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宝塚歌劇団員の死亡問題で露呈した社外取締役の機能不全 徒然なるままに社会にもの申す⑥
小林製薬が製造した紅麹を使ったサプリメントの健康被害で、死者が出るなど、社会問題となっている。
東京証券取引所のプライム市場に上場する同社は、コーポレートガバナンス(企業統治)が優れた会社として、日本取締役協会主催の「コーポレートガバナンス・オブ・ザ・イヤー」など、数々の賞を受賞してきた。
コーポレートガバナンスというのは、企業が健全な経営をするために、組織内の不正や不祥事を未然に防いだり、影
卓球の福原愛氏が説明責任を果たしていない社外取締役退任問題 徒然なるままに社会にもの申す⑤
卓球女子でオリンピック2大会連続メダリストの福原愛氏と、元夫の江宏傑(ジャン・ホンジェ)氏との間で泥沼化していた「長男の連れ去り騒動」が3月15日、和解が成立し区切りを迎えた。
2021年7月、福原氏と江氏は双方合意して、離婚が成立。共同親権を持ち、2人の子どもは当初、江氏の元で暮らしていた。だが、2022年7月、福原氏は「夏休みの間だけ」と言って長男を連れ去り、そのまま音信不通になってしまった
タカラヅカの音楽学校と歌劇団で起きた「いじめ事件」の共通点 徒然なるままに社会にもの申す④
宝塚歌劇団の宙組に所属していた劇団員Aさん(享年25)が昨年9月に急死した問題で、遺族側の代理人弁護士が今年2月27日、東京都内で記者会見した。
遺族の代理人弁護士は「交渉経過、現段階を正確にみなさんにお伝えする必要がある」とした上で、歌劇団を運営する阪急電鉄の親会社、阪急阪神ホールディングスの角和夫会長が「宝塚歌劇団の理事を退任する意向を示したとの報道がされていますが、遺族側としては、同氏が劇
痴漢冤罪を生み出しかねない私人逮捕が横行。政府は痴漢撲滅の檄を飛した(後編) 徒然なるままに社会にもの申す③
警察が痴漢対策への取り組みが強化したきっかけの1つが、意外にも1995年3月に起きたオウム真理教信者による地下鉄サリン事件だった。犯罪被害者や被害者家族が受けるさまざまな苦痛や怒り、特に精神的被害の深刻さに社会の関心が高まったのだ。
遅まきながら、駅の構内に「痴漢は犯罪です」というポスターが貼られるようになったのは、同じく1995年だった。
警察庁は1996年2月、被害者対策の基本方針をまとめ
痴漢冤罪を生み出しかねない私人逮捕が横行。政府は痴漢撲滅の檄を飛した(前編) 徒然なるままに社会にもの申す②
痴漢や盗撮を撲滅しようという私人逮捕系ユーチューバーや、チケットの転売などの犯罪撲滅を掲げるパトロール系ユーチューバーの動画がインターネット上にアップされ、社会問題になっている。
いわれのない罪で犯人扱いされたり、モザイクなしで投稿されるケースもある。スマートフォンのカメラを向けて、疑惑の人物を追い掛ける私人逮捕系の魔女狩り的な動画は、痴漢冤罪など、無実の罪を作りかねない。画像がネット上から消え
宝塚歌劇団の調査報告書と、阪急阪神HDのトップらの減給処分に疑問 徒然なるままに社会にもの申す①
内情をよく知っている大手総合出版社のX社で起きていた光景と、同じような事件が繰り広げられ、社会を騒がせている。再現フィルムを観ている錯覚に陥りそうだ。
X社では、問題を起こした取締役には何の処分も下されていないのに、社長が30%、3カ月間の減俸という処分が出された。社長の減俸の理由は監督不行き届きであるが、問題の取締役には何の咎めもない。説明の付かない不思議な人事であった。
X社の某取締役は直
ミュージアムに行こう!② ミュージアムのホームページ作成にご意見、アドバイスを!
企業ミュージアムについての新書の出版をあきらめたが、多くの人々にミュージアムを紹介することは意義があると感じている。記事を書いた企業ミュージアムはいずれも刺激に富み、興味深い施設ばかりだったし、取材とは関係なく訪れた企業ミュージアムにも楽しく、有意義なところが多かった。
缶詰などの缶を製造する東洋製罐グループが運営する容器文化ミュージアム(東京都品川区東五反田)はガラス、プラスチック、紙などを含
当世出版・メディア事情② noteをブラウジングして出会ったインフルエンサー
noteには、さまざまな人々が情報を掲載していて、自分の知っている世界とは異なる場所に誘ってくれる。1つのメッセージや作品を読み、その著者の違う投稿にアクセスしたり、関連するテーマで他の著者のページを訪ねることで、新たな情報が得られる。いろいろな意見や作品に接することは、実に楽しい。
「ネットサーフィン」という言葉はすでに死語になっているという見方もあるが、サーフィン(波乗り)は知的好奇心を刺激
ミュージアムに行こう!① 企業ミュージアムを紹介する新書を出版したい
大学生の頃、博物館の学芸員の資格を取るため、博物館学関連の授業を受けていたが、実習などカリキュラムも多く、ジャーナリストになりたいという気持ちが強くなり、途中で諦めてしまった。中学校と高等学校の社会科の教職の資格は取得したが、興味のある展覧会に行くものの、博物館とは距離ができてしまった。
それが、5、6年前に博物館と接点を持つようになった。ある金融機関のリサーチ部門が発行している会員企業向けの月
当世出版・メディア事情① キンドル出版をした後の反響
「小説出版へのチャレンジと苦闘の軌跡を紹介します」というテーマで、31回原稿を書き、小説を書こうと思った理由、小説講座、文学賞、小説投稿サイト、自費出版、POD(プリント・オン・デマンド)出版などについて綴ってきた。
小説の出版が実現したので、これからは「当世出版・メディア事情」と題して、出版業界やメディア事情を徒然なるままに書いてみたい。
また「ミュージアムに行こう!」というタイトルで、博物
コストを最小限にしてオンデマンドで出版する③ ついにキンドル出版で小説が発売された!
今回書いたの小説の底流をなすテーマは、中国の春秋時代の故事を由来する「蟷螂の斧」だ。蟷螂はカマキリのことで、斧はカマキリの前足、カマの部分を指している。蟷螂の斧とは、力のない者が、自分の実力も顧みず、相手がどんなに強くても立ち向かうことのたとえで、小説のタイトルにも、この故事を盛り込んでいる。
本の表紙をデザインするに当たって、デザイナーには小説のタイトル、帯のキャッチコピー、背表紙のキャッチコ
コストを最小限にしてオンデマンドで出版する② コストを抑えたセルフ出版に舵を切る
アマゾンには「KDP セレクト」という販売システムがある。これは、キンドル出版した本を無料で読めるプログラムで、アマゾンとキンドルのキャンペーンによって、より多くの読者を獲得する可能性がある。他にも、期間限定などの限定キャンペーンに無料で登録したり、参加できる。
KDP セレクトに登録すると、キンドル出版した本は自動的に 「Kindle Unlimitedd (KU) 」(以降、キンドル アンリ
コストを最小限にしてオンデマンドで出版する① リスクと費用を抑えた本作りを目指す
これまでの連載の中で「POD(プリント・オン・デマンド)での出版を探る② 本の設定価格が高くならざるをえない」というテーマで記事を書いたが、その文末を以下のような文章で締め括った。
アマゾンが提供する「Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)」では電子書籍の出版に加えて、紙の書籍を無料でセルフ出版できるようになった。2021年10月から紙の書籍の出版サービスを開始。(中略)ただ、書店で
自費出版で小説を出すときの費用と注意点④ 自費出版からヒットが生まれるケースも
「どの文学賞を受賞すると作家になれるの?」のテーマで、公募型の文学賞について紹介したが、受賞するのは極めて難しく、私自身、文学賞への応募は考えていない、と記していた。
ところが、ある雑誌を見ていて、文学賞の募集広告が目に飛び込んできた。この文学賞の存在はもちろん知っていたし、これまでも告知広告を雑誌で見てきたが、この時は電気が走ったような衝撃を受けた。何かの啓示と感じ、背中を押されたのだと考えて