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事実と思い出は違う(ガキ使ききシリーズ、インタビュー調査)
先日、次のような文章を読みました。
体験したことについて、単なる事実として述べるのと、思い出として「語る」ことは違うんだよ、というものです。
たとえば戦争経験のない私にとって、教科書などの歴史としての記述に加えて、祖父母や語り部らの「語り」が、戦争についての貴重な情報源でした。
両者は、確かに異質なものだと感じます。「語り」には”現在の”語り手(さらには聞き手)によるものだ、という要素が含ま
勉強は、世界の解像度をあげる。
育児中にふと、「妻と自分の見ている世界は、解像度が異なるんだろうな。」と思うことがありました。
私が哺乳瓶の洗浄・消毒をしているとき、妻は不安な様子でした。
私としては必要十分に洗浄したつもりでしたが、医療知識のある妻の目には、様々なリスクが「見えて」いたのだと思います。
「勉強ってなんのため?」という疑問に対し、「善く生きるためだ」「成功するためだ」等々、様々な人の説明を目にします。
そこ
「学歴」について考えてみた
「学歴」とは何か先日、こちらの記事を拝読しました。
特に興味深かったのが、「学歴」には3種類ある、ということ。
普段何気なく使用している「学歴」という言葉ですが、なるほど確かに、かなり文脈依存的な性質を持つのですね。
指摘されているように、現代日本においては(1)または(2)で使用されることが多く、(3)は理系大学院生に限られる場合がほとんどだと感じます。
また、海外では(3)が主だというのは
アイデンティティ形成とマイノリティについて 自分がふつうの人間であることに気付く勇気はありますか
昨今の「わたしはマイノリティ」公表の多さは、これまで声をあげられなかった人たちが、存在感を発揮できる社会になったから、という考察は正しいと思います。
ジェンダーマイノリティとか、病気や障害とか、その人を特徴づけるさまざまなことを、タグを付けるように説明するのがふつうに行われるようになってきました。
ただし、その中のごくわずかに、マイノリティであることを自身のアイデンティティと錯覚している人、さら
医療的ケア児の親、障がいについて真面目に考えてみた。
我が子は、生まれてすぐに医療的ケア児となりました。(詳細が気になる方は、ぜひ他の記事もご覧になってみてくださいね。)
ここでは、改めて「障がいって何だろう?」と考えてみましたので、その内容をご紹介します。
「障がい」とは何かまず、心身に関する「障がい」を辞書で確認してみます。
シンプルで分かりやすいですが、深く考えるには少し言葉足らずのようにも感じます。
そこで少しだけ付け加えて、私は「障
インフォームドコンセントの限界を感じた話
先日誕生した我が子は、生まれてすぐ呼吸ができませんでした。その間、なんと30分。
よって、緊急での気管切開となりました。
(妻も意識がある中での対応でしたから、辛かっただろうと思います。)
手術の後、複数の医師から説明、そしていくつもの同意書にサインをしました。気管切開に関しては、もちろん事後同意となりました。
命を救ってくれた医療関係者の皆さんには感謝ですし、事後同意について何ら不満はあり