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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉

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少なくともあと五年くらいはつづくっぽい
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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉第三百六十八-七十二日 2022.1.1-5

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉第三百六十八-七十二日 2022.1.1-5

しばらく更新できていませんでしたが、手書きで毎日書いているうちの、今年の元日から五日ぶんを途中まで掲載します。いずれすべて掲載することになるかもしれませんが、とりあえず雰囲気だけでも!

文庫規格で打ち込んでいるので、以下はそのままのコピペです。お好きなほうでお読みください。(なお、体裁はpdfのほうが正しいものとなります。)

第三百六十八日(霜月廿九日)2022.1.1グレゴリオ暦の年が明けた

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅五日 8/21

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅五日 8/21

築三百年、もしかすると室町じだいからのものという萱葺屋根の市村のおばあちゃんち。お祖父様が亡くなられてから四年以上たれも暮らしていないという長野は駒ケ根中沢の山おくの空家にやってきた。午後10じ、いろりのある間で iPhone のスポット・ライトの下これを書いている、辻と市村の寝息ばかりがきこえている。

入口の道から生茂る雑草の向うに見えたときのもの凄さは話できかされていた想像をはるかに上回る、

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅四日 8/20

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅四日 8/20

白石火乃絵【STAFF Note】【サンオウ通信】を立てつづけに3本久しぶりに更新した。

吉本隆明さんの『日時計篇』から「暗鬱と季節」について、アフリカン・ジャズとグラム・パーソンズのハイロンサムの響きのうえで4時間ほどしゃべっている、

やっと今年の如月、皐月(ほんらい弥生)あたりの常軌を逸していたころの火乃絵(朱髪)と時を空けて向き合えるようになった、何かに憑かれたかのようにとにかくべしゃり

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅三日 8/19

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅三日 8/19

(きのうの日誌を書き上げ煙草を喫いにベランダへ出ると)

朝の光をうけた夏の雲。——

虹が架かった。

〝もうすぐなんだ〟

メロディーの始源。

            ⁑

星が出ている。運河に横たわる。

声になるしかなかった人。歌になるしかなかった心。

〝君が僕を知っている〟

溶けていく韻。

           —— 西に十一日の文月。

            ⁂

歌と日記と

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅二日 8/18

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅二日 8/18

川を渡っているさいちゅうだ、

こっちの岸、あっちの岸、もう水には這入っている。

渡りきるのに必死で考えたり迷ったりはしていない、

抱えていける荷物はかぎられている。失うものはない、

ひのえはいつもここにいる。——

            ⁑

まっくらななぎさの森につくと新島汐里さんから電話がきた。

ラップや詩や小説の話を小一時間した。

第二百廿五日でふれた宝鐘マリンさんとYunom

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅一日 8/17

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅一日 8/17

きのう、というか今朝から「GOT A FLAVOR(1995 remix)」の録音をかれこれ二百回はきいているともう、

YouTubeに公開しているが火乃絵よりこのremixを気に入ることができる猛者が現われるだろうか、録音は一日だが制作は2年かかっている、あるいは8年。——

17歳の初冬、ひのえはミュージシャンになる決意をし作詞・作曲をスタートした。そしてようやく26歳の夏、この一曲を成した

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅日 8/16

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅日 8/16

きょうは尾丸ポルカさんの一周年きねん配信を観たのと、「GOT A FLAVOR(1995 remix)」の録音したので一日が終わった、いまは次の日の朝7じ半。

いまごろになってやっと録音のときに揚げたボルテージがおまってきてペンを握ることができた、

どちらもすでに感情がほうわしているので、あえて感想をここに記すことができない、ランナーズ・ハイをおさえるのがやっとだ、

ひとつだけいえるのは、き

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿九日 8/15

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿九日 8/15

朝に寝て、一日ぢゅう夢を見ていた。夢を見ることがしごと、といいたいところだけども、じっさいは〝自殺しないこと〟がこの地上における火乃絵の唯一の仕事だ、そのためには夢も見るし、考えもする。これを書いているのだってやっぱりそうだ、

ということはおまえは〝死なないため〟に生きているのか? 何もしていなかったら生きていないのか、——生きるためにいきる? すくなくともいえるのはいづれにしても〝生きるという

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿八日 8/14

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿八日 8/14

ここは目黒駅西口のサンマルク・カフェの地下、すべてのはじまりの場所、あの日かいだんをのぼり店の外に出ると真冬にはめづらしく大風が吹いていた、自転車をとりに行って、その足で隣町はゑびすにいる辻に会いにいった、

Austin Peraltaの『Endless Planets』をリピートしながらこうして、去年の七月は朝から晩までここに籠りっきりで『(ANIMA)TION』の原稿を千五百枚書いた。八月三

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿七日 8/13

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿七日 8/13

Workingman’s Blues #2
           Bob Dylan[筆写]

There’s an evening’s haze settling over the town
Starlight by the edge of the creek
The buying power of the proletariat’s gone down
Money’s getting

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿六日 8/12

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿六日 8/12

どんな情態にあってもこれだけは書きつづける、〝一日も空けないこと〟、火乃絵のロクジュウゴ航海日誌はブンシツの bottom keeper だ、と勝手におもっている、これだけは毎日つづける、雨でも風でも雪でもヒドリでも、きれいでも汚くても、たしかにあったロクジュウゴの一日一日を火乃絵のカラダをとおして未ざらし紙のノートに刻んでゆく、文化祭までブンジツに休みはない、人が来なくても絆が見えなくても、ここ

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿五日 8/11

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿五日 8/11

きょうは久しぶりにnoeさんから着信があった、チャクシン、といっても逆無言電話というらしく、こちらはしゃべることができない、30分ほど話すと少しは落ち着いたらしく、きいていた火乃絵も眠りにおちていた、

一夜明けたいまこれを書いているのだが、ようやくひとつのよるを乗り越えられそうな気がしてきた、主体はあっけらかんとしていなければならない、あれだけ言っていながら火乃絵がみづからてんでものにならない愚

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿四日 8/10

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿四日 8/10

火乃絵がこれをいま書いている未ざらし紙のノートも二冊目に這入った、いまのペースでいくと一年で24冊ということになる、少なくともあと五年は続けるからそのときには百冊を越えている、noteの方はそれまでサービスが保つだろうか?

書き言葉が紙からデジタルに移りつつあるじだい、いっぱんに印刷物が広まるようになってから四百年ほど、壁や石版、木簡や布や紙片、二千年以上にわたって伝わるそれらしぜんゆらいのメデ

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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿三日 8/9

火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百廿三日 8/9

3日続けばいいほうとおもっていた、この日誌もきょうで16本目だ、しいて努力しているというわけでもなく、たぶん楽しいからつづいている、ロクジュウゴの活動が停滞していることで安定してじかんがとれるというのもある、むしろいまのうちにいついかなる状況でも書くことを絶やさないための訓練を積まねばならない、

今日は市村がそのまま泊まっていて、寝起きの思いつきで変な配信をした、けっかロクジュウゴ文実は四コマ漫

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