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人生最大の危機に陥った話-最終章-
ある朝母に異変が起こった
真っ直ぐ上を向いたまま
腰が痛くて起き上がれないという
少し熱っぽくもあったので病院へ連れて行こうと
体を起こそうしたら母はあまりの痛みに悲鳴を上げた
お手上げ状態でケアマネさんに相談すると
介護タクシーを紹介され
母は酷く痛がったが寝た姿勢のまま
フラットになる車椅子に乗せてもらい病院へ
病院で症状を説明し何気なく医師が
指先にパルスオキシメーター
(動脈血酸素飽
人生最大の危機に陥った話9
実家に戻り母と暮らし始めた
この頃は認知機能が低下しているとはいえ
会話も普通に出来て相変わらず
“私がルールブック”的ないつもの母だった
台所に立てばまだ包丁を使うことも出来た
ある日、母が洗い物をした後をふと見ると
泡がついたままの食器がかごに入っていた
こういうところから少しずつ出来ない事が
増えていくのだな…と切なくなった
またある日の朝、ふと見るとコンロの
グリルに覚えのない焼き魚
人生最大の危機に陥った話8
医者から簡単な質問を受ける母
まず名前と生年月日年齢を聞かれた
これは難なくクリア
Dr.「今日が何月何日かわかりますか?」
母「今日?何日だっけ?」
まぁこれは普通の人でもよくある事
Dr.「じゃあ何曜日かわかりますか?」
母「曜日…?分からん」
Dr.「季節はわかりますか?」
母「夏…?春かな…春だっけ?」
と、私に同意を求める(本当は冬真っ只中)
Dr.「100から順に7を引いてい