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映画の感想(麦倉尚)

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記事一覧

レオナルドディカプリオが天才詐欺師、トム・ハンクスがFBI[映画 catch me if you can 感想,批評,レビュー,あらすじ]

レオナルドディカプリオが天才詐欺師、トム・ハンクスがFBI[映画 catch me if you can 感想,批評,レビュー,あらすじ]

家庭内の不和

 レオナルドディカプリオ演じる天才詐欺師、フランク・ウィリアム・アバグネイル, ジュニア(Frank William Abagnale, Jr.)は両親の離婚をきっかけに詐欺に走る。
 つまりフランクは、家庭内の不和が原因で非行に手を染めたということになる。ごく自然な流れでフランクは悪い道に進んだということである
 フランクの父親が経営している店が傾いて、その結果母親が不倫に走った

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ファシズムと復讐[映画 暗殺の森 感想,批評,レビュー,あらすじ]

ファシズムと復讐[映画 暗殺の森 感想,批評,レビュー,あらすじ]

話の内容の理解が追い付かない

 話の内容の理解が追い付かない。おそらく、説明を省き過ぎているからであろう。スクリーンに集中していたが、私は序盤でよくわからなくなっていた。この映画は見る前にネットで検索して、あらすじを知っておいたほうがいいだろう

妻の純粋さ

 主人公の妻は少女的な性格をしており、純粋すぎて大人だとは感じられない程である。公衆の面前で騒がれると、どうしても静かにしてほしいと近く

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空港から出られなくなったら[映画 ターミナル 感想,批評,レビュー,あらすじ]

空港から出られなくなったら[映画 ターミナル 感想,批評,レビュー,あらすじ]

トム・ハンクス演じる旅行者

 トム・ハンクスといえばプライベート・ライアンと、フォレスト・ガンプである。ライアンを救うためにドイツ兵に撃たれた高校教師の話と、純粋な心を持った者の人生を描いた映画である
 ターミナルは空港から出られない状況に陥った旅行者、ビクター・ナボルスキーの話である。外国へ旅行へきて、ビクター・ナボルスキーの国が戦争を始め、元々の政府が革命により倒されてパスポートを発行した国

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ヒトラーを心の中に棲まわせる10歳のナチ少年と婚約者がいたユダヤ人少女の恋[ジョジョ・ラビット 感想,批評,レビュー]

ヒトラーを心の中に棲まわせる10歳のナチ少年と婚約者がいたユダヤ人少女の恋[ジョジョ・ラビット 感想,批評,レビュー]

ジョジョ・ラビット感想,批評,レビュー

 ナチス映画だが「ヒトラー」や「ナチス」が題名に入っていない。タイトルだけでナチス映画と判然としないのは珍しい
 映画が始まりしょっぱな映されるのは、主役のアーリア人の男の子、ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)である。かわいいと言葉がぴったり嵌る男の子であるが、アドルフ・ヒトラーをイマジナリーフレンド(この単語が正しいのかわからなかったが、二つ目の

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ユダヤ人少年がナチスドイツから疎開した先で見た苦しみ[映画 異端の鳥 感想,批評,レビューあらすじ]

ユダヤ人少年がナチスドイツから疎開した先で見た苦しみ[映画 異端の鳥 感想,批評,レビューあらすじ]

異端の鳥の感想や批評、あらすじ
グロテスクな内容ですのでご注意ください
ネタバレ注意
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 ナチスドイツの支配から、地方に疎開したユダヤ人少年の話である。最初から最後まで抽象的であり分かりにくく、戦争の話なのでどうしても話は暗い。少年が逃げる先々で暴力、ユダヤ人への差別、性的虐待等、様々な苦難に遭い、その中で少年は歪んだ成長を遂げていく
 この映画の内容は上の説

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ミュンヘンオリンピック事件へ復讐するイスラエルのモサドの暗殺部隊[映画 ミュンヘン 感想,批評,レビュー,あらすじ]

ミュンヘンオリンピック事件へ復讐するイスラエルのモサドの暗殺部隊[映画 ミュンヘン 感想,批評,レビュー,あらすじ]

映画 ミュンヘンの感想 批評 あらすじ レビュー
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 黒い九月というパレスチナの組織が起こしたミュンヘンオリンピック事件への、イスラエル諜報特務庁(モサド)の復讐の話である。モサドから依頼された任務をこなす、暗殺者グループの爆破や銃撃が主に描かれており、残酷でグロテスクな描写がある。お互いのことを知らぬままに集められた少人数のグループが、リストに載っている人物

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[映画 ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 感想,批評,レビュー,あらすじ]

[映画 ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 感想,批評,レビュー,あらすじ]

 ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 感想 批評 あらすじ レビュー その他
 ネタバレ注意
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 タイトルからして第二次世界大戦で連合国が戦争に勝利する、つまりウィンストン・チャーチル(演 ゲイリー・オールドマン)がアドルフ・ヒトラーから世界を救う場面が描かれているのかと予想ができたが、そうではなかった。ナイツドイツに降伏しないと決意したウィ

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ナチスドイツに迫害されたユダヤ人少女と家族の苦悩[映画 ヒトラーにとられたうさぎ 感想,批評,レビュー,あらすじ]

ナチスドイツに迫害されたユダヤ人少女と家族の苦悩[映画 ヒトラーにとられたうさぎ 感想,批評,レビュー,あらすじ]

ネタバレ注意
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 ナチスドイツに迫害された裕福なユダヤ人の話である。裕福な家庭で育っていたアンナ・ケンパー(役 リーヴァ・クリマロフスキ)は亡命先での貧しい暮らしに不満を感じながらも、スイスやフランス・パリでの生活に慣れていく。裕福でいい暮らしをしていた幼い子供が生活の質を下げるというのはつらいものがあるだろう。その日食べるものに困るほどの困窮というのは身と心の負担になるに違いな

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ナチス特高ゲシュタポへ復讐するアメリカ兵イギリス兵[映画 大脱走2 感想,批評,レビュー,あらすじ]

ナチス特高ゲシュタポへ復讐するアメリカ兵イギリス兵[映画 大脱走2 感想,批評,レビュー,あらすじ]

大脱走2

ネタバレ注意
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 第二次世界大戦の連合国の捕虜の話である。三時間という長い時間の前半はは捕虜収容所からの脱走の話、後半は捕虜収容所で時間を共にした仲間を、ゲシュタポに処刑された連合国兵士たち報復の話である
 一般的なイメージとして、捕まってから脱走するというのはほとんど不可能に近いと考えてもいいと思われる。しかし大脱走2では脱走があまり難しそ

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ナチスSS親衛隊員を収容所のユダヤ人はナイフで刺せるのか[映画 ヒトラーと戦った22日間 感想,批評,レビュー,あらすじ]

ナチスSS親衛隊員を収容所のユダヤ人はナイフで刺せるのか[映画 ヒトラーと戦った22日間 感想,批評,レビュー,あらすじ]

ヒトラーと戦った22日間 感想等

ネタバレ注意
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 観ているのがきつかった。いくつかナチスドイツ(アウシュビッツ、ホロコースト)の映画は鑑賞したが、その中で一番精神的にくるものがあった
 感じたのは教育の恐ろしさである。ヒトラーはアーリア人へユダヤ人への差別的心情を植え付けることで、ホロコーストでの凄惨な事件を成立させたわけである。この映画では特出して宴

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イケメン中年達はアルコールで生活の苦しみを癒せたのか[映画 アナザーラウンド 感想,批評,レビュー,あらすじ]

イケメン中年達はアルコールで生活の苦しみを癒せたのか[映画 アナザーラウンド 感想,批評,レビュー,あらすじ]

 映画 アナザーラウンドを見たので感想を書きます ネタバレ注意
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 話が暗い。酔っぱらって高校生たちに授業をしようと試みる時点で、精神的に疲れている。各家庭の問題と仕事上の問題に耐える父親世代の苦労が読み取れる映画である。若く未来のある高校生のこれからと、教師たちの暮らしぶりが相対的に描かれており、主題は中年の苦悩というよりも、若者と中年の将来なのではと感じた

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レナードの朝 あらすじ、感想等

レナードの朝 あらすじ、感想等

レナードの朝 あらすじ、感想等 映画 レナードの朝を鑑賞したので感想等を書きます ネタバレ注意
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 医師のマルコム・セイヤーは、不本意ながら神経症の患者が入院する病院で勤めるようになる。そこで病気の症状で身体が硬直している患者と触れ合い、マルコム・セイヤーは患者に向き合うようになる。と、導入としてはわかりやすい。熱血医師は同僚の先輩の医者に煙たがられながらも、献

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1950 鋼の第7中隊 感想

1950 鋼の第7中隊の感想を書きます
ネタバレ注意
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 結論から言うと、面白く見れた。やはり戦闘シーンは観客を飽きさせない。この映画も他の戦争映画と同じような構成である。農村部出身で戦争未経験の若者、万里が戦地へ赴き、同じ小隊の仲間や、他部隊の兵士たちとのふれあいの中で、成長したのは兵士としての戦闘能力だけではない。仲良くしていた年の近い

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ゴッドファーザーPARTⅢ 感想

ゴッドファーザーPARTⅢ 感想

ゴッドファーザーPARTⅢの感想を書きます。
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 何回か見ている映画だが、新しいバージョンが観れたので再び見てみた。PARTⅠ、PARTⅡと比べてしまうと、高評価を得られていない作品だが、私は面白いと感じてみた。初めて見たときは長く、苦痛を感じていた、今回は苦しさは感じなかった。

 この作品もマフィア間での対立を描いている。倒して、倒されて、栄え

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