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社会運動・実相・虚妄

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主に現在進行形の社会運動について考えるための記録やデータなど素材と考察です。独自調査や聞き取りを含みます。あえて対立構造をつくりったり声の大きさでやった気になる運動は害悪でしかな… もっと読む
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記事一覧

理不尽な13年 れいわ・立憲・共産・社民が生んだ虚像とエセ左派・リベラル

理不尽な13年 れいわ・立憲・共産・社民が生んだ虚像とエセ左派・リベラル

──山本太郎とれいわ新選組は、大衆扇動のかぎりを尽くしている。扇動された人々を囲い込めば、コストをかけずに新たな運動が展開できる。こんなことのために、東北被災3県や能登半島の被災地が利用された。れいわ新選組だけでなく立憲・共産・社民の大衆扇動によって増殖したのが、「より平等な社会を目指すための社会変革」とまったく関係ない自称左派・リベラル層である。彼らは「左派・リベラル」を名乗るためだけの戦いを続

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草津町冤罪事件とフェミニズム/もはやフェミニズムではないJフェミニズムの構造

草津町冤罪事件とフェミニズム/もはやフェミニズムではないJフェミニズムの構造

新井祥子氏が草津町の黒岩町長に性交渉を強要されたと嘘の告発をすると、フェミニズム活動家たちは証言を鵜呑みにして町長と草津町を誹謗中傷した。濡れ衣だったことが確定してからも、彼らは謝罪だけでなく反省すらしていない。こうしたなか「しんぶん赤旗」の謝罪を評価する者もいるが、吊し上げを先導していた同紙ならびに共産党の責任が厳しく追及される恐れがあったので謝らざるを得なくなっただけだ。共産党とフェミニストは

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安倍元首相暗殺事件とそっくり 権力勾配がお題目として利用されるキャンセルカルチャー

安倍元首相暗殺事件とそっくり 権力勾配がお題目として利用されるキャンセルカルチャー

加藤文宏

──権力現象には非対称性があるから「弱い側は無法なことをしていい」と正当化されたのがキャンセルカルチャーだ。そして、こうした「正義に基づく懲罰」が行き着いた先に、安倍晋三元首相暗殺事件があった。当記事では、キャンセルカルチャーがどのように繰り広げられているか構造をあきらかにする。

キャンセルカルチャーは食いぶちを奪うリンチ キャンセルカルチャーとは、法的な処罰対象にならない発言や行動

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宮下公園は憩いの場だった 震災瓦礫は3ヶ月で片付いたと語り出す人々

宮下公園は憩いの場だった 震災瓦礫は3ヶ月で片付いたと語り出す人々

加藤文宏

10年前は遠い昔か MIYASHITA PARKに改修される前の宮下公園は人々の憩いの場であったとか、東日本大震災の瓦礫は3ヶ月できれいに片付いたと語る人々が現れた。屋上庭園化前の宮下公園再整備が2011年、震災も同年だが、10余年前は記憶が別物になるほど遠い昔だろうか。

宮下公園の実態 まず旧宮下公園およびMIYASHITA PARKの立地を確認しておこう。

 旧公園と現MIYA

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きれいな共産党という芝居は喜劇か悲劇か

きれいな共産党という芝居は喜劇か悲劇か

加藤文宏

はじめに いま、共産党の周辺を取材している。
 これまでに共産党二世として角田さん(仮名)を紹介してきたが、他の方からも聞き取りを行ってきた。諸事情があり公開しなかった過去の取材記録を読み直してみても、このままでよいわけがないと感じる。しかも、新たな危なっかしい動きがある。
 党への献金や募金を苦痛に思う家族がいるのは知られているかもしれない。このうえ、党員の子や孫を「仲間に向かえよう

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正義でなければ居場所がない他罰の村──X/Twitter

正義でなければ居場所がない他罰の村──X/Twitter

加藤文宏

はじめに 過日、ある方に「X(Twitter)で正義と他罰が蔓延してますよ」という話をした。その方は「異常ですね」と言い、私もその通りだと思う。
 そもそも私たちの生活圏内に、あれほど正義を振り回して、誰かを罰しようとする人はいない。
 正義といえば、林智裕氏の「正しさ」の商人だ。同書の内容紹介に──この国に蔓延する「正しさ」の嘘を斬る──とある通り、近年は「正しさ」「正義」の濫用と暴

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アベの悪魔化に限りがなかった理由を考える

アベの悪魔化に限りがなかった理由を考える

加藤文宏

はじめに 「アベ政治を許さない」はともかく「アベしね」とまで言われ、共産党の赤旗まつりではマーチングドラムに顔写真を貼られて叩かれたのが故安倍晋三氏だ。なぜ、ここまでされなければならなかったのか。
 60年安保闘争を敗北させた岸信介の孫であり、改憲への熱意が強い総理大臣であったことが要因として大きく、最年少で首相になり、後に歴代最長の在任期間を誇ったことで、ある界隈の人々にとって実に憎

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米山隆一氏「復興より移住」の気味悪さ

米山隆一氏「復興より移住」の気味悪さ

加藤文宏

米山議員は何を語ったのか 能登半島地震で被災者の救援が難航したとき、立憲民主党の米山隆一議員は次のようにX/Twitterで語った。
 「地震前から維持が困難になっていた集落では、復興ではなく移住を選択することを組織的に行うべきだ。現在の日本の人口動態で、その全てを旧に復することはできません」
 「維持が困難だった集落で地震で甚大な被害を受けたところは、多額のお金で復興して、結果被災者

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非常時の情報発信 ──ある被災者の一言から【短信】

非常時の情報発信 ──ある被災者の一言から【短信】


はじめに 能登半島地震から5日後、被災地に住む人から無事を伝える連絡が届いた。あたりまえだが、命は無事でも多くのものを失い、インフラが破壊された影響で生活は不自由極まりない状態だ。
 半島の付け根に比較的近い地域であるため、駆けつけボランティアや思いつきで届けられた物資を目にする機会が多いという。情報が長らく途絶していただけでなく、テレビなどを目にする余裕さえないため、この人は「もしかして、無秩

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公正さをかなぐり捨てた 人権正義の構造と行方

公正さをかなぐり捨てた 人権正義の構造と行方


絶望感から激しい反発へ この記事を公開する直前に、[謝罪写真で神奈川新聞はColaboの意向を汲んだ作為的な報道をしたのか]の閲覧数が12,000件を超え、評価数も750件を超えた。他の2記事と合わせて2万回以上閲覧されているため、1000人に1人の割合で声を届けようと思う人がいるなら20通ほどのDMが届く塩梅だ。こうして届いた意見には2つの傾向があった。
 人権活動家や左派系弁護士や報道機関の

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謝罪写真で神奈川新聞はColaboの意向を汲んだ作為的な報道をしたのか

謝罪写真で神奈川新聞はColaboの意向を汲んだ作為的な報道をしたのか


加藤文宏

違和感から疑念へ  私は商業写真を撮影してきたほか、インタビューとポートレートを重視した雑誌を創刊させて現場でディレクションを行なってきた。撮影の実務から離れた時期もあったが、それなりに場数を踏んできている。
 神奈川新聞に掲載された、NHKの責任者が女性支援団体Colaboに謝罪したとする写真を見たとき、平身低頭する人の姿を戦果のごとく紹介する姿勢に不審の念が生じただけでなく、構図

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Colaboと弁護士への平身低頭 人権正義運動が向かった人権の墓場

Colaboと弁護士への平身低頭 人権正義運動が向かった人権の墓場

この記事の内容──

はじめに ──なにが問題か。なぜ問題なのか。どうしてそうなったのか。これからどうなるか。これらを当記事で整理した。
 「Colaboへの平身低頭写真が ハラスメントへの取り組みを 昭和に逆戻りさせた 」と題して記事を公開したところ、たった2日間であったにもかかわらず「1週間でもっともスキされた記事のひとつ」とnoteから認定された。この時点で7,000pv、評価(スキ)460

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Colaboへの平身低頭写真が ハラスメントへの取り組みを 昭和に逆戻りさせた 【短信】

Colaboへの平身低頭写真が ハラスメントへの取り組みを 昭和に逆戻りさせた 【短信】

追記 2023.12.16 14:10/文末に面談と取材について。
変更 2023.12.16 20:20/文末追記の[非公開であった面談の事前または事後に謝罪の様子が撮影された]が誤読を誘発しかねないため、[面談そのものは非公開であったが事前または事後に謝罪の様子が撮影された]へ変更。
追記 2023.12.17 12:28/撮影者の位置と状況について。トリミングについて。

加藤文宏

 Co

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アンミカのどん兵衛CMキャンセルとKADOKAWA出版キャンセルの結果

アンミカのどん兵衛CMキャンセルとKADOKAWA出版キャンセルの結果

加藤文宏

どん兵衛と陳腐化 日清のカップ麺「どん兵衛」についてマーケティングにかかわるデータを持っていないので一般論で語らざるを得ないが、ロングセラー製品は陳腐化に陥らないよう折々に刺激的な情報を消費者に向けて発信する必要がある。
 日清のロングセラー「カップヌードル」を例に考えてみよう。
 「カップヌードル」には1971年に発売されたオリジナルを中心として、シーフードとカレーが主力の座にあり、

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