナサクヤ 八

歪みと言ったら直様ギターのエフェクターが思い浮ぶ。

思考回路に直結してる。



一時期ボードが歪み系エフェクターで埋め尽くされてジャンクフードボードみたいになっていた。




結局はボード自体無くしてMaxon ROD880一つでしばらく弾いていたっけ。




バンドとは他の音との調和が大切で


Maxon ROD880は広がる様なぬけ感と真空管ならではのじゃじゃ馬感を持ち合わせていて、垢抜けない当時のバンド音のなか悪目立ちする時が多々あり、気をつけてヴォリュームを下げたりしてなんとかしてた。



と、そんなことはどうでもいいの。



歪みとは。




ゆがみとも読む。





それは



なんとなく




どことなく





おどろおどろしい様な





目に見えざるもの。




不可解な物。



混沌





不安






雑味




矛盾






怒り






悲しみ





焦り




嫉妬




不安定感。



メランコリーな。癖(へき)に直挿の様な







心。



彼等は二個一。



協定を結ぶ為に、同じ標的を作る。



なんでもいい。



できれは直挿のほうが純度は高い。



なにも彼等がわざわざ話し合うわけではない。



彼等は物質的証拠をつなぐ胞子にすぎない。



後ろと先端が話し合う。






素直に笑うだけで罵倒する。それはノイズ。



もっとこうしろとコントロールをしようとする。それは圧。




「生」を捨てた生。それは叫び。






どうして?




なんでもいいから。




彼等は協定を結んだ。




同じ仲間として。





同じ的を決めて。





そうすることでしか





カバーできない。










「歪み」とは、そんな双子なのかもしれないといつものページを読み終えた週刊誌を額にのせながら考えていた。








救いの糸を辿り沼から戻る。







このひとは誰なんだろう。




チク、チク、チクと秒針の音がしんとした部屋に響く。チク、チク、チク。








分からないけど





司馬遷さんの存在は中学校で知り、




でもなぜか史記だけは読まなかった。



そして、司馬遷さんではない…







『史記』のような歴史書を作成する構想は、司馬遷の父の司馬談が既に持っていた。だが、司馬談は自らの歴史書を完成させる前に憤死した。司馬遷は父の遺言を受けて『史記』の作成を継続する。Wikipediaより。




司馬遷さんには司馬談さんというお父さんがいたらしい。








意識をカーテンの外に向ける。秒針の世界から離れる。



外は真っ暗。



三月十一日。



カーテンは開けていない。



静まり返った闇のなか






紀元前だったらきっと私はこのまま消えて無くなってしまっている。そんな夜。






読んでくださりありがとうございます ♡ ゆかこ💌🖋🧸