はるのもみじ

29歳。女性。人生迷子中。眠れない夜に、ぐったりと疲れた夜に、何もかもうまくいかない夜…

はるのもみじ

29歳。女性。人生迷子中。眠れない夜に、ぐったりと疲れた夜に、何もかもうまくいかない夜に、そんな誰かの気持ちに寄り添った文章を書けるよう努力しています。

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29歳独身、親友の結婚に涙する。

最近、毎日のように周りで誰かが1日に1人くらいのものすごいペースで結婚している。 そんな中、私には好きな人もいなければ、彼氏さえいない。 そんな現実を自分自身あん…

はるのもみじ
2か月前
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解雇予告は突然に。

それが、ラブストーリーであったなら、いつ何時であっても突然に現れてくれたって構わないのに。そんなことを思っている私の前に現れたのは、甘酸っぱくて淡いピンク色をし…

12

他者を介さない形で得ることができる充実感を私は探していた。

私が生まれてから今、約30年という月日が目の前を流れている。 それだけ生きていると、否が応でも、自分が何をしているときに「楽しい。」とか「今、幸せ。」みたいな充実…

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【小説】たぶん、きっとそれは愛。最終話(第6話)

ポンと鳴って沸いたポットの合図を聞いて、ポンポンと私の頭を撫でていた涼の手が、私の頭から離れる。 気を遣っているのか、涼は、泣いている私の方向を見ないように背を…

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【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第5話)

「今、仕事終わった!今何してる?」 時刻は19時半を過ぎた頃、涼から連絡が来た。 「今私もちょうど、友だちと夕飯食べ終わって、友だち駅まで送るとこ!」 そう返信し…

はるのもみじ
2週間前
4

【小説】たぶん、それはきっと愛。(第4話)

「久しぶりー!やっと会えたうれしい♪」 「うん、私も!ほんとめっちゃ久しぶりだよね♪」 土曜日の昼前、予定通り、私は由奈と約束の場所で合流した。 「由奈また綺麗…

はるのもみじ
2週間前
4

【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第3話)

「ねぇ、明日近くに行くんだけど、夜会えない?」 最後に会ってから、約3か月が経とうとしていた頃、涼からメッセージがきた。 「あぁ、あれ以来か。」 私は昼休憩中の…

はるのもみじ
2週間前
4

【小説】たぶん、それはきっと愛。(第2話)

涼に会ってから10日が経った。そして、私の生理は来なかった。ほぼほぼアプリがお知らせした日時よりいつも少し前か、ぴったりで来ていた生理が来ない。 生きた心地がしな…

はるのもみじ
2週間前
4

【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第1話)

「ふぅ」と大きく息をはいて彼はくるりと背中を向けた。その背中をそっと指で撫でてみると驚くほどに冷たかった。さっきまで、私の身体全体を包み込んでいた熱い体温はもう…

はるのもみじ
3週間前
7

眠れない夜に、眠れる森の美女の話をしようと思う。

眠れない夜というものはいつだって唐突に訪れる。 それもなぜか今日に限ってと、自分にとって限りなく都合の悪い形で。 「あぁ、眠れない。」そうやって、藁にすがる思いで…

はるのもみじ
3週間前
24

関西の絵の具に染まらないで帰っていたら私は。

そうやって、都会へ旅立った彼、彼女が、田舎へ戻る確率っていったいどのくらいなんだろうと思うときがある。 この歌の彼も、結局彼女のもとへは帰らなかった。 涙をぬぐ…

はるのもみじ
4週間前
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会社を辞めると宣言した彼女は。

「6月末でこの職場辞めます!」 先日、職場の後輩がそう私に告げた。 彼女は、つい最近まで、「私は何がしたいのかわからない。」そう言いながら、ぐるぐると終わりなき迷…

はるのもみじ
1か月前
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29歳、友人と疎遠になるその前に。

29歳。 世の中一般的にみて、今まで一緒に過ごしてきた友人たちと疎遠になりやすい時期らしい。 特に、女性はそれが顕著らしい。 同棲、結婚、妊娠、出産、それに伴って、…

はるのもみじ
1か月前
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気が狂いそうなときに1人で叫びたい名曲3選

人は、なぜ、落ち込んだり、つらくてどうしようもなくて、気が狂いそうになったとき、ブルーハーツを聞いて、1人で熱唱してしまうのだろう。 そんなことをよく思う。主語…

はるのもみじ
1か月前
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あやうく一生懸命不倫するところだった。

昨今、人々は「不倫」という言葉に非常に敏感になっている世の中だと思う。私が物心ついたときから、ドラマやニュースでその言葉を聞かない日はないくらいに世の中は不倫ブ…

はるのもみじ
1か月前
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時間を守らない彼女は。

改めて、人は毎日を時間に縛られて生きていると思う。 起きる時間。 電車に乗る時間。 仕事に行く時間。 仕事から帰る時間。 家事をする時間。 寝る時間。 友人と過ごす時…

はるのもみじ
1か月前
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29歳独身、親友の結婚に涙する。

29歳独身、親友の結婚に涙する。

最近、毎日のように周りで誰かが1日に1人くらいのものすごいペースで結婚している。
そんな中、私には好きな人もいなければ、彼氏さえいない。

そんな現実を自分自身あんまり意識したことがなかった。
別に一人でも事足りていたし、忙しいし
もちろん、いい人と巡り合えればそれでいいなぁなんて、なんとなーく思っていたくらい。

そんな中、私の親友が3月に結婚することになった。

あとから気持ち悪がられることが

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解雇予告は突然に。

解雇予告は突然に。

それが、ラブストーリーであったなら、いつ何時であっても突然に現れてくれたって構わないのに。そんなことを思っている私の前に現れたのは、甘酸っぱくて淡いピンク色をした恋物語ではなく、苦くてすぐ味のなくなってしまう消え入りそうな灰色をした解雇予告の物語だった。

「7月末で、事業縮小のため解雇になります。」

ちょうど5日前くらいにそんな事実を職場から告げられた。

「はじめてのおつかい」ならぬ、私の人

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他者を介さない形で得ることができる充実感を私は探していた。

他者を介さない形で得ることができる充実感を私は探していた。

私が生まれてから今、約30年という月日が目の前を流れている。
それだけ生きていると、否が応でも、自分が何をしているときに「楽しい。」とか「今、幸せ。」みたいな充実した感情に浸ることができるのか、だいぶわかってくるように思う。
私の場合、その答えはシンプルで、「おいしいごはんを食べること。」「誰かとおしゃべりして同じ時間を過ごすこと。」この2つをしているときが、一番楽しくて、幸せを感じる瞬間だなと、

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【小説】たぶん、きっとそれは愛。最終話(第6話)

【小説】たぶん、きっとそれは愛。最終話(第6話)

ポンと鳴って沸いたポットの合図を聞いて、ポンポンと私の頭を撫でていた涼の手が、私の頭から離れる。
気を遣っているのか、涼は、泣いている私の方向を見ないように背を向けて、ポットの方へと移動してくれた。

その背中を見ながら私は思った。

「たぶん、きっと私は涼のことが好きだ。」と。

涼がポットのそばに置いてあった茶葉を取り出して、あたたかいお茶を淹れようとしてくれている。

*******

世の

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【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第5話)

【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第5話)

「今、仕事終わった!今何してる?」

時刻は19時半を過ぎた頃、涼から連絡が来た。

「今私もちょうど、友だちと夕飯食べ終わって、友だち駅まで送るとこ!」

そう返信して、私は食べていた作り置きのカレーを、急いで口にかきこんだ。結局、喫茶店で過ごしたあと、特に行く当てもなかったので私は一度家に帰宅した。お腹もすいたところだったので、数日前に作って冷凍しておいたカレーを温めて1人で食べていた。
と、

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【小説】たぶん、それはきっと愛。(第4話)

【小説】たぶん、それはきっと愛。(第4話)

「久しぶりー!やっと会えたうれしい♪」

「うん、私も!ほんとめっちゃ久しぶりだよね♪」

土曜日の昼前、予定通り、私は由奈と約束の場所で合流した。

「由奈また綺麗になった?」

「えー、そんなことないよー。けど、うれしい笑 美奈子はちょっと痩せた?」

「うん、ちょっとここのところ仕事忙しかったからあんま食べれてなくて、確かに痩せたかも。」

「そっかそっか。大変だったんだね。」

「ううん、

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【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第3話)

【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第3話)

「ねぇ、明日近くに行くんだけど、夜会えない?」

最後に会ってから、約3か月が経とうとしていた頃、涼からメッセージがきた。

「あぁ、あれ以来か。」

私は昼休憩中の職場の周りの人に聞かれないように、ボソッと呟いて、携帯の画面をくるりと裏に向けてデスクに置いた。

あの生理が来なかったときのことを思い出して私は身震いした。
結局、あの後、病院からもらったピルを飲んではみたものの、全くと言っていいほ

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【小説】たぶん、それはきっと愛。(第2話)

【小説】たぶん、それはきっと愛。(第2話)

涼に会ってから10日が経った。そして、私の生理は来なかった。ほぼほぼアプリがお知らせした日時よりいつも少し前か、ぴったりで来ていた生理が来ない。

生きた心地がしなかった。
私が前月の生理が来たあとに会った男性は涼だけじゃない。
生理予定日より3日くらい前からそわそわと、別に用を足すわけでもなく私は何度もトイレに行った。けれど、下着の色は変わっていなかった。

どこで何を間違えたんだろう。
ゴムを

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【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第1話)

【小説】たぶん、きっとそれは愛。(第1話)

「ふぅ」と大きく息をはいて彼はくるりと背中を向けた。その背中をそっと指で撫でてみると驚くほどに冷たかった。さっきまで、私の身体全体を包み込んでいた熱い体温はもうそこにはなかった。

彼の背中を指でなぞった後、その冷たさに寂しさを感じて、それと同時に悲しみも感じて、哀愁に浸っていられるほどの心の余白なんて私にはない。

だから私だって、くるりと背中を彼に向けて、ベッドの下にあるバックからおもむろにタ

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眠れない夜に、眠れる森の美女の話をしようと思う。

眠れない夜に、眠れる森の美女の話をしようと思う。

眠れない夜というものはいつだって唐突に訪れる。
それもなぜか今日に限ってと、自分にとって限りなく都合の悪い形で。
「あぁ、眠れない。」そうやって、藁にすがる思いでスマホに明かりを灯しても、そこに私の中に渦巻く不安や、恐怖を打ち消す術はない。
あきらめて、部屋を真っ暗にして目を閉じる。
そんなときに思い出す、眠れる森の美女の親友の話をしようと思う。

彼女は、私が大学生時代を過ごした京都の街で出会っ

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関西の絵の具に染まらないで帰っていたら私は。

関西の絵の具に染まらないで帰っていたら私は。

そうやって、都会へ旅立った彼、彼女が、田舎へ戻る確率っていったいどのくらいなんだろうと思うときがある。

この歌の彼も、結局彼女のもとへは帰らなかった。
涙をぬぐうためのハンカチーフが届いたかの行方はわからないけれど
彼が都会の絵の具に染まったことは事実で、それを待っていた彼女の心情を考えると、切なく、悲しく、、、名曲だと思ってよく私はこの歌を聴いている。

私自身も、九州の小さな田舎で生まれ育っ

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会社を辞めると宣言した彼女は。

会社を辞めると宣言した彼女は。

「6月末でこの職場辞めます!」

先日、職場の後輩がそう私に告げた。
彼女は、つい最近まで、「私は何がしたいのかわからない。」そう言いながら、ぐるぐると終わりなき迷路の中をあてもなくさまよって、まるで、一生生理2日目が終わらないみたいな浮かない顔を浮かべていたのに。

「6月末でこの職場辞めます!」

そう言った彼女の顔は、まるで雲ひとつない青空のように快晴で、晴れ晴れしかった。
迷路のゴールが見

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29歳、友人と疎遠になるその前に。

29歳、友人と疎遠になるその前に。

29歳。
世の中一般的にみて、今まで一緒に過ごしてきた友人たちと疎遠になりやすい時期らしい。
特に、女性はそれが顕著らしい。
同棲、結婚、妊娠、出産、それに伴って、仕事の変化、転職などなど。
この時期、女性のライフステージの変化は著しい。

たしかにそんなようなことは聞いたことはあったけれど
26歳、27歳のとき、私の周りには、私と同じ独身の友人も多くて、あまり現実味を感じていなかった。
けれど、

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気が狂いそうなときに1人で叫びたい名曲3選

気が狂いそうなときに1人で叫びたい名曲3選

人は、なぜ、落ち込んだり、つらくてどうしようもなくて、気が狂いそうになったとき、ブルーハーツを聞いて、1人で熱唱してしまうのだろう。

そんなことをよく思う。主語はあえて「私」にしなかった。
きっと私と同じようにブルーハーツの歌を1人で叫んで、救われている人はたくさんいると思うから。

私は今、どこに行くにも車を使うしか足がない場所に住んでいて、だから自分の車を持っている。
毎日がつらくて、苦しく

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あやうく一生懸命不倫するところだった。

あやうく一生懸命不倫するところだった。

昨今、人々は「不倫」という言葉に非常に敏感になっている世の中だと思う。私が物心ついたときから、ドラマやニュースでその言葉を聞かない日はないくらいに世の中は不倫ブームだ。

自分が社会人になるまでは、「不倫」は私にとって、どこかの国のおとぎ話のようなものだと思っていた。
きっと、私の知らないどこか違う世界で起こっていて、まったく自分には関係のない話。
そう思っていたけれど、社会人になって大人の階段を

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時間を守らない彼女は。

時間を守らない彼女は。

改めて、人は毎日を時間に縛られて生きていると思う。

起きる時間。
電車に乗る時間。
仕事に行く時間。
仕事から帰る時間。
家事をする時間。
寝る時間。
友人と過ごす時間。
家族と過ごす時間。

私はよく余裕がなくなると、その時間の呪縛の監獄に閉じ込められた気分になることがある。
幼いころから、時間はしっかり守るようにと言われて育った。
それと心配性の性格も重なってか、例えば、待ち合わせの約束をし

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