見出し画像

大人だって「学び」が大事!変わりゆく教育課程とリスキリングの必要性について考える

こんにちは、水無瀬あずさです。

3日連続の投稿になりました。連続投稿を目指しているわけでは全然ないのですが、珍しく書きたい内容が続発しているので、この機を逃すまいと頑張っています。

さて、最近よくnoteでも宣伝している保護者向けオンラインサービス「みらぴか」関連のお仕事で、今の教育過程が私たちのころと比べるとずいぶん変わっているよということを知りました。

授業でタブレットを使っていたり、デジタル教科書を使ったり、スプレッドシートで課題を提出したりと、デジタル化でずいぶんと様変わりした学校教育。とくに高校過程は変化が大きく、「センター試験」が「大学入学共通テスト」に代わっていたり、必修科目に「情報Ⅰ」「資産形成」って新しいものが増えたりしています。

現在中2の長男にその話をしたところ、「なんで俺たちだけやることが増えるの?損じゃん!」と大層ご立腹でした。当事者からしたらまあそうかなと思いつつ、ぶっちゃけ大人になってからのほうが学ばなきゃいけないことって多いのが現実じゃないでしょうか。で、追加されるカリキュラムっていうのは、これまでは大人が独自で学習するしかなかった内容の中でも特に大切なことであって、それを学校で先んじて教えてくれるってことに他なりません。いいじゃん得じゃんと私は思うのですよ。私だって高校の時に教えて欲しかった、資産形成についてとかさ。

そこで今回は、そんな高校過程の変化の内容を見ながら、いやでも学びって子どもとか大人とか関係なく一生続くものだよねってことをまとめたいと思います。人生100年時代、私たちは定年まで道のりが長い中で、息の長い働き方を模索しなければいけません。おじいちゃんおばあちゃんになっても、人生は日々学び。最近になって注目されたリスキリング、なんだかやけに批判されていたけど、これってとても大切なことですよね。子どもに「勉強しなさい!」って言う前に、大人も負けないくらい必死で学ばなきゃいけないなって、いつも自分に言い聞かせている私です。よろしくお付き合いください!

変わりゆく高校過程と大学受験

保護者向けオンライン相談「みらぴか」関連で、最近、高校で新しく追加になった「情報」というカリキュラムについて執筆しました。

小学校から必修化された「プログラミング教育」ですが、小中学校の我が子たちの話を聞いても、別に「プログラミング」という授業が新しく増えたわけではありません。小中学校のプログラミング教育とは、それぞれの授業において「プログラミング的思考」を取り入れて授業を工夫するということです。タブレットやデジタル教材を活用しつつ、いわゆる論理的思考を養うための教育。プログラミングを組むためには論理的思考が必要だから、それができるような考え方を身に付けようねってことです。

一方高校は、小中学校より踏み込んだ専門的な内容を学ぶ必要があるということで、新たな必修科目「情報Ⅰ」が新設されました。選択科目で「情報Ⅱ」もあります。情報科ではプログラミングについても学ぶようですが、言語は特に文科省から指定はないとのこと。ただ各教科書を見る限り「Python」「JavaScript」が多く、ほかにExcelマクロのVBA、Scratchなどがあるみたい。てかScratchって小学生がやるレベルだと思うんだけど、高校で教えるんですね・・・どんな授業なんだか。

私のやっているPHPは、当然ながらありません。知ってたよ・・・どうせオワコンだよ・・・。

何やるの?高校の「情報Ⅰ」

さて、高校で新設された「情報Ⅰ」の授業。現役エンジニアとしては興味津々です。どんなことやるの?何を学ぶの?詳しく知りたい!って思いました。でも、自分も仕事にしておいて何ですが、SEO的な記事ではぼんやりとしかわからないんですわな。

ということで、これはもう実際のものを見たい!と思ったので、教科書を買いました。すごい、今はAmazonで教科書も買えちゃう!さすがはアマゾニアン!!(※Amazon社員は自らのことをプライドを込めてアマゾニアンと呼ぶと本で読んだので。詳細はこちらの記事

思ったより種類があるんです。どれにしようか迷ったのですが、東京都の令和4年度の都立高校のシェアではNo.1が実教出版、2位が東京書籍だそうで。

出典:「令和4年度使用 都立高等学校及び都立中等教育学校(後期課程)用教科書 教科別採択結果(教科書別学校数)」|東京都教育委員会

じゃあそれにしようということで、2冊買いました。

実教の方はプログラミング言語Pythonについてのやつにした

なかなかまとまった時間を作れなくて、まだ少ししか見れていないのですが、これがなかなか興味深い。広く浅くではありますが、いろいろな内容に触れられていて興味深いです。たとえば、こんなかんじ。

  • 情報モラル

  • 問題解決の方法

  • 著作権

  • サイバー犯罪

  • 2進法、16進法

  • 文字コード

  • 色や音、画像、動画のデジタル化の仕組み

  • 情報デザイン、ユニバーサルデザイン

  • アルゴリズム

  • フローチャート

  • インターネットの仕組み

  • データベース

  • データモデル

  • データ分析

  • プログラミング

「情報」という新しいカリキュラムというよりは、いろいろな授業の要素が入り混じっている感じです。道徳とかも関わってくるようなね。世の中のあらゆるものや考え方が多様化するなか、学校過程だって「国語」「数学」のようにはっきりと区切られるものではなく、それぞれが相関の中に成り立っているということを示す象徴的な存在だと感じました。

興味深いのは、こういう感じであちこちにQRコードが入っているところ。

QRコードはぼかしてあります

QRコードを読み取ると、動画教材が見れるようになっています。私が見たのは「著作権について」のもので、高校で女の子がWebサイトの画像を無断転用しようとして先生に注意を受け、著作権について学ぶといった内容でした。1本見た限りではかなり眠くなる感じでしたが、メディアが連動していろいろなことを確認できるって素晴らしい取り組みだと思いました。

高校の「情報Ⅰ」の内容は、2025年度から大学入学共通テスト(旧「センター試験」)に「情報」という科目として追加されることが決まっています。我が家の息子たちは、情報のテストも受けなきゃいけないんだなあ。

現時点では大学入試センターのWebサイトでサンプル問題が公開されています。とりあえず、せっかく教科書を買ったので、このサンプル問題を受けるべく勉強に励んでいます。といっても、まとまった時間がなかなか作れなくて(夕方には気力がなくなってしまって・・・)あまり進んでいませんが。今年中に何とかしたい!

勉強を始めてみた

なお、ノートを書いていたら夫に「ママは一体どこに向かっているの?」と真顔で質問されました。どこだろう。

長男「授業増えるとかサイアク」

高校の必修科目として「情報Ⅰ」が新設され、2025年度からは大学入学共通テストにも科目が増えるんですって。という話を、現在中2に長男に教えてあげました。割と直近で関係ある話なのでね。

すると長男、「授業もテストも科目が増えるとか、最悪なんだけど。なんで俺たちばっかり?」とたいへんご立腹でした。確かに、ゆとり教育もしかり、教育カリキュラムが変更されるのは割と「必要に迫られて」って事情はありつつ、あくまでも大人の都合です。振り回される子どもたちは、たまったもんじゃないよなと思わないこともありません。

ただ「情報」の内容に関しては、どんな進路に進むにせよある程度必要な知識になるだろうと予想できるわけで。大人になってから独学でやるか、学校で強制されてやるかの違いなんじゃないかなあ。将来必要なことを早いうちに学ぶのは悪いことじゃないし、大人になるほど勉強ってなかなかできなくなるものだから、私はどっちかというと羨ましいなって感じました。

大人になるほど勉強しなくなる

世界的に見て、日本の大人は「勉強しない」部類なんだという記事を読みました。

日本の働き方は生産性が低く、「人への投資」が減少傾向にあるとのことです。大人の皆さん、勉強、していますか。私は勉強はしていないけど、本はたくさん読むようにしています。

noteでは意識的に学習する人がとても多い印象ですが、実際自分の周りの友達なんかを見ると意欲的に勉強している人って少ない気がします。というか本を読んでいる人が少ない印象。幼い子どもを持つママやパパは夕方にはガス欠で力尽きちゃったりするので、ある程度仕方ないですけども。

ただね。大人である私は勉強していないのに、我が子に「勉強しろ」って言っても説得力がないと思うんです。まあ、私は子どもたちに「勉強しろ」とは言わないし、勉強しているのは純粋に新しい知識を得ることが好きなだけなんですがね。私も夫も時間があれば本屋(というかブックオフ)でビジネス書を探すし、たくさん本を読むようにしているので、我が子たちはたぶん「大人になっても勉強し続けなければいけないんだ」ってことを肌で分かってくれているんじゃないかと思います。たまに長男からは「お父さんもお母さんも、大人って勉強ばっかりして何が楽しいの?」と聞かれます。「いやいや、世の中の大人って意外と勉強しないものなんだよ」って教えたら、とても驚いていました。

リスキリング、その可能性

最近では学びなおしや「リスキリング」という言葉が注目を集めており、政府は「骨太の方針」のなかで「社会全体で学び直し(リカレント教育)」の必要性について明記しています。いろいろなスキルを身に付けて、1つじゃなくていろいろな仕事に就ける可能性を作り、多様な働き方を実現しようってことです。終身雇用じゃなくなった今、そして人生100年時代を健康的に長く生きるために、とてもとても大切な考え方だと思います。

あわせて、社会全体で学び直し(リカレント教育)を促進するための環境を整備する。学び直しによる成果の可視化と適切な評価、学び直し成果を活用したキャリアアップや兼業・副業の促進、学ぶ意欲がある人への支援の充実や環境整備、成長分野のニーズに応じたプログラムの開発支援や学び直しの産学官の対話、企業におけるリカレント教育による人材育成の強化等の取組を進める。

引用元:経済財政運営と改革の基本方針2022について|内閣府

これ、首相答弁かなんかでやたらと集中砲火を浴びていましたが、何だったんでしょうかね。育児で寝る暇もない人にリスキリングを強いるなって趣旨だったと記憶していますが。

育休中はさておき、「学びたい」と思った時が学び時だと思います。寝る暇がなくて勉強ができなくて、だからこそ子どもが成長してからめいっぱい習い事に精を出す人もいるでしょうし、育児の合間に勉強したいって思う人だって少しはいると思うんだけどな。そんな目くじらたてる問題なのかな?むしろ私は、こんなふうに言葉じり一つで攻撃的になるような不寛容さを大人が見せ続けていたら、子どもたちだって不寛容な大人になっちゃうんじゃないかって心配になりました。

この一件でリスキリングって言葉に悪い印象が付いてしまったような気がして残念でなりません。教育課程が変化しているように、大人も知識のアップデートは絶対に必要。そのために、常に学ぶことを忘れちゃいけないと思います。ちなみに、私にとってはゲームもマンガも学びの一つだよ!

結び

学校の教育課程は日々変化しているんですが、大人になってしまうとそういうことに疎くなってしまうものですね。私もWebライターとして仕事をしていなかったら、こんなに詳しく調べることもなかったのかもしれません。おかげで子どもたちとの会話も増え、新しい知識も増え、興味を持てることがまた増えた感じです。つくづく、ライターの仕事って日々学びです。

今回は高校の「情報Ⅰ」についてご紹介したんですが、もう一つ、家庭科の授業に「資産形成」ってのが増えたらしくて、そちらも興味津々です。近々そのへんのことも報告したいですね。まずはAmazonで教科書を買わないと!(本当に私はどこへ向かっているんだろうか)

この記事が参加している募集

ライターの仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?