記事一覧
どこの大学に行くかなんてどうでもいい
本記事では、博士課程の大学院生の視点で、タイトルにあるように、どこの大学に入学するかなど、いかに些細な問題かについて書き連ねたいと思います。そろそろ高校生や浪人生、あるいはその保護者にとって受験が気になる季節だと思うので、気休めになれば幸いです。とはいってもこの記事での内容は私の立場では芯を食ったことだと思っていただければなによりです。決して東大に行けなかったことへのやっかみではありません^^
聞かず嫌い克服の一年
年の瀬になり、なんとなく一年を振り返ってみようという気がしてみた。今年も多くのことを学び、多くの芸術に触れてきたので、一年をとても濃密に感じているところなのだが、今回は題して「私的2022年レコード・オブ・ザ・イヤー」を考えてみたいと思う。
ノミネートの条件は、「2022年に私が初めて聞いたアルバム」である。断っておくと私は1998年生まれで、古い音楽を聴く趣味があるので、「私が初めて聞いた」
学術研究の意義とは: 研究者を志す大学院生が考えること
2022年3月2日、研究施設への電車に揺られながらこの記事について考えている。使い古したイヤホンからはPink FloydのEchoes(原曲ではなくRodrigo Y Gabrielaによってカバーされ、グラミー賞を受賞したほう)が流れている。春の訪れを感じさせるかすかな陽気と幻想的な音楽が私を白日の夢へといざなっているようだ。私は1月にシンガポールで聴講したとある講義について思い出していた。
もっとみる時間: それは友なのか敵なのかそれとも
某ブランドの腕時計をかれこれ5年近く使っている。革製のベルトのみが茶色で、他のパーツはほとんど金色という配色と、時計としての機能以外はほぼ何もないシンプルさが気に入っている。一つだけ難点があるとすれば、日付の表示もついているのだが、それが31日周期で回っているだけなので30日までしかない月は、翌月1日になっても31日を表示してしまう。それを手動で直しているとき、もっと高級な時計はその辺の融通も利く
もっとみる人生なんてこんなもんさ
子供のころ、オリンピックスイマーを目指していた私にとってのあこがれはイアン・ソープだった。私は自由形の選手ではなかったが、彼の自伝の『夢はかなう』(PHP出版、現在は絶版)を読んで以来、彼が私のヒーローだった。その本を読んでから15年近く経つが、いまだに彼の物事に対する考え方や大舞台での心構えなどに関する記述は私の心に克明に刻まれている。
その中に目標の立て方に関する話があり、そこで彼は短期、中
日曜日、夕方5時、そよ風に吹かれて。
毎週日曜日にひそかに楽しみにしていることがある。それは夕方5時ごろに一本の煙草を吸うことだ。夕食の下ごしらえだけしてテラスに行き赤いマルボロの箱から煙草を一本取りだしてマッチで火をつける。常習者からすると奇妙に聞こえるかもしれないが、私が煙草を吸うのは一週間の中でもこの一本だけなので、日曜日の夕方に何とも言えない10分をマルボロと共に過ごしている。特にこの時期の晴れた日の夕方はそよ風が妙に心地よく
もっとみるエドワード・ヴァン・ヘイレンに想いを馳せて
エドワード・ヴァン・ヘイレンが癌との闘病の末亡くなった.このニュースが公に明かされたのは日本時間の早朝であった.いつもより早く起床した私はこのことを知るなり,ただただ呆然としてしまった,朝の靄が私の脳内に立ち込めていたかのように.10年ほど前,初めて楽器店に足を踏み入れギターを購入したのは,ヴァン・ヘイレンの楽曲を聴いたことがきっかけだった.以来,彼らの曲を弾いてギターの腕を磨いていった.今ではハ
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