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『ひしぐ』 #369
はじめは、「ひしゃげる」という言葉について知りたかったのがきっかけだった。何の気なしに、腕がひしゃげる、事故で車がひしゃげてる、とか、日常的に(といっても、頻発するようなものでもないし、口を毎日つくような言葉でもない)使う言葉だったからこれまで考えてこなかったけれど、言葉の厳密さみたいなものに関心がわくと、ふとしたときに普段使っている言葉にハッとする。今回の対象はその、ひしゃげる、だった。意味がわ
もっとみる『コーヒーゼリー』 #367
小学生のころ、中学生に上がるくらいのころまで、「好きな食べものは?」「コーヒーゼリー」と答えるような期間があった。三個百円、タンカーのような台紙に乗ってて、ベリベリとメタリックなフィルムを剥がして甘さのほとんどないポーションミルクをかけて食べる、あれ。以前に書いたようにアジフライを便宜上で好きな食べ物だと今は言っているけれど、それより前の、小さな子どものころ。コーヒーゼリーが好きだった。今にしてみ
もっとみる『ゆっくり』 #362
これまで360本くらい書いてきて、わざわざ品詞を分類してちょっとした枠組みを与えてみて当然ながら名詞が多くなってそれに次いで形容詞や動詞がくるわけだが、まったく気づかなかったのが、これまで副詞がひとつもなかったということ。まんべんなく均等に広く浅くやろう、と思っていたわけでもないがわりとメジャーな品詞である副詞がこれまで出ていなかったというのは驚いたけれど、時間や数の目標があるわけでもないし、ゆっ
もっとみる『アイデア』#360
これをわざわざ「日本語で言うと」となんて野暮なやり口をせずともそのまま、アイデアはアイデアだと言ってもいいような気もするけれどあえて、例えば幼い子どもに「アイデアって何」と聞かれたときに説明しなくちゃならないシチュエーションを想像して、説明文をつくるなら、どうするか。
自分自身でも言葉の意味を把握したきっかけを思い出せないくらい慣れ親しんだカタカナ語のことを、このノートの最後までにまとめたいと思う