久下玄
記事一覧
才能を開花させるプロジェクトデザイン
新規事業のデザインとリスキリングのトレンドについて最近考えていることを書きました。
新規事業のデザインサポートここ数年、企業からの依頼で「新規事業をつくる」という仕事を多く手がけています。「新規事業をつくる」といっても様々で、事業領域がすでに決まった上でサービスを考えたいというケースもあれば、新規事業の部門と人員を用意したので事業案から考えてほしいというものもあります。社内企業のコンペ大会の審査
宇宙旅行と宇宙船のデザインをしている話
宇宙事業のスタートアップ企業、「将来宇宙輸送システム」のクリエイティブディレクターを拝命し、ビジョンを描くことやコンセプトモデルのデザインなどを担当することになりました。
将来宇宙輸送システム株式会社将来宇宙輸送システム(Innovative Space Careear、略称ISC)は「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」をビジョンとして宇宙輸送関連の産業創出を手掛けるス
失敗は評価されるべき。新しきを作るために。
失敗しないことを求められる問題世の中の仕事人が悩むことの一つに、「失敗のことを考えると新しいチャレンジができない」というものがあります。
新しい事業を作って!新しい製品を作って!新しい取り組みをして!と上司や組織に求められるんだけど、同時に失敗しないようにかなり検討や承認を繰り返さないと進めることができないというものです。新規事業開発部門とかイノベーション推進部門とか先行デザイン部門とかそういっ
デザイナーの情報発信について考える
最近、デザイナーの情報発信について考えています。
TwitterがなんだかXになったり芝犬化したりで雲行きが怪しくなったり、Threadsがいきなり立ち上がったり、YouTubeやpodcastが格段の充実ぶりを見せ始めてたりと個人や企業が発信するためのプラットフォームは常に揺れ動いています。
noteも含めてですが、デザイナーが自分の仕事を知ってもらったりするための「情報発信」について考えてい
未経験者、はじめてのダイビング
もうすぐ夏のバケーションシーズン。休みの旅行計画や予約を進めている方も多いと思います。これはそんな方々に未経験者がスキューバダイビング体験したら面白かったよ!という記事です。
先日初めてスキューバダイビングをしました。すごく楽しかったのですが、やっぱり始めるまでのハードルが高い&情報が少ないなと思ったので自身の感想をつらつら書いてみようかと思います。まだ一回しかやってない、ライセンスも持っていな
STAYTHEE が公開されました
RICOHの新規事業 STAYTHEE
7/13日、RICOHの新プロダクト、STAYTHEE(ステイシー)がリリースされました。
7/20日より初回限定版の先行予約が始まっています。
私はパートナーとして、事業面とデザイン面(VI、プロダクト監修、コミュニケーションデザイン全般)で全面サポートしています。
STAYTHEEは水中で360度カメラを浮遊固定できる浮力調整器です。
今までにない映
heyの新オフィスをデザインしました。
heyの新オフィスができました(リリースはこちら)。
heyは STORES ブランドでお商売をする企業や個人向けに、さまざまなデジタルサービスを提供している日本のスタートアップです。キャッシュレス決済とかネットショップとかオンライン予約システム、POSレジとか。
私自身はheyの前身となるCoineyの創業メンバーでもあり(詳細はdesigningの記事に)、heyになってからは組織、事業、
書籍「UXデザインの法則 ――最高のプロダクトとサービスを支える心理学」
オライリー・ジャパンさんより、UXデザインの法則
――最高のプロダクトとサービスを支える心理学(Jon Yablonski 著、相島 雅樹、磯谷 拓也、反中 望、松村 草也 訳)をご恵贈頂いたので読んだ。
良書だったのでレビューを。
どんな人向け?UI/UXデザイナーのみならず、工業デザイナーやグラフィックデザイナーなど、「人が関わる情報設計・インタラクションに関する仕事をし、かつ他者を説得する
朝と夜が気持ち良いデスク環境を作る
リモートワークが当然の世界線になってから、自社のオフィスにもほとんど行かなくなり、自宅のデスクで仕事することがメインになったのですが、もともとの私の自宅のデスク環境は窓が遠く、日が当たらない場所に、かつ移動しなくても必要なものが手に届くように作ってしまったため、集中はできるが一息つきにくい環境になってしまっていました。
流石に移動も少ない状態でこれはマズいと思いたち、穏やかな心で集中できるデスク
今年のデザイン授業の振り返り
今年も東京造形大学で担当している「インタラクションデザイン」の授業を終えました。
今年は受講者数40人弱と去年の1.5倍位になったようです(講義ではなく実技伴う演習なのでこの人数はまぁまぁ多い)。
学生曰くおそらく最も出席率の高い授業らしい。出席率は評価に一切関係ないからねと冒頭で毎回話しているにも関わらず出席率が高いのは嬉しい限りです。
最終回は私の大学時代の同級生でもあって、学生たちの先輩で
ゴールの解像度とアイデアの関係
先日、とある企業で「アイデアについて講演してほしい」とお声がけいただき、大人数の前で私なりの考えを話してきました。
その中で「ゴールの解像度」という話をしたパートが評判がよかったので、noteに書いておこうと思いました。
(ちなみに具体的なアイデアの出し方については今回は触れません。色んな流派がありますよね)
そもそもアイデアとはなにか?かなり広範囲な用途や解釈で使われている「アイデア」。そ
デザイン発注者が知っておくべきこと(5/5回)
デザイン発注者が知っておくべきことと題して全5回に分けて書きます。本記事は最終回。
第1回はこちら。第2回はこちら。第3回はこちら。第4回はこちら。
よく聞くトラブルと原因最終回の今回は、発注側もデザイナー側も誰も幸せにならないトラブルの事例集です。
発注側が、本記事のような正しいデザイン発注の仕方を知っておくべき最も大きな理由は本項で取り上げるようなトラブルを避けるためでしょう。
よく聞く事例
デザイン発注者が知っておくべきこと(4/5回)
デザイン発注者が知っておくべきことと題して全5回に分けて書きます。
本記事は第4回。
第1回はこちら。第2回はこちら。第3回はこちら。
デザイナーとのプロジェクトの進行デザイナーとのプロジェクト、および何かをデザインしたり開発するプロジェクトの経験がない発注側はプロジェクトのスケジュールを計画することに苦労することと思います。
製品のパッケージデザインや雑誌のデザイン、工業製品や家具のデザイン、
デザイン発注者が知っておくべきこと(3/5回)
デザイン発注者が知っておくべきことと題して全5回に分けて書きます。本記事は第3回。
第1回はこちら。第2回はこちら。
デザイナーとの契約デザイン業界は非常に契約トラブルの多い業界です。
知的財産、無形の価値を売買する産業のため、契約や事前の相互理解が非常に重要な領域です。他の業種の人からは信じられないと言われる実態として、小さな事業者やフリーランスのデザイナーは契約書をちゃんと交わさずに業務を始