花緑青

毒性の涙

花緑青

毒性の涙

記事一覧

固定された記事

改めて、わたしと病気のこととか

以前「わたしのこと」という題で自己紹介をしましたが、それから半年ほどが過ぎたので、改めて自己紹介をしようと思います。 今回は、前回から変わったことと、患っている…

花緑青
3か月前
57

匿名さんへのお手紙

わたしのX(旧Twitter)には、waveboxという匿名のメッセージツールを設置している。 最初の頃は、わたしへの簡単な質問や応援などのメッセージをいただくことが多かったの…

花緑青
17時間前
22

“死”という選択肢

生きていく中でなにか選択を迫られるとき、常にわたしには“死ぬ”という選択肢が存在している。いつからだろう。はじめて本気で自死を意識したときからだろうか。あるとき…

花緑青
1か月前
164

希死念慮はそこにいる

もがけばもがくほど深く溺れていってしまうような鬱からはどうにか抜け出せたようで、今は鬱でも躁でもない曖昧なところをぷかぷかと浮かんでいる。それは心地がいいように…

花緑青
1か月前
47

置いていかないで

4月になった。春を感じるぽかぽかとした陽気が、気持ちいいけれどどこか落ち着かない。春は、世の中全体が一歩前に進んだような空気感があって、わたしはまた一歩分、置い…

花緑青
1か月前
33

もう限界

限界だ、限界だって思うのに今もこうして生きてしまっているせいで限界だということを証明できない。死ねば、限界だったんだねって認めてもらえる、わたしがほんとうにしん…

花緑青
1か月前
70

幸せになっていいんだよ

幸せになりたい。幸せになりたいはずなのに、幸せを感じるとどこか落ち着かなくなるのはなんでだろう。幸せって思ったとき、まるで心のバランスをとるみたいに、わざと落ち…

花緑青
3か月前
25

おいしいって笑うため

食べること=悪という思考が消えない。 食べている間ずっと、とんでもない罪を犯しているような気持ちになる。食べることが正しいことだと言われても、定着してしまったこ…

花緑青
3か月前
18

繰り返す日々

起きているから思考が頭の中を騒々しく駆け巡るのに、それでも寝たくない夜がある。明日が来てほしくないから、寝るのを先延ばしにして夜を引き延ばして、今日に居座ろうと…

花緑青
3か月前
16

失った普通

一粒ひとつぶが光に照らされ、つやつやと輝く。お椀によそわれた白ごはんを目の前にしたわたしは、心の根っこ、深いところから熱いなにかがふつふつと湧き出てくるのを感じ…

花緑青
3か月前
20

自分に疲れた

当たり前のことだけれど、生きていく限り自分との付き合いが続くわけで、ふとしたときにそのことを意識して途方もない気持ちになります。 人生、自分でどうこうしなければ…

花緑青
3か月前
39

何もしないをする

慌ただしい年末年始も嵐のように過ぎ去り、迎えた2024年ももう半月が経ちました。お正月のおめでたい空気感に引っ張られるように浮上していた気持ちも、時間の経過とともに…

花緑青
4か月前
21

2023年

前書き 2023年を振り返るにあたり、毎日書き続けている日記を読み返すことにしました。今年分の日記帳を持ち出してきてびっくり、この1年でなんと7冊分にもわたる文量で日…

花緑青
4か月前
18

ただ楽になりたいだけ

8月31日と9月1日の差なんて言ってしまえばたった1日またぐだけなのに、月が替わるとなるとその1日は大きく思えちゃいませんか。特に8月と9月は、夏が終わり秋が始まるとい…

花緑青
8か月前
29

人生のハッピーエンド

生きとし生けるもの、誰にでもかならず平等に訪れるものがあります。簡単な問いですよね、そう答えは死です。 死という遠いようでなによりも身近なものについて、どんな人…

花緑青
8か月前
18

わたしのこと

今日は、わたしのことについてお話させてください。 改めまして、花緑青(ハナロクショウ)といいます。 これは、わたしのアイコンの色名からそのままつけました。いわゆるエメラ…

花緑青
9か月前
32
改めて、わたしと病気のこととか

改めて、わたしと病気のこととか

以前「わたしのこと」という題で自己紹介をしましたが、それから半年ほどが過ぎたので、改めて自己紹介をしようと思います。

今回は、前回から変わったことと、患っている病気のことについて詳しくお話するつもりです。もしよければ、前回の記事にも目を通していただけると幸いです。

改めまして、花緑青(ハナロクショウ)と申します。
昨年の秋に無事誕生日を迎え、20歳になりました。
19歳だったときのわたしは十の

もっとみる
匿名さんへのお手紙

匿名さんへのお手紙

わたしのX(旧Twitter)には、waveboxという匿名のメッセージツールを設置している。
最初の頃は、わたしへの簡単な質問や応援などのメッセージをいただくことが多かったのだが、waveboxを続けていくうちに気づけばそれだけではなく、抱えているつらい気持ちや悩みごとなどの相談もいただくようになってきた。まったく予想していなかったことゆえに、自分でもびっくりしているのが正直な気持ちだ。
ありが

もっとみる
“死”という選択肢

“死”という選択肢

生きていく中でなにか選択を迫られるとき、常にわたしには“死ぬ”という選択肢が存在している。いつからだろう。はじめて本気で自死を意識したときからだろうか。あるとき、ふっと気づいてしまったんだと思う。「そっか、死ねばいいんだ」と。

自分の中に死という選択肢が増えてしまってからというもの、わたしはちょっとしたことでも死にたくなってしまうようになった。多分、死が身近なものになりすぎているのだと思う。

もっとみる
希死念慮はそこにいる

希死念慮はそこにいる

もがけばもがくほど深く溺れていってしまうような鬱からはどうにか抜け出せたようで、今は鬱でも躁でもない曖昧なところをぷかぷかと浮かんでいる。それは心地がいいように思えて、実はそうでもない。どっちつかずな状態がなんだか気持ち悪いのだ。これをもし“穏やか”と呼ぶのなら、あんなにほしかったはずの穏やかさを受け付けなくなっていることを少し悲しく思う。

鬱のときはあんなに死にたかったのに、今はそこまでではな

もっとみる
置いていかないで

置いていかないで

4月になった。春を感じるぽかぽかとした陽気が、気持ちいいけれどどこか落ち着かない。春は、世の中全体が一歩前に進んだような空気感があって、わたしはまた一歩分、置いていかれたのだなあと感じる。

数年前までとなりを歩いていたはずのあの子は、今は二歩、三歩、いや、もっと先を歩いている。わたしが転んだり、立ち止まったりしている間にも着実に進み続けていたのだからあたりまえだ。
できることなら一緒に歩いていた

もっとみる
もう限界

もう限界

限界だ、限界だって思うのに今もこうして生きてしまっているせいで限界だということを証明できない。死ねば、限界だったんだねって認めてもらえる、わたしがほんとうにしんどかったんだってことを証明できるのに。
って、わたしは一体、誰に認めてほしいんだろう。分からない、ただ自分のしんどさが嘘じゃなかったって、口だけじゃなかったって、自分に証明したいのかもしれない。しんどくてなにもできないわたしを「甘えんな」と

もっとみる
幸せになっていいんだよ

幸せになっていいんだよ

幸せになりたい。幸せになりたいはずなのに、幸せを感じるとどこか落ち着かなくなるのはなんでだろう。幸せって思ったとき、まるで心のバランスをとるみたいに、わざと落ち込むようなことを考えている自分がいる。幸せでいることが怖いのか、はたまた許せないのか、幸せを幸せのままにしておけない。確証はないけれどやってくるであろういつかの苦しみに怯えて、今の幸せを抱きしめることができないのだ。自分が幸せになることをい

もっとみる
おいしいって笑うため

おいしいって笑うため

食べること=悪という思考が消えない。
食べている間ずっと、とんでもない罪を犯しているような気持ちになる。食べることが正しいことだと言われても、定着してしまったこの思考は深くまで根付いていて、そう簡単に上書きされない。だからどうしても、食べている自分を許せない。
それなのに一日中食べもののことを考えてしまう執着と、人一倍ある食欲。こんな自分が気持ち悪くて仕方がない。

食べることが唯一の治療方法だか

もっとみる
繰り返す日々

繰り返す日々

起きているから思考が頭の中を騒々しく駆け巡るのに、それでも寝たくない夜がある。明日が来てほしくないから、寝るのを先延ばしにして夜を引き延ばして、今日に居座ろうとする。寝ても起きても朝日は昇って明日はやってくるのに、わたしは今晩も“寝ない”という無意味な抵抗をしてしまう、このまま夜の闇にとけて消えてしまえたらいいのに、とかばかなことを思いながら。

明日が来てほしくない。明日もまた同じような日々を繰

もっとみる
失った普通

失った普通

一粒ひとつぶが光に照らされ、つやつやと輝く。お椀によそわれた白ごはんを目の前にしたわたしは、心の根っこ、深いところから熱いなにかがふつふつと湧き出てくるのを感じた。勢いよく湧き出てきたそれは一瞬にして頭からつま先まで身体中に浸透し、そして脳みそは信号を出す。

「食べてはいけない」「気持ち悪い」

湧き出てきたものの正体は、食べものに対する燃えたぎるような嫌悪感だった。
頭が勝手にカロリーを計算し

もっとみる
自分に疲れた

自分に疲れた

当たり前のことだけれど、生きていく限り自分との付き合いが続くわけで、ふとしたときにそのことを意識して途方もない気持ちになります。
人生、自分でどうこうしなければ、どんなに生きていたくなくても生きてしまう。終わりが見えないくらい先まで、自分と一緒にい続けないといけないわけです。もういいよ、じゅうぶんだよ、と逃げ出したくなります。

わたしはわたし自身に疲れてしまいました、わたしとしてこの世界で生きて

もっとみる
何もしないをする

何もしないをする

慌ただしい年末年始も嵐のように過ぎ去り、迎えた2024年ももう半月が経ちました。お正月のおめでたい空気感に引っ張られるように浮上していた気持ちも、時間の経過とともに緩やかに下降しているのをうっすらと感じています。
いい調子というものは、なかなか持続しませんね。

とはいえ、絶不調かといわれるとそうでもない2024年のわたし。病気の荒波にさらわれてしまった2023年の大半に比べると、穏やかといっても

もっとみる
2023年

2023年

前書き

2023年を振り返るにあたり、毎日書き続けている日記を読み返すことにしました。今年分の日記帳を持ち出してきてびっくり、この1年でなんと7冊分にもわたる文量で日々を記録し続けてきたようです。過ぎてしまえばあっという間に感じてしまう日常も、1日いちにちに目を向ければ色々なことがあり、その度に悩み考え、乗り越えてきたんだなと思います。乗り越えるというより、耐え凌いだというほうが適しているかもし

もっとみる
ただ楽になりたいだけ

ただ楽になりたいだけ

8月31日と9月1日の差なんて言ってしまえばたった1日またぐだけなのに、月が替わるとなるとその1日は大きく思えちゃいませんか。特に8月と9月は、夏が終わり秋が始まるという季節の移り変わりを感じるからか、他の月よりも殊更意識してしまいます。

そうして9月を迎え、気づけば今年も残すところ4ヶ月。今年に入ってから(いや昨年もそうだったのかもしれないけれど)ただ時間だけが過ぎていって、わたしは置いていか

もっとみる
人生のハッピーエンド

人生のハッピーエンド

生きとし生けるもの、誰にでもかならず平等に訪れるものがあります。簡単な問いですよね、そう答えは死です。

死という遠いようでなによりも身近なものについて、どんな人でも人生で一度は考えを巡らせたことがあるのではないかなと思います。死後の世界があるのかないのか、死んだ人間はどうなるのか、何もわからないからこの考えが正しいとかもありません。
これはわたしという人間の一意見であり、ひとつの考えであるという

もっとみる
わたしのこと

わたしのこと

今日は、わたしのことについてお話させてください。

改めまして、花緑青(ハナロクショウ)といいます。
これは、わたしのアイコンの色名からそのままつけました。いわゆるエメラルドグリーンのことです。

もしかしたら「花緑青」と聞いて、はっとする方もいらっしゃるかもしれません。そんな方は、きっとわたしと同士です。
なんのこと?と分からない方もいると思うので少し説明すると、“ヨルシカ”というバンドの曲や作

もっとみる