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本とかなんとかの感想

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本とかの感想。
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リヒター

リヒター

あと2日で終わると気づいて、慌てて前日の夜にチケットを予約して行く。
混んでいるのは、もう諦めた

ケルン大聖堂で見た、ステンドグラスがすごく好きだった。
その習作も来ていた。
ホワイトキューブのような美術館で見るリヒターはしっくりくるが、大聖堂で見るリヒターはすごかった。

今回、ビルケナウが来ていた。(写真は撮らなかった)
私には作品を見るには人が多すぎて、構成されてた空間の全体像が実際よくわ

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アマプラ視聴覚書5

アマプラ視聴覚書5

邦画強化月間中
#万引き家族
この映画は好きだな。内容は深く見るほど色々考えさせられる。映画に社会問題を映し込み目の前に晒す感じはケンローチ監督に似ているんだな。役者たちがうまいなぁ、本当に。最後らへんの安藤サクラの言葉と演技が胸に迫る。
「捨てたんじゃないです。拾ったんです。誰かが捨てたのを拾ったんです。……捨てた人っていうのは他にいるんじゃないですか?」とか、その後の演技も… #百円の恋  

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MOT

MOT

井上泰幸展の後、吉阪隆正展も見て、コレクション展とTCAA2020-2022受賞記念展も見てきたのだけど、ついでどころかすごく面白かった。
私が好きなのだけをまとめて。

ヘドロ

ヘドロ

何気に見に行った『生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展』
特撮って今までほとんど見たことなかったし、ゴジラすら見たことなかった。
その上、ウルトラマンとか小さい時に数話たまたま見ていたとしても、正直なところ、雰囲気の怖さとか怪獣とか生物の方ばかりで背景美術なんて目がいかなかった…
それにあの怪獣たちのゴム感とかぎこちなさがなんか苦手でもあった。(苦手だから余計それしか印象にないし…)

それで今

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十二国記について

十二国記について

新作執筆発表からいつ出るのか毎年ホームページを確認して約4年(たぶん)。

来年こそはと煽るような毎年末の挨拶の更新に、もうこのまま出ないのかな…と諦めかけた2018年。
年末に脱稿の知らせがあり、新刊読むまでは死ねぬと歓喜した割に、新刊が出たことに安心して、読んでいなかった。

とりあえず新刊を前に忘れている部分が多すぎるので、3月あたりから20数年ぶりに魔性の子から読み返していって、やっと新

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アマプラ視聴覚書3

アマプラ視聴覚書3

仕事しながら、まとめて映画視聴したので覚書

かなり好みだった映画まとめ
#家へ帰ろう
アルゼンチンからポーランドへ、70年前の友人との約束を果たしに行くおじいちゃんのロードムービー。88歳でユダヤ人、故郷がポーランドとあれば、おのずと過去が想像できる。頑なだけど、頑なになるだけの理由もあり、ホロコーストサバイバーには、地獄の後にも人生の時間は他の人と同じように続いていく。本当に良い映画で、最後

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アマプラ視聴覚書2

アマプラ視聴覚書2

仕事しながら、まとめて映画視聴したので覚書
#ロープ戦場の生命線
ユーゴスラビア紛争停戦中のNGOによるロードムービー。非日常の中での日常という異常さがシュールでコミカルですらある。これは、なんか面白かった。国際紛争ではないので、第三国は援助さえも制限があり、やり切れないことばかりなのにそれでも活動を続けるこの場所が彼らにとっての日常なのだろう。
#グリーンブック
映画館の予告で気になってた

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ハクソー・リッジ

ハクソー・リッジ

まとめないで、長めに書いておく。
#ハクソーリッジ
6月23日、76年目の慰霊の日。
戦争ものがやっと見れるようになった今でも、太平洋戦争の映画はどうしても怖い。
バンド・オブ・ブラザースはとても好きで、もう何度も見ているが、同じ制作のザ・パシフィックは、怖くていまだに見れていない。
バンド・オブ・ブラザースの視聴回数から、ずっと沖縄(前田高地)戦を描いたハクソー・リッジがアマプラからおすすめさ

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アマプラ視聴覚書

アマプラ視聴覚書

仕事しながら、まとめて映画視聴したので覚書
#ものすごくうるさくてありえないほど近い
これ、パッケージとタイトルでずっとホラー映画(壁の中に何かがいる…みたいなやつ)だと思っていた。そしたら全然違くて、すごい泣きすぎて、翌日(今日)、目が腫れた。良い映画。だが仕事に向かない…笑
#zodiac
視聴してた海外ドラマの傾向からおすすめで出て来たので。
つまらなくもないけど…うーん…実際の未解

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マハは宗典の妹だってさ

マハは宗典の妹だってさ

本のよく読んでいる人に原田マハさんの本を勧められて、最近、WW2の戦争ものばかりだったので、ちょっと箸休めで彼女のアート系の小説を読んでみることにした。なぜか、原田マハさんとヤマザキマリさんがいつも一瞬混同する。全く似てないのに、何でだろうか…そして、マハの兄さんは原田宗典だということを知る。

何冊か読んで、なかなか進まない…難解な話ではなく、むしろ、中高生でも読める読みやい文体でページ数も少な

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㉑参考資料の感想 (映画編)Auschwitz-Birkenau編14~その1

㉑参考資料の感想 (映画編)Auschwitz-Birkenau編14~その1

”㉑参考資料の感想(ドキュメンタリー編)Auschwitz-Birkenau編14”につづき、映画編

20代後半あたりまで、近現代の戦争描写のある本や映画やテレビ、資料館などを徹底的に避けてきた。
小さい頃に子供会で見させられた、戦争の悲惨さを伝えるアニメ映画がトラウマになり、夜も寝れなくなったのが原因だったので、とりわけ映像が怖くて見れなかった。

なので、かなり有名なものも含め、今回が初見に

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闇深きクーポン問題と春樹の35歳問題

闇深きクーポン問題と春樹の35歳問題

前回の続きになるのだけど、
私が見ていた婚活ブログ(男性)のURLを教えたら、友人がそのブログにはまっていた…

細かい心理描写など書きつつも、文章が淡々としていて読みやすいので、ついつい読んでしまうのはわかるが、メンタルが強くないと読み続けられないと思う。

彼(ブログ主)について、ブログを引用しつつ議論していたのだが…(暇人です)
その1つにこんなくだりがあった。

俗に言う、クーポン

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村上さんの35歳問題と冒険者たち

さて、また前回の続きだが、
轆轤をしながら、いつもの国際政治解説(ネット)を見ていたら、韓国経済学者の浅羽先生が話題にしていた村上春樹がこだわっていた”35歳問題”。

気になり調べてみると、…あったな、そんな話。

35歳より半分以下の歳で読んだ村上春樹の短編”プールサイド”に出てきていた。人生の折り返し地点を認識した中年の悲哀に、何だかわからずも胃に強い圧迫を感じた遠い記憶がよみがえる。(いや

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