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君の住処へ

ゆく先は東京側の千葉、すぐ近くの車窓の外、電光掲示板にショートムービー、自己啓発ですぐわかる人生だと、ファックなファストはキックで遠く、線路は続く、終点までだが。

たどりついたら津田沼駅、だとしたらば船橋市、スマートフォンのチャージをためて、改札口のSuicaの祭り、つま先からふみだしてロータリーを眺めやる、つまらなくなるなよこの街といま一度思いやる。

次は秋にと約束していた女の住処、浮き上がるほど厄介なこの思いの在処、釘をさすけどただの友愛、首ひねってもただされないかい、ではなぜ吉祥寺から延々と、手放しで来てしまったのだええいままよと。

タクシーだとtwoメーター、ただ運転手の冷たさ、流れて進行する街は色鮮やか、長めに待たされる信号機の赤、倒れる遮断機の黒と黄、横切ってく電車の銀メッキ、停止からまた走る君ん家へ、天使たち降ってくる到着地へ。




ふたたびスマートフォンで長考、ふっきれてインターフォンに直行、君にあったらと浮ついた気持ちと、嫌われたらと不安げな心地で、つま先からふみだす玄関へと、つまらないことだけにはなるなよと。

君が出てきた。黄緑の服着てた。目と目があった。まともに見つめてやった。このゲームなら知っている。この視線を外すと負ける。カミュが書いていた。神やニーチェのことも書いていた。神の存在は不在。彼らはそう制裁。

ところで時間はすぎていった。ここらで実感するのだった。好きであると、それをいうと、恥も承知で祈るように語りだした、はじめて祈ったのは小学生のころだった、あれは確かこっくりさん、これ確かな告白じゃん。

つきあいはね約束できないとのこと、次くるときね結婚してるかもとのこと、ふなっしー覚えてる? 船橋のお化けと覚えている。お化け信じてる? およそ信じないでいる。何か信じたらどうかしら。次を感じられることが叶うなら。

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