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丁寧な暮らしなんてどうでもいい。ただ、生きていることを実感したかっただけ。
東京で会社員だったとき、生きることに、そして食べることに必死だった。毎日、朝ごはんもほどほどに会社に行き、昼になったら混み合っているエレベーターで外に行き、ランチをする。
夜は仕事をしながらコンビニで買ったご飯を食べるか、もしくは家に帰って何を作ろうか、と考える。1日3食も食べるのって、大変で気が重い。社会人になりたての頃、気合を入れて素敵な曲げわっぱのお弁当箱を買ったのに、毎日おかずをつくる余
そういえば、先日自宅が火事にあいまして。
「先日、自宅が火事にあいまして」
そんな聞き慣れない言葉がまさか自分の口から出る日が来るなんて思わなかった。
1ヶ月ほど前の3月29日の深夜、愛を込めて手を入れてきた家が全焼した。それは、出火してからたった3時間ばかりのことだった。
何もできず目の前で燃えていく家を見つめている時間は永遠のように感じた。
数時間前まで、地域の人たちにたくさん手伝ってもらいながらDIYをしていた。その夜は、DI
早くおばあちゃんになりたい女子高生
ある日の休み時間、私たちはベランダの手すりに寄りかかりながら、外をぼんやり眺めていた。春の温かい日差しが差し込む、気持ちの良い日だった。
隣にいる彼女は突然、小さくつぶやいた。
「いいなあ」
彼女の瞳の先にはグラウンド隣の運動場でゲートボールをしているおじいちゃん、おばあちゃんの姿があった。
「わたし、早く年を取りたいんだあ。おばあちゃんになって、ああやって仲間とゲートボールしたり、あった
Wishリストが真っ白すぎて、頭が真っ白になった凪ちゃん
「好きなことを仕事に」「好きなものを大切にしよう」
好きなことを…
そんな「好き好き好き好き」を具体的に周りに伝えなくてはいけないような世間の風を、感じて戸惑っている。
はて、好きなもの。
たしか昔、スパイごっこが好きだったなあ、あんなアイドルが好きだったよな…実は本を読むのも好きなのだけれど…
色々な好きがあるけれど、SNSを見ているとそんな私の「好き」をはるかに超える猛者が沢山いる。
イマドキの女子高生は、電車で枝毛を探すか?ナニモしないってなんだっけ
電車に乗っているとき、ふと外の世界が気になる。携帯や本から目を離した状態で座っているが、なんだか目線が定まらず、心もとない気持ちになる。
例のごとく、ギリギリで家を飛び出してきたら、いつも通学の電車で読んでいる小説を家に置いてきてしまった。
「明日は、もうちょっと余裕を持って家を出よう」守れない誓いをしながら、おさげにした髪先を無造作に持ち上げて、枝毛を探す。
枝毛を探すのに飽きたら、ぼ
銀座のソーシャルバーの店長になってもうすぐ2年。3時間かけて通い続ける理由、居場所づくりについて考える。
地球がうごめいている。去年、東京から長野に移住して、寒がりの私にとって辛すぎる冬を経験してからの春は本当に美しい。一気にまちがカラフルになり、「起きました!」と自然がアピールしているようだ。人間界はざわついていても、自然は変わらず活発に動いている。
もうすぐでソーシャルバーの店長になって2年近く経つ。まだ東京に住んでいた頃、まっすぐ帰りたくなくてマッチングアプリサイトを開いて、男女問わず、食事に
Xでも、Yでもない、Zな世界をみたい
3年前、ちょうど一目惚れで入った会社で働き始めた頃。
入社して1年経ったくらいだったと思う。一生懸命、満員電車に乗って通ってた。
モヤモヤするまいにち。
上手く言語化できない自分を責めていた。
そんなとき、渋谷でたまたま通りかかって参加したイベント。
廃墟ビルのような場所で、アーティストが何人も集まって展示をしていた。
現代アートにあまり明るくなかったため、知っているアーティストはいなかっ