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エヴァンゲリオンとは何だったのか

自分の10代のほぼすべてであったエヴァを総括したいと思います。

まずは構造的な話から。
エヴァの登場人物は3層に分かれます。

第1層 ネルフ(ゲンドウ、冬月) vs ゼーレ
第2層 29歳の人達(ミサト、リツコ、加持)
第3層 14歳のチルドレン達(シンジ、アスカ、レイなど)

第1層はお互いの「人類補完計画」達成のために化かし合いを繰り広げています。
(ネルフの人類補完計画とゼーレの人類補完

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【ネタバレ感想】庵野と俺たち私たち(時々宮崎駿と安野モヨコ)~シン・エヴァンゲリオン劇場版を作家性から読み解く~

【ネタバレ感想】庵野と俺たち私たち(時々宮崎駿と安野モヨコ)~シン・エヴァンゲリオン劇場版を作家性から読み解く~

※ネタバレ注意※

【シン・エヴァンゲリオン劇場版のネタバレ前提の感想と考察です。ネタバレを避けている方はご注意下さい。】

【また本考察と感想はあくまで私個人の考えです。考察や解釈に違いがある場合が多々あります。不正解ではなく、こんな考察もあるんだ、程度に気楽に読んで頂けると幸いです】

20年以上エヴァオタを続けた女が号泣した話1998年。14歳でエヴァに出会った。旧劇場版Air/まごころを、

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エヴァンゲリオン監督・庵野秀明のプロフェッショナルを見て教育の矛盾について考えさせられた話

エヴァンゲリオン監督・庵野秀明のプロフェッショナルを見て教育の矛盾について考えさせられた話

先日見たプロフェッショナル仕事の流儀 庵野秀明(エヴァンゲリオン監督)の特集があまりにも衝撃的だったので、そのことについて書こうと思う

番組では庵野監督が鬱になりながらも、一切の妥協をせず、仕事を進めていく様子が描かれていた

なんというか、文字通り命を削ってる感じだった

その様子を見ながら、こんな疑問を持った

「なぜこの人はこんなに頑張れるんだろう?」

お金のため?
自己表現の楽しさから

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シンエヴァのおっさん感想会

シンエヴァのおっさん感想会

※これはネタバレ全開です。

みんなは『シンエヴァンゲリオン』もう見たかな? まだ見てない?

じゃあ早く見に行こうか、そしていっしょに考えて欲しい。

以下は筆者(35歳)と、学生の頃から付き合いのあるA先輩とのLINE会話を一部再構成したものだ。

いろいろあったが今でもこんな

会話をしている。

つまりダメな中年のおっさん二人である。

これは、こんな二人が公開日の夜から「この映画なんなの

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表現への覚悟「なぜ僕は、エヴァンゲリオンが好きなのか」

表現への覚悟「なぜ僕は、エヴァンゲリオンが好きなのか」

今週末、4回目を観に行こうと思っている
シンエヴァンゲリオンですが、
沢山の人が考察や感想をさまざまなところで
書いているので、ここでは
「表現」ということをベースに書いていきたいと思います。
ちなみに、すこしシンエヴァのネタバレを含みますので、
まだ観てない人は、観てから読むか、読んでから観るか、考えてから読んでくださいね。

率直に言うとエヴァンゲリオンは、
アートや、アニメーション、映画、グ

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庵野秀明に溺れた

庵野秀明に溺れた

エヴァの映画が公開されたということもあって、エヴァのアニメから旧劇場版、序破急まで見尽くした。

とんでもない作品だと思った。

戦闘シーンも迫力満点で面白いが、こんなにも精神部分に重きを置いたアニメは初めてで、衝撃を受けた。また、話が進むテンポやセリフ、音楽もどこかミステリアスで引き込まれていった。

エヴァを全て見終わり、完全に庵野秀明に溺れてしまった僕は、シンゴジラを見た。

これまた面白か

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エヴァ庵野秀明監督の葛藤の告白から改めて考える、ネットの誹謗中傷の怖さ

エヴァ庵野秀明監督の葛藤の告白から改めて考える、ネットの誹謗中傷の怖さ

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が3月8日に公開されてから、3週連続で1位をつづけて獲得し、公開21日で興行収入60億円超えするなど、大きな話題になっています。

1995年から1996年にかけてアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」が放映されてから、25年をかけてのシリーズ完結ということで注目度も高く、映画公開後も、様々な関連ニュースが話題になってきました。

その中でも、エヴァンゲリオンファンの間で

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実家が宇部市なのでシン・エヴァを語りたくて仕方がない

実家が宇部市なのでシン・エヴァを語りたくて仕方がない

特にTVシリーズから旧劇場版のころ。当時は今ほど多くはなかったアニメファンを中心に、特にアニメファンでも無い層まで巻き込んで盛り上がってたあの頃、我こそは一番エヴァに詳しい、我こそはエヴァを一番楽しんでいる!みたいな厄介なオタク心を持っていた一人として語りたい。だって高校まで宇部市民だったもの。エヴァに関してはマウント取りたいよね!

というわけで。調べてみたら過去に書いてた(今も存在はしてる)ブ

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庵野さん、あんたまだまだ全然ゲンドウじゃん  四つ目の「シン」発表についての所感

庵野さん、あんたまだまだ全然ゲンドウじゃん  四つ目の「シン」発表についての所感

つい先頃、庵野秀明が監督・脚本を務める『シン・仮面ライダー』が製作されると発表された。『シン・ゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン 劇場版』『シン・ウルトラマン』に続き、四つ目の「シン」を冠する庵野映画ということになる

こうなって見ると、庵野監督が「シン」の名の下にゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダー(そしてエヴァ?)を集結させてユニバース化しようとしてるんじゃないかと勘繰らずにはいられない
確かに『

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感じるままに、歌詞とみるエヴァンゲリオン

感じるままに、歌詞とみるエヴァンゲリオン

シンエヴァを映画館で2度観て来ました。

95年生まれの私は、TVアニメ版はNetflixでかじっただけの、エヴァ初心者と自負しているので、ココで細かな考察を晒したりはしません。(そもそも分からないところがまだまだたくさんあります)

気になったこと、気づいたこと、気に入ったことをゆる〜く綴りたいと思います。

異論は大いに認めます!

映画に限らず、全ての芸術は作り手の意図が一つの正解ではありま

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毒親育ちと発達障害を持った私が「子供を持つ事の諦めた事」①

毒親育ちと発達障害を持った私が「子供を持つ事の諦めた事」①

30歳半ばになり、いろいろ思うことがあり書きとめる事にしました。

長くなるので分割でいきます。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||を観ました。

ネタバレを含みます。

葛城ミサトが子供を産んでらっしゃいましたね。ちょこちょこ「あんな状況で無責任に中出しするのはいかがなものか」と声がありましたが、まあほんの一部の方々でしたし、私も一瞬そう思ってしまったので……うん。それも確かに。

しかし

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庵野秀明とカラー10年の歩みを安野モヨコが描いた「おおきなカブ(株)」

庵野秀明とカラー10年の歩みを安野モヨコが描いた「おおきなカブ(株)」

2016年、ラフォーレ原宿で開催された「株式会社カラー10周年記念展」。
安野モヨコが当時描き下ろし、記念展で展示された「おおきなカブ(株)」をnoteに掲載します。

設立から10年という月日の流れを、妻として庵野秀明のそばで見守っていた安野が、記念に描き下ろした16ページです。
『監督不行届』でおなじみの、カントクくんとロンパースと一緒に、カラー10周年の軌跡をお楽しみください。(スタッフ)

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