一日の重さの違いについて思ふ
最近、Xで末期がんの方のポストがオススメになぜか出て来て、そこから吸い込まれるように、その人がガンを診断された後から最期のポストまで1年3か月間の投稿を読み終えて
気づいたことがあったので、ここに書き留めて置こうと想います。
私たちは平等を好むように教育されてきました。
どんな人でも平等に接しよう。人にはみんな平等に可能性ある。
あなたも私も、一日同じ平等に与えられた24時間365日なのだと、しかし大人になるにつれ、疑念が確信に変わり、理想と現実に乖離が生まれてきます。
なぜなら世の中、全く平等ではないからです。
相対的に他者と比べれば、どう考えても私にとっての10が相手にとって1に感じる位のように、与えられる総量の違いに差があり
富める者は優位性を武器に更に富み、持たざる者は少ない量の中で分配して生きていくことを余儀なくされるのが普通だからです。
それは能力関係なく全てを平等に分配してしまえば、能力を上げることで得られるであろう、地位や収入、希少性などの付加価値が激減してしまい
努力をする人が減って社会が成り立たないので、能力や立場で差異が出てしまうのは致し方無いことかもしれません。
平等に、平等に、と言いながら平等にでは成り立たない社会を生きている。
そして、年収300万と3000万にとっての10万円は同じ価値でしょうか?
客観的には同じ十万に過ぎませんが、年収300万の会社員の10万であれば月給の半分ぐらいの金額で、一か月10万使ってしまうと生活が圧迫されてしまう貴重なお金です。
しかし、年収3000万の人の10万は安くはないにしても、使っても大きく支障は出ないです。
客観的に同じものでも、不平等に与えられた総量によっては人によって重みが変わって来る。
収入が絶対的固定されたものではないので、ある程度自己努力で変えることが出来ますが、時間は固定されている部分が多い
一日8時間眠る人と5時間で足りる人、一日8時間働く人と、もっと長い時間働く人、身体が強く一日の活動量が多い人、少ない人
そして、人生の健康寿命、長さも平等ではありません。
冒頭に出たガンの方も、飲酒喫煙習慣がある訳でも無し、普通に自炊し規則正しい生活をして全うに働いてきた壮年です。
しかし、進行が早いステージ4のガンと診断され、半年と余命宣告を受けたが、『もし後一年生きれたとすれば、一年も生きれる!』と大きな喜びを感じるとポストに綴っていました。
健康な時であれば一年はあっという間に過ぎ、何となく過ごせてしまう時間が、残り僅かであると確定すれば
大事に使わないとすぐ無くなってしまうと大事に使おうとする。
それが倍増えるだけでも凄く嬉しいという感覚はなってみた人でないと分からない。
遅かれ早かれ、どんな金持ちでも有名人でも誰でも最終的な結果は死なのですが
その死までの猶予の長さが人生であり、その猶予の中で幸せを求めて仕事をしたり、恋愛をしたり活動して行く
しかし、その中で病気をしたり、睡眠をとったりと、色々さっ引いて考えると人が一生で自由に動ける時間は、そう多くは無い。
その多くはない時間にある日突然、想定していた猶予をぶち壊し、近い期限が出来てしまうと考えるだけで想像を絶する恐怖だと想います。
しかし怯えていても一日は過ぎてしまう。
だから少しでも一日を大切に生きようと、彼なりに苦悩しつつ、今やれることを最後までして生きたのでしょう。
世の中、不平等通り越して不条理なことが多過ぎます。
でも、その中で生きて行くのは誰だって同じ。どんなに社会的に成功を納めていても、朝霧のように簡単に命の火が消えてしまうこともある。
少しのものを与えられ。それを大事に大事に分配して使って行かないといけない人も居る中で、無条件で量を与えられる人も、一見幸せに見えてそうではないのかもしれない
なぜなら1つ1つの重さを感じづらくなるから
私も含め、若ければ若い程に健康でいる時間、人生の終わりまでの猶予が長い。
経済的豊かであればあるほど、欲しい物が容易に手に入り、潤沢にある状態が当たり前になる。
命、お金、時間、少ないからこそ、当たり前が少なくなって行くのと反比例して、1つ1つに重さが出て来るのだろうなと考えます。
私も皆さんも恐らく寿命まで生きると想いますし、そう願いますが、、
日本で医療も食も充実した中で生きていると、今自分の目の前にあるものが相対的に世界と比べてみれば、どれだけ有難いことか
当たり前に過ぎて行く一年が、ある人にとっては当たり前ではない一年であること、そして自分もいつそうなるかなんて誰にも分からないことを
自分の周囲にいる居る人たちやこれを読んでくれている方々の存在も当たり前ではないと少しでも重さを感じ、それらを大事にして過ごせれば良いなと
もちろん、人それぞれ考え方はありますので、ここで書いたことを誰に強制する気もありません。ただただ想ったことを綴っているだけです。
では、皆さんも健康で安全で色鮮やかな人生を過ごすせることを心から願います。
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