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仙台も浜松も相模原も……みんな穴場!|「国内の都市名」が付くタイトルの研究 (1)

ラノベタイトル先生!


 起立!気をつけ!礼!

 着席!

 さぁ、「ラノベタイトル先生」の時間だ♥




テーマ発表!


 今回のテーマは……「国内の都市名」!

 前回は「『都道府県名』が付くタイトル」を考察したが……今回は「『国内の都市名』が付くタイトル」を徹底研究しよう★


※注:「『国内の都市名』が付くタイトル」とは、例えば以下のような作品を指します。


<特集全体の目次>


第1回(本記事):仙台も浜松も相模原も……みんな穴場!

第2回:横浜ラノベの盟主・神崎あおいさんの作品に注目しよう!

第3回:相模原キャッツアイ★

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登場人物紹介

・清水:マスター・オブ・アニメ。年100作以上のアニメを見続けて20余年。ラノベにも造詣が深い。最も好きなイラストレーターは、堀部秀郎さん

・三葉:清水とは中学からの友人。最近ハマっている曲は『終物語』の「terminal terminal」。おかえり!カレーライス!

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研究開始★




三葉「今日も元気にまいりましょう!」

清水「はい」

三葉「前回は『タイトルに<都道府県名>が付くラノベ』を研究しました。そして今回注目するのは……」

清水「ええ」

三葉『タイトルに<国内の都市名>が付くラノベ』!!

清水「なるほど」

三葉「今回もどんな作品と出会えるかワクワクですね!」

清水「ふむ」

三葉「とは言え……」

清水「何です?」

三葉『国内の都市』と一口に言っても、その数はあまりにも多い

清水「わが国には1700以上の市区町村があるそうですね」

三葉「それを1つずつチェックしていたら、それだけで私の人生は終わってしまう。それは困るので、今回はグッと範囲を限定しまして」

清水「ふむ」

三葉わが国を代表する都市、すなわち政令指定都市について見ていこうと思います

清水「なるほど」

三葉「2019年現在、政令指定都市は20ヵ所あり……



三葉「……という具合です」

清水「ほぉ」

三葉「ラノベとはまったく関係のない感想で恐縮ですが……アレですね。政令指定都市は『首都圏から名古屋市に至る太平洋沿岸部』と、『大阪市から広島市に至る瀬戸内海沿岸部』に集中しているんですね」

清水「あー、確かに」

三葉「また、神奈川が『横浜市』『川崎市』『相模原市』の3都市を擁しているのも目を惹きます」

清水「なるほど」

三葉「一方、四国には1つもない!

清水「ふむ」

三葉「神奈川も1つくらい分けてやりゃあいいのにね」

清水「いや、『分ける』とかそういう話ではないでしょ……」

三葉「とまぁ、話題は尽きませんが、これは地理の記事ではないのでこのあたりにして……」

清水「進みましょう!」

三葉「さて、いま20の政令指定都市をご紹介しました。それではこの20都市を分析するかといえば……じつは1つ問題がありまして」

清水「ほぉ……」

三葉「すなわち……『京都市』や『大阪市』のように、都市名が都道府県名と同じ場合、それが都市を指しているのか、それとも都道府県を指しているのかわからないんですよ

清水「……ん?」

三葉「例えば、『冬の京都幽霊事件』という作品があります」


三葉「ご覧の通り、タイトルに『京都』が付いているのですが……コレ、果たして『京都府』を指しているのでしょうか?それとも『京都市』を指しているのでしょうか?

清水「あー、なるほど……」

三葉「おそらく『京都府』だと思うのですが……いやいや。『京都市』かもしれない。断言することはできません」

清水「そうですね。作者にしかわからない。……いや、作者も大雑把に『京都』と名付けただけかもしれないな……」

三葉「そうなんですよ!これはもういくら考えてもわからない!」

清水「確かに」

三葉「ということで!今回は『政令指定都市の内、<都道府県とは異なる名前>の都市』を分析対象とします。すなわち……以下の10都市!



清水「おー!グッとすっきりしましたね」

三葉「ええ」

清水「とは言え神奈川は3都市を擁しているのか……」

三葉「強い!」

清水「(……何が?)」


「政令指定都市」が付くタイトル一覧★


三葉「続いて、『タイトルに<上記10都市>が付くラノベはどれくらいあるのか?』見てまいりましょう!」

清水「ふむ」

三葉「さて、どうです?どこが多いと思います?」

清水「んー……

・札幌

・仙台

・横浜

・川崎

・相模原

・浜松

・名古屋

・堺

・神戸

・北九州

……かぁ。さすがは政令指定都市だけあってどれも知名度が高く、個性も強いですね」

三葉「ええ」

清水「いずれもそこそこタイトルに使われてそうですが……この中だと頭1つ抜けているのは『名古屋』ですかね?」

三葉「なるほど」

清水「いや、牛タンの『仙台』……ウナギの『浜松』……」

三葉「それではご覧いただきましょう……こちら!」



清水強い!『横浜』、強い!

三葉「ぶっちぎり!」

清水「うーむ……『都道府県名が付くタイトル』では『東京』が圧倒的な刊行数を誇っていましたが……」

三葉「ええ。こちらは『横浜』の圧勝ですね」

清水「なるほど」

三葉具体的な数字を見てみると……じゃん!」



清水「ほぉ。……まず、『ラノベのタイトルに登場する都市』が4つしかないのが意外ですね」

三葉残りの6都市、すなわち『仙台』『川崎』『相模原』『浜松』『堺』『北九州』が付くラノベは1冊もない!


浜松の可能性★


清水「なんだかもったい気がしますねぇ……」

三葉これは端的に言ってチャンスですよね

清水「ふむ」

三葉「上述の通り……例えば、ラノベのタイトルに『浜松』は登場しません。だから、いま『タイトルに<浜松>が付くラノベ』を書いたら非常に目立つと思うんですよ!

清水「なるほど……『浜松』が付くタイトルか……」

三葉「そうそう」

清水……『浜松』といえばウナギ!

三葉「ふむ」

清水『ウナギさえいればいい。』なんていかがでしょう?」

三葉「なるほど。ウナギが好きで好きでたまらない!そんな愛の詰まった作品でしょうね!面白い!」


※注:元ネタは「妹さえいればいい。」。以下同様。


清水「それでは、『ウナギという概念が存在しない退屈な世界』は?」

三葉「ふむ!ウナギが実態として存在しないのみならず、概念としてすら不在の世界……まさに悪夢!ウナギを愛する我らが主人公が、そんな世界を変えるべく立ち上がる!……という具合でしょうか?アリですね!」


清水ウナギといえば……ヌルヌル!

三葉「アレは強力な粘膜らしいですね。体表面が粘膜で覆われているからヌルっとするそうで」

清水「あの感じ……スライムに似てますよね!ってことで……『転生したらウナギだった件』!

三葉「なるほど」

清水「略して『てんうな』!

三葉「天むすみたいだな」


清水「さらにまた……」

三葉「ふむ」

清水「あの形状はドラゴンにそっくり!」

三葉「まぁ……似ていないこともないですね」

清水「そこで……『されど罪人はウナギと踊る』!

三葉「なるほど」


清水「そして最後は……『異世界はウナギとともに。』

三葉「神の手違いで死んでしまった主人公。

神『すまん、間違えた。望みを叶えてやるから許せ』

主人公『では……ウナギを……』

神『ん?』

主人公『ウナギを持って転生させてくれ!』

……という具合でしょうか」

清水「そうそう!かくして、右手にウナギ、左手にスマートフォンを持って異世界に転生した主人公……その運命やいかに!

三葉「……あっ、スマホも持っていくんですね……」

清水「そうしないと調理法がわからないし……」


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 最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。

(分析:清水、三葉 / 文、イラスト:三葉)

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