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雑文

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人生とは、生きるとは何でしょう。
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幸あれと願うけども

幸あれと願うけども

幸せになりたいですよね、と言われて、すぐに返事が出来なかった。

昨年のことである。ありがたいことに後輩の式にお呼ばれされ、内心嬉々として(見返した写真では表情が無過ぎて気をつけようと思った)久しぶりに会う後輩との会話の一幕である。
幸せってなんぞや。
正直そのときなんて返したかあんまり覚えておらず、喉に引っかかったまま数日過ぎてなんなら年を越した。そして今に至る。
ちなみに年明けにはその件の後輩

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no pice of bake.

no pice of bake.

未練がないと人は生きていけないのかもしれない。
いや、未練があっても終わるときは終わるが。

しにゆく心地でこれを綴っていた。
過去形であるのは書き始めた当初がゴールデンウィークあたりで、現在進行形未だ書いてる現在時点では特段そんな気持ちがないからである。
おかしいなぁ、あんなに先が見えなくて茫然としたのは初めてだったのに。
お先真っ暗ならぬ真っ白。なぁんも決まらないどうなるかわからない。右も左も

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文学フリマ東京36おつかれさまでした。

文学フリマ東京36おつかれさまでした。

最近は機会が多いので、偉いなぁと自画自賛しながらこの備忘録を書いている。いうて日にち経ってしまいましたが。
思えばありしかつてのサイト時代も日記に三ヶ月間隔で書いていた。三ヶ月なのはそんくらいなら内容も溜まってるだろうという魂胆だった。実際はそんなことなく見事にバラついているので、この雑文についても、もう書きたいように書けばよろしいと半ば放置だ。通りがかった皆様もそんな感じで見ていってくれたなら幸

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東京文学フリマ

東京文学フリマ

備忘録的な意味合いでこれを綴る。
前日にやるとかいいながら結局当日になるのは最早いつもの流れである。諦めと三つ子の魂百までの気持ちで行こうと思う。流石に仕事ではやらないので勘弁して。

幼少の頃より、手の内にあるものを別の形にすること、頭の中身をどうにか具現化することに熱心だった記憶がある。気になるものは兎に角やってみる。親の見様見真似で人形の服を作り、折り紙で需要のない鶴を折り、りんご食べたさに

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よまいごと

よまいごと

ただしいなら、これは真夜中に書くべきなんだろうと思う。
全部曖昧にしてくれるような、真夜中の25時過ぎとか。
しかして私は12時間睡眠後(夕方に寝て起きたら朝だった)にこれを書いている。
こころのなかがすん、としているのだ。
ならばもう致し方ない。
月曜日で怠いながらも電車に揺られ、人混みに紛れ、仕事や学業に時間で押し流される人々を思いながら、
私はこれを書いている。
びっくりしないくらい面白くな

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骸

気づかないもの、知らないモノばかりで嫌になるね。

だけども、それを発見と言えたなら。
楽しいと思えたなら、幸せなことだね。

陽が落ちて星が打ちあがる。
路上に散らばった誰かの花束が
死骸のように踏まれていく。
たった、それだけの価値だと言うように。

木漏れ日ひしめく影が幼い僕らを写す。
記憶ばかりが陽の傾く公園で跳ね返ってる。
崩れ落ちたパズルのピースを拾い上げ損ねた。
届かないんだと、しょ

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たましひのかたち

たましひのかたち

絵を描くこと、本を読むことが好きだった。
今も好きだ。絵を描くのは、少しずつ減ったけれど。最後に選んだのは、言葉を紡ぐことだった。

字を書いている。
取りこぼしたものを今更取り返すように。
雑に、丁寧に。
ぽろぽろ零れるこころを言葉に
脳裏を掠める屑星を繋ぎ、
か細く紡ぐ蚕の糸は
集めてかき寄せて文となった。
何かを表す、モノになった。

昔から、何かを作ることが好きだった。
子供を抜けて、大人

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幕間

幕間

言葉より大切なものはないと言いながら、貴方は刃で言葉を刺した。あんなに大切にされた言葉は、無残にも呆気なく崩れ去ってゆく。
そうして貴方は居なくなった。
そうだ、一番だろうが縛りは無いのだ。
楔になれぬものの残骸が首輪の様に自分を繋いだとて、人は簡単に振り払える。
幾重にも重なる重さに潰され囚われたなら、どんなに普通を知れただろう。
熱のない両手を開いて空を仰ぐ。
そうだ、この冷たさが僕等なんだ。

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春よ遠ざけ、荒野を進め

春よ遠ざけ、荒野を進め

○変わらないもの

春は死のにおいがする。

時は既に梅雨荒れ狂う初夏であるが、内を覗けば、そこはいつだって花が生茂る前の冬の終わりだ。
大気中に震える水滴は冷気に帯び、地中からは始まりの芽がにょきりと生える。厚手の衣から体温を否応なく毟り取る。隙間からひゅう、と紛れ込む。
微かな青臭さが鼻を抜けて脳へ、しかし触覚でわかるのはキリの無い冷たさだ。
いきものと、そうでないものがない混ぜになって、自身

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今生愉しさ今昔

今生愉しさ今昔

今の人生、現時点で大分満たされている感がある。

幼少よりフラフラしたい衝動は金を得たことにより、勢い勝って休暇を潰してひたすら出歩いている。
知らない街に、知っている駅に、使い古した場所の未知に、記憶の底の薄れた建物に、とことんふらついてはブラついている。一、二駅分なら余裕で歩き、なんなら山にも登り、ひたすら歩く行為をなしている。
仕事はまぁまぁ割愛であるが、プライベートにおいてはこと、やりたい

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死せるいつかの

死せるいつかの

何処かで知らない誰かが、死んでほしくなかった誰かが、意思のそれとは全く別にこの世から去ってしまうのを、ここ最近よく目にする。
それを見るたびに、あまり思い出さない方が良かったことを思い出す。

死んだときは、死ぬときは、きっとまっくらな穴に落っこちるのだと、そう幼い時分に考えたことがあった。

幼稚園時代には既に構築された死への道筋は、
どうしようもない程暗くて救いがなくて、死にたいのかと思われ

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絵緯屋 東京文芸フリマ ナ-36出ます。

絵緯屋 東京文芸フリマ ナ-36出ます。

皆さまゴールデンウィークは如何お過ごしでしょうか。
イベント盛りだくさんな連日、最終日はちょっと優雅に文芸を嗜んでみませんか。

所属サークル、絵緯屋で5月6日の東京文芸フリマに出ます。

コミティア126にて頒布した友人・檍作『焦がれた蜜果』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10317833

私の作品としてはss集『Kleiner Garten』

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スロウダウン

スロウダウン

新年度みなみな様おめでとう。新たな元号こんにちわ。平成よあと少しよろしく。
そんな時報が世に流れてる。
乳製品は値上がりするし物価はやっぱりちょくちょく上がる。
今の職場はようやっと三年目で、給料がようやっと少しまともになって安堵する。今年度は珍しくスロウな滑り出しで仕事が捗る。

そう、捗るのだ。
捗って、時間が有効活用されて更に仕事が片付いていく。定時で上がれるし認められない残業はしなくて済む

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死んで、サヨナラ2月

死んで、サヨナラ2月

もう2月が終わるという。
つい少し前、一昨日に目を向ければ1月だった気がするのに、気がつけばもうひと月が終わる。

今月は特に多忙の極みで残業に残業を重ね、
そのくせ会社は残業するなと言ってくる。
それなら現場の仕事量を減らしてくれよ。
せめて人を入れるか対価を払え。

成果ばかり求める社会にストライキをかましたい。
尊き犠牲になるのはごめんだし、
なんであの人が、だなんてイイ風に話されるのもごめ

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