マガジンのカバー画像

深海の記憶

25
紆余曲折、波乱万丈、空前絶後 (それほどじゃないってば...( ̄▽ ̄;) ジェットコースターのような私の人生記録 実はただの覚え書きw
運営しているクリエイター

記事一覧

アイ・アム寄生獣ed-寄生と共生-2

アイ・アム寄生獣ed-寄生と共生-2

人間だから様々な感情が渦巻くことはある
聖人君子でいられないのは当たり前

今は激しい気分の落ち込みも無く
孤独も怖くなくなった(むしろ好んでいる)
感情も外見も性格も清濁併せ呑み色んな意味で
そのままの自分でいられる事が嬉しい

若い頃は化粧無しで人に会うなど到底無理で
鎧を纏うようにバッチリメイクだったが
今は軽くパウダーをはたき眉毛を書き足す
程度で堂々と人に会える自分がいる
心身ともにとて

もっとみる
アイ・アム寄生獣ed-寄生と共生-1

アイ・アム寄生獣ed-寄生と共生-1

“自己肯定感が低かったり自信がないと
他人に依存しがちになる”
これは自分の経験から確信した事

恥を曝すようだが私は独身時代は親に、
結婚してからは夫に依存(むしろ寄生)
して生きていた

特に母親とは共依存の関係で結婚後も
お互いが自分の存在証明の為にマウントを
取り合うようなダメダメな関係

私は凹みやすいくせに気が強く

もっとみる
人生最大の危機に陥った話-最終章-

人生最大の危機に陥った話-最終章-

ある朝母に異変が起こった

真っ直ぐ上を向いたまま
腰が痛くて起き上がれないという
少し熱っぽくもあったので病院へ連れて行こうと
体を起こそうしたら母はあまりの痛みに悲鳴を上げた

お手上げ状態でケアマネさんに相談すると
介護タクシーを紹介され
母は酷く痛がったが寝た姿勢のまま
フラットになる車椅子に乗せてもらい病院へ

病院で症状を説明し何気なく医師が
指先にパルスオキシメーター
(動脈血酸素飽

もっとみる
人生最大の危機に陥った話9

人生最大の危機に陥った話9

実家に戻り母と暮らし始めた

この頃は認知機能が低下しているとはいえ
会話も普通に出来て相変わらず
“私がルールブック”的ないつもの母だった
台所に立てばまだ包丁を使うことも出来た

ある日、母が洗い物をした後をふと見ると
泡がついたままの食器がかごに入っていた
こういうところから少しずつ出来ない事が
増えていくのだな…と切なくなった

またある日の朝、ふと見るとコンロの
グリルに覚えのない焼き魚

もっとみる
人生最大の危機に陥った話8

人生最大の危機に陥った話8

医者から簡単な質問を受ける母

まず名前と生年月日年齢を聞かれた
これは難なくクリア

Dr.「今日が何月何日かわかりますか?」
母「今日?何日だっけ?」
まぁこれは普通の人でもよくある事

Dr.「じゃあ何曜日かわかりますか?」
母「曜日…?分からん」

Dr.「季節はわかりますか?」
母「夏…?春かな…春だっけ?」
と、私に同意を求める(本当は冬真っ只中)

Dr.「100から順に7を引いてい

もっとみる
人生最大の危機に陥った話7

人生最大の危機に陥った話7

それからまた暫く経って
心療内科の診察日

この日は朝から調子が悪く
クリニックの駐車場に着いた途端
どうにもならない程の過呼吸発作に襲われた
意識が朦朧とし筋硬直を起こして
体が痺れ全く動けなくなった

付き添ってくれた娘が受付に走ってくれたが
あまりに酷い発作ぶりにお手上げとなり
あろうことか救急車を呼ばれてしまった

クリニックから総合病院へ
発作を起こしてから一時間が経過した頃に
やっと呼

もっとみる
人生最大の危機に陥った話6

人生最大の危機に陥った話6

取り敢えず自分の足で歩けるようになったが
相変わらず真っ直ぐ歩く事はできなかった

傷病手当が切れるまでに
復職できるだろうか?

障害者手帳を申請してみようか?
近年うつ病での取得は難しいと
医者には言われたが…
等級が3級以上なら障害年金を
受け取ることが出来る

精神的にも身体的にも
申請書類の記入は困難を極めたが
米粒のような文字で書類一面びっしり
状況を事細かに書き連ねて
ダメ元で提出し

もっとみる
人生最大の危機に陥った話5

人生最大の危機に陥った話5

閉鎖病棟には色々な人がいた

虚ろな目をして一日中病棟内を
行ったり来たりする人
摂食障害で苦しむ少女…

病棟の更に奥に鍵が掛かった廊下があり
その向こう、見えない位置には
厳重に入院を管理されている人の部屋が
あるようだった

1日3回の服薬時間は
みんなそれぞれ水の入ったコップを手に
配薬窓口に並び、受け取った薬を
看護師の見ている前で飲むのが決まり
飲んだ後は証拠として薬の空きパッケージを

もっとみる
人生最大の危機に陥った話4

人生最大の危機に陥った話4

「うつ病」

心の病気といわれるが
実際は多大なストレスにより
脳機能がバグって症状が出ると聞いた

一度壊れた脳機能は
すっかり元通りにはならないらしい
寛解まで長くかかりそうだった

起き上がれず食べられず眠れず
呼吸すらまともにできないこの状況

シシャモの様だったふくらはぎは
すっかり筋肉が落ちて老人の足の様だった
フラフラしてますます歩けなくなっていく

この時、身長162㎝ 体重42㎏

もっとみる
人生最大の危機に陥った話3

人生最大の危機に陥った話3

友達が毎朝ご飯を届けてくれるように
なってから暫く経った頃

他の友達もどこからか私の噂を聞きつけて
すぐ口に入れられる物を差し入れに持って
来てくれたり夕飯を多めに作ったからと
おすそ分けを持ってかわるがわる
様子を見に来てくれた

友達は本当に有難い宝物だと心から思った

段々食べられるようになっていったある日
息子に買い出しに連れて行ってもらった
とはいえ相変わらず自分の足で歩く事は
ままな

もっとみる
人生最大の危機に陥った話2

人生最大の危機に陥った話2

療養の為に長期休暇に入った

やっぱり毎日頭は痛いし
起き上がることが出来ない
何もしていなくても息苦しい

仕事に行くという目標がなくなったので
ほとんどをベッドの上で過ごす毎日
本当に息をするのが精いっぱい
眠れない日々が続いた

朝になっても歯磨き・洗顔が出来ない
お風呂にだって殆ど入れない
何も食べられず体重が一週間で5キロ落ちた
みるみる痩せて生理も止まった

“廃人”とはこういう状態な

もっとみる
人生最大の危機に陥った話1

人生最大の危機に陥った話1

叔母の一言が引っかかったまま日常に戻った

さあこれからまた頑張るぞ!と
仕事復帰し一週間ほどたったある日
デスクに向かっていてふと気づいた

ここのところ朝から晩までずっと頭が痛い
ズキンズキンと脈打って
まるで頭に心臓があるみたいだ
薬を飲んでも全く効かない

部署が変わったばかりで覚える事も多く
忙しくて疲れているのだと思った

それから暫く経ったある朝
タイムカードを押したところで
急に息

もっとみる
追い詰められた話 3

追い詰められた話 3

とりあえずその日は仕事どころではなく
身内の恥を晒すことになるが会社に
事情を説明して有休を取った

警察からの連絡がないまま
そろそろ9時になろうとする頃
再び伯父に電話をしてみた

やはり来ていないという
...が何かおかしいと私の直観が騒ぐ

こういう事があった場合、母方の兄姉は
結束力が強くいつもなら大騒ぎになるのに
母が家出して行方不明だと言っているのに
なんだか妙に冷静でシレッとしてい

もっとみる
追い詰められた話 2

追い詰められた話 2

一人の警察官が戻って来た
一階は何も変わった様子はないようだった
「二階も確認させてもらいます」
もう一人はトイレや洗面所・風呂場を
確認しに行っているようだ

警察って大変な仕事だな
もしかしたら他人の “万一の姿” が天井から
ぶら下がっている可能性だってあるのに
恐怖を押し殺して間取りも分からない
暗い部屋を確認するんだから

やがて出てきた警官二人
誰もおらず何も異常はなかったという

もっとみる