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    描いてきたイラストの一部です

記事一覧

my number is ***

 外気は結構涼しくなっているのに、着込んで電車に乗ると地獄のように暑い。電車はもう暖房をつけているみたい。会社も少し前までは寒すぎる冷房にイライラしていたけど、…

茗荷
1年前
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アレルギーギー

 キク科だかイネ科だかの花粉のアレルギーが出ていて、目が痒くて仕方がない。  椎名林檎の新しいアルバムのノベルティグッズが、ヘルプマークに酷似しているとネットで…

茗荷
1年前
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モンステラ先攻

 毎年10月始まりの手帳を買っているので、そろそろ新しい手帳が欲しい。小さくて馴染むものなら良くて、別にモレスキンとかじゃなくてもいい。でも中々気に入るものがなか…

茗荷
1年前
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プアン/友だちと呼ばせて

茗荷
1年前
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ピーシーアール・カロナール

 新型コロナウィルス感染症に罹患しました。喉が痛いので念のため仕事を休んだら、午前中に発熱したので、発熱外来に電話してPCR検査を受けて、解熱剤と喉の薬を貰いまし…

茗荷
1年前
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ニッチョビ

 晴れーたそーらだにーち曜日、戦車は二人をのせてーっていうスピッツの歌ありますけど、すごく日曜日っぽいし好きです。  第一回検便をしました。容器を二回目のものと…

茗荷
1年前
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透明の海

 Warpaintの新譜を聴いています。イケてる女の子っていいよね。  ダンゴムシとの遭遇率が高いです。私はダンゴムシが好きか嫌いかと問われれば、かなり好きなので、踏ま…

茗荷
2年前
2

ラビリンスクランブルエッグ

 お腹が入らなくなった服をどっさり捨てると、服ががらんと減ってしまったので、少し新調したいと思った。私はセカンドストリートやモードオフで服を買うことを、新調と呼…

茗荷
2年前
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ゴールデンウィークポイント

 4月いっぱい、1ヶ月間休職していました。今月の頭から復職している。  時給なのに大仰なんじゃないの、面談と書類ばかりで忙しくて嫌だ、パワのハラなんじゃないのって…

茗荷
2年前
3

 その人が亡くなったのは、桜の蕾がふくらみかけた3月のことだった。春の自殺はこの国では珍しくなかった。  夫がゲームをしている。スマートフォンのゴルフのゲーム。…

茗荷
2年前
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めまい

3、4日前から目眩がするようになった。 起き抜けに、振り向きざまに、ふとした時にグラグラと回転性の目眩がする。医者には行っていないけど、多分耳石が原因のよくある目…

茗荷
2年前
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ストレンジャーシングス

茗荷
2年前
1

Alc7%

 有名人の自殺。生理休暇の月曜日。中国人テニスプレーヤーの告発撤回。大阪ビル放火。麹レモンサワーの缶。24人死亡。コンビニへの道のりはサザンカが咲いていた。  …

茗荷
2年前
2

 死にたくなるね。扇風機の隙間に指を入れたら。  氷がほおの内側に張り付くと、取れなくなるのでは無いかと不安になって、なんだか急いで剥がしてみたりする。僕達はた…

茗荷
2年前
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触れない

 テレビから流れる絶望的なニュースと、現実の生活が乖離している。人々も私も解離している。  解離した人格はマスクでのみ同一性を保っている。不織布一枚の不自由が、…

茗荷
3年前
3

The end of summer

 ◇  冷蔵庫の青白い光が朝の白さに融けていくのを確認する。9月1日の明るさは、8月32日のようだった。  ヴィンセント・ギャロのアルバム「when」をiPhoneから探し…

茗荷
3年前
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my number is ***

my number is ***

 外気は結構涼しくなっているのに、着込んで電車に乗ると地獄のように暑い。電車はもう暖房をつけているみたい。会社も少し前までは寒すぎる冷房にイライラしていたけど、最近は暑すぎる暖房のせいでのぼせそうになる。ちょうどいい塩梅ってないのかしら。雨ばかりで嫌になる。雨は透明で綺麗ですけど、冷たくて煩わしい。私はなんだかんだ言っても、寒くて凍えるよりも、暑くてのぼせそうな方が好き。

 仕事を辞めようか、毎

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アレルギーギー

アレルギーギー

 キク科だかイネ科だかの花粉のアレルギーが出ていて、目が痒くて仕方がない。
 椎名林檎の新しいアルバムのノベルティグッズが、ヘルプマークに酷似しているとネットで話題になっていた。私は電車や駅で倒れることが頻発していた時期があり、その時にヘルプマークを貰って持っているが、実際につけて歩いたことがない。通勤の時間を早めて各駅停車に始発駅から乗れるようにしたら座れるようになったのと、そんなこんなしている

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モンステラ先攻

モンステラ先攻

 毎年10月始まりの手帳を買っているので、そろそろ新しい手帳が欲しい。小さくて馴染むものなら良くて、別にモレスキンとかじゃなくてもいい。でも中々気に入るものがなかった。そもそも紙の手帳が必要かというとそれも怪しく、スマホで完結しそうな気もする。何だか悲しくなる。私は9月になってからというもの、悲しくなりがちなのだった。

 良く晴れた日で、シャワーを浴びて、ネットでモンステラを注文した。私は観葉植

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ピーシーアール・カロナール

ピーシーアール・カロナール

 新型コロナウィルス感染症に罹患しました。喉が痛いので念のため仕事を休んだら、午前中に発熱したので、発熱外来に電話してPCR検査を受けて、解熱剤と喉の薬を貰いました。翌日に陽性の連絡が来て、果たして私の隔離生活が始まったのであります。現在進行中です。

 39度近い熱が続き、落ち着かず眠ることも出来ず謎に部屋をうろうろする夜が三晩ほど過ぎ、そうすると喉が焼けるように痛くなり、ご飯を食べても吐いてし

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ニッチョビ

ニッチョビ

 晴れーたそーらだにーち曜日、戦車は二人をのせてーっていうスピッツの歌ありますけど、すごく日曜日っぽいし好きです。

 第一回検便をしました。容器を二回目のものと間違えてしまった。労役場に行くまでの電車で、気が向いた時には小説を読んでいます。あまり気が向かないのであまり読んでいません。今読んでいるのは「光まで五分」という小説です。

 日曜日8:30。シャワーを浴びて歯磨きをする。酎ハイの缶をあけ

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透明の海

透明の海

 Warpaintの新譜を聴いています。イケてる女の子っていいよね。

 ダンゴムシとの遭遇率が高いです。私はダンゴムシが好きか嫌いかと問われれば、かなり好きなので、踏まないようにめちゃくちゃ気をつけている。最近は生きているミミズに会って、梅雨の到来を感じています。ミミズとかナメクジとかカタツムリとか、ヌメヌメした生き物がいるジメジメした最悪な季節、梅雨。近所には立派な紫陽花を植えているお家が多い

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ラビリンスクランブルエッグ

ラビリンスクランブルエッグ

 お腹が入らなくなった服をどっさり捨てると、服ががらんと減ってしまったので、少し新調したいと思った。私はセカンドストリートやモードオフで服を買うことを、新調と呼んでいます。二駅先のセカンドストリートまで出かけた。駅から遠くて、割と歩く。初めて行くところだったのに、変にショートカットをしようとしたせいで、何かその界隈の大地主の土地に迷い込んでしまい、大豪邸と広すぎる敷地に焦りながら、早足で歩きました

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ゴールデンウィークポイント

ゴールデンウィークポイント

 4月いっぱい、1ヶ月間休職していました。今月の頭から復職している。
 時給なのに大仰なんじゃないの、面談と書類ばかりで忙しくて嫌だ、パワのハラなんじゃないのっていう色々はあったのですが、まあもう過ぎたことなので良いです。(メモは残しています。)お陰さまで4月は展覧会を見に行ったり、散歩にもよく行き、あまつさえ料理をしたりもしました。良き日々だった。あまりに快調なので、人々は私に仕事を辞めるように

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春

 その人が亡くなったのは、桜の蕾がふくらみかけた3月のことだった。春の自殺はこの国では珍しくなかった。

 夫がゲームをしている。スマートフォンのゴルフのゲーム。外国のゲームのようだった。彼が座るソファのソファカバーの繊維の向きが歪んでいる。座面に対して斜めになっていた。きらきらと埃が舞うのが見える。部屋に充満する陽光は春の凶暴さを物語っていて、私はすっかり慄いていた。湯気のような光のなか、桜の花

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めまい

めまい

3、4日前から目眩がするようになった。
起き抜けに、振り向きざまに、ふとした時にグラグラと回転性の目眩がする。医者には行っていないけど、多分耳石が原因のよくある目眩だと思う。


仕事を休んだ。
仕事を休んだのだから医者に行くべきだったけれど、何だかそんな気になれず、横になっていた。たまに起き上がるとその拍子に天井がぐるぐる回り出す。かなりくっきりと症状はあったが、私はそれに対してあまり気持ちが

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Alc7%

Alc7%

 有名人の自殺。生理休暇の月曜日。中国人テニスプレーヤーの告発撤回。大阪ビル放火。麹レモンサワーの缶。24人死亡。コンビニへの道のりはサザンカが咲いていた。
 生活が虚になるような場所に置かれることは、生活が虚なときには良いかも知れない。でも今はそうでは無かった。

 先行きが不安だ。寒いという思いはしたく無かった。私もフランスに住みたい。水道代が高いというのは、どのくらい高いのだろう。
 色々な

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夏

 死にたくなるね。扇風機の隙間に指を入れたら。
 氷がほおの内側に張り付くと、取れなくなるのでは無いかと不安になって、なんだか急いで剥がしてみたりする。僕達はただ夏が終わるのだけが怖いんです。死がどんどんと他人の顔をすることがつらい。
 噛みたくなる。まだひんやりとしたほおを。血が滲んだら、それが夏の本域だと思う。
 僕達が一等すきな季節。

触れない

触れない

 テレビから流れる絶望的なニュースと、現実の生活が乖離している。人々も私も解離している。
 解離した人格はマスクでのみ同一性を保っている。不織布一枚の不自由が、物言いたげな口元も、言うことがなくなってつぐんだままの口元も、唇を噛み締めて滲んだ鉄の味も覆い隠す。マスクの生活にはだいぶ慣れた。
 
 職場のマネージャーが「我々はエッセンシャルワーカーだから、仕事は絶対に止められない」と演説していた。「

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The end of summer

The end of summer

 ◇
 冷蔵庫の青白い光が朝の白さに融けていくのを確認する。9月1日の明るさは、8月32日のようだった。
 ヴィンセント・ギャロのアルバム「when」をiPhoneから探し出して、ヘッドフォンで耳を塞ぐ。私はBluetoothのイヤホンを持っていない。便利だと思うけれど、買うほど欲しくならない。ヘッドフォンのクッションが密着して耳が塞がれる感覚が、嫌いではないし。
 朝からウォッカを飲みたいと思っ

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