vol.63 永井荷風「濹東綺譚」を読んで

ぼくとうきだん。漢字の多い文章から当時の情緒を感じようと、ふりがなに目をこらしながら読んだ。この作品をどう楽しむのか、少し迷う。集大成的な名作と言われるこの作品、荷風の描く古き良き情緒に思いを重ねてみようと思った。

ストーリーは特にない。60近い小説家の男と24、5の娼婦とのウェットな関係を情味を持って描き写した随筆的小説だった。

玉の井(現東京都墨田区)という遊郭地帯に、闇営業的な個人風俗店

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スキありがとうございます。
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日本文化が「現代から遠い」のは、近代に留まっているからではないか

日本文化と呼ばれるものが、現代日本に生きていると「遠い」にはなぜだろうか、と考えるシリーズです。

前回は、文化人類学の論文に触発されて書いてます。

この近代化と文化の問題は、多くの日本人は、変容したことは認めても、文化が無くならなかったことには、あまり疑問を持たないかもしれません。

でも、多くの国では、近代化とともに、その国の文化そのものが失われている例もあるわけです。

海外から見れば、こ

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いただけるなんて、奇跡!
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vol.54 永井荷風「雨瀟瀟」(あめしょうしょう)を読んで

孤高の生活の中で、雨と病と漢詩を織り交ぜながらつづった文章に、江戸の情緒を愛した荷風の心持ちがよく伝わった。

小説とも随筆ともつかない作品だった。男が妾を持つということの悲哀などをつづりながらも、しとしとと降り続く秋雨に、情緒のある文化をも流してしまう寂寥の念が浮かんで、憂鬱になっている荷風を感じた。

また、病に悩まされながら、昔の友からの手紙などを読み返し、最近は江戸風の情緒もなくなったもの

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嬉しいです。
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明治大正美文家列伝 其三 永井荷風

目次ヘ

 明治大正美文家列伝、第三回は永井荷風です。この人は作家というより、詩人と学者が融合した「文人」に近い人だと感じました。文体への感性の鋭さは歴代最高かもしれないし、多彩な技を使いこなすところがおもしろいです。

 略歴
1879年:東京に生まれる
1903年(24歳):アメリカ留学
1907年(28歳):フランス留学
1915年(36歳):随筆『日和下駄』
           この頃、

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葡萄についた冷たい雫はすごく澄んでいる(季変わり一行詩)
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132「墨東綺譚」永井荷風

114グラム。永井荷風の手にかかると蚊の湧くどぶさえも何か風流なものみたいに感じられるが、実際のところ口の中まで蚊が飛び込んでくるようなところで肌を脱ぐ仕事などしていられるものだろうか。

 玉の井という私娼窟でゲリラ豪雨にあった「わたくし」がたまたま傘に飛び込んできたお雪という女と親しくなる。夢を見せられているような話であるし、何とはなしに落語みたいだ。

 お雪はテキパキと人懐っこい人でちょっ

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押上〜曳舟、鐘ヶ淵、隅田川東岸を歩いてみた(曳舟・東向島・鐘ヶ淵「荷風の記憶を探して」編)

旧知の人との再会は良いものだ。「また来ます」と押上猫庫を後にし、気分良く散策を再開した。次の目的地は「曳舟」。押上猫庫で「これから曳舟の方に歩いていく」と言ったらSさんが「曳舟は最近すごく発展してるよ。都会だよ」と。僕の中の曳舟のイメージは、下町の雑然とした、ちょっとディープなエリアだったので「都会」と言われても困惑する。困惑しながら歩いていたが、やがて目の前に姿を現した曳舟駅周辺は「都会」だった

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ありがとうございます!!!
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013_201901_Aftershow

よもやも-2019年1月収録分 Aftershow-

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Aftershow-2019年1月収録分-オーシャンズ8、アンダルシアの夏から永井荷風の話まで最近見た読んだコンテンツについて、よもやもに。

「純喫茶」って、昔のエロい方の「カフェー」と区別する為、って説があるけど…

両方好きだな!

右利きですが左手だけで期末試験受けたら過去最高の成績が出ました。
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永井荷風愛用のローライフレックスとローライコードの話😎🐧NEW🐧

永井荷風は普通の男性であったから女性に対しても普通の欲望を持っていた。自宅に男女を呼んでセックスをさせてそれを写真に撮ったりして喜んでいた。内縁に経営させていた旅館にはちゃんと押し入れの奥に小さなのぞき穴があって客が戯れている様子をそこから覗いたと言うけしからん奴である。

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🐧(⌒▽⌒)
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