南国ジャーナル

早大時代は、探検部と写真部で活動。20代は、ばばこういち事務所出版スタッフ、『POPE…

南国ジャーナル

早大時代は、探検部と写真部で活動。20代は、ばばこういち事務所出版スタッフ、『POPEYE』記者などマスコミの仕事をしていた。1991年、自然を求めて、大阪から高知にIターン。現在、自然農園と学習塾を営んでいる。自然生態系を大切にする生き方、社会の在り方を模索、情報発信している。

マガジン

  • ニワトリ牧場の四季(有精卵)

    ★1坪の土の上の鶏舎に10羽というのが、平飼い養鶏の基本である。成川自然農園では、広めの鶏舎に隣接して、運動場を併設。さらには、柵を勝手に飛び越えて、運動場からもっと広い世界に出ていくのもいる。★野外で土や雑草を食べ、雑草の間に潜んでいる小動物も食べるので、食生活は野生的である。土佐ジロー用の配合飼料をはじめ、玄米、米ぬか、草木灰なども与えている。★年に20羽のヒヨコを育て、養鶏業を回転させている。平飼い養鶏では、1年産卵させた後は、鶏肉として処理することになる。そのため、年間平均30羽が産卵していることになる。毎日に20~30個の産卵数である。ヒヨコの自給、廃鶏の処理も自分でやるように心がけているので、飼育は40羽が限界である。★理想的な環境での有精卵なので、卵は1個100円で販売している。余れば、子ども食堂などに寄付し、ムダにはしない。養鶏経験は長いのだが、日々新たな発見がある。

最近の記事

絶倫

ニワトリは、♂1羽と♀20羽で有精卵を産む、と言われている。キジ科の鳥は、♂が偉くて、どこもハーレム状態である。当然、♀にありつけない♂も出て来る。その辺のところは、「割れ鍋にとじぶた」ということはなく、民主的とは言えない。飼っていたことがあるが、キジの♂などは、片方が死ぬまで闘う。シャモなども2時間くらい、へろへろになって立ち上がれなくなっても闘う。種の保存のための弱肉強食の世界である。 勝ち残った♂の性欲が圧倒的で、最近の法律用語で言うと、「強制性交」のようにしか見

    • 『密偵』(韓国映画)

      今日は、午前中は農園。近隣の野菜農家と、ニワトリを放すことに関して、ややトラブル。2時に自動車保険の更新で「損保ジャパン」が来る。5時に「フード・バンク」に行き、卵とニワトリのエサを交換。その後、平林牧師を誘って、あたご劇場で『密偵』を観る。 『密偵』は、日本植民地時代の(日本警察vs義烈団)の爆弾闘争を描いた作品で、銃弾がバン・バン飛び交う。2月1日(金)までやっている。12時、2時半、6時の3回。 1969年にソウルに行ったが、その時、朝鮮総督府の建物がまだ残って

      • 少年A

        中2の時、私は、3学期間ずっと学級委員長をしていた。クラスに学年一の不良のA君がいたからだ。通常、教育的配慮から、学期ごとに委員長は代わるのだが、A君対策で、3学期とも私が学級委員長をした。 A君は、「オレにはバックがいるからな」と言いふらしていたが、それはホントだった。1学年上に桁違いに喧嘩の強いBさんがいて、その人がA君を特別かわいがっていることを皆が知っていた。それで、A君は、まるで「虎の威を借る狐」で、やりたい放題だった。Bさんにこそバックがいたのだが、Bさんが

        • 『1987』(韓国映画)

          1月21日、県立美術館で『1987、ある闘いの真実』の上映会をやっていました。光州事件後の、韓国民主化運動の結節点を描いた作品です。民主勢力のみならず、権力側の人物像もきめ細かく描かれています。原題は、『1987』。韓国人にとっては、この数字だけで内容が想像できるようです。「拷問死」の事実をめぐっての権力と反権力の、間髪を入れぬ、手に汗握る攻防を描いています。 1987年1月13日、ソウル大の学生が拷問死しました。ソウル大は、日本の東大にあたる大学です。また、その抗議デ

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        • ニワトリ牧場の四季(有精卵)
          2本
          ¥100

        記事

          『伝説なき地』(船戸与一)

          「早起きすると、どれくらい得するんですか?」と、塾の生徒に質問されました。「江戸時代の1文は25円でしたから、75円の得になります。しかし、健康は、お金には換算できないでしょうね」酒、たばこ、不規則な生活などがたたって、すでに無に帰した友人は少なくありません。まこと「後悔先に立たず」です。 若いころ師事していた直木賞作家の船戸与一さんは、酒飲みで、たばこを日に100本も吸っていました。当時の私はシュラフ持参の無宿人で、よく泊めてもらったから知っているのですが、彼は、朝起

          『伝説なき地』(船戸与一)

          あやちゃんが帰高

          2019年1月3日は、フリー・ジャーナリストの成川 彩(娘)に海鮮料理をおごってもらった。『中央日報』(韓国)の写真の掲載料(10000円)ももらった。 彼女は、1月11日号の『週刊金曜日』に「民衆が王朝に期待できるものは何もなかった」という記事を書いている。彼女は、現在、ソウル近くの田舎町に住んで、映画の勉強をしながら、ジャーナリストとして活動している。活字媒体にとどまらず、TVでも活動。翻訳や通訳の仕事もしている。 9年務めた朝日新聞社は、彼女を韓国特派員にしてく

          あやちゃんが帰高

          桑原史成さん(報道写真家)のこと

          2010年1月16日、辺野古の座り込みテントの写真を撮っていたら、近づいて来た人がいて、「あそこから撮るといいですよ」と教えてくれた。教えられた場所に立つと、なるほどいいアングルだった。その人が、知る人ぞ知る桑原史成(報道写真家)だった。1936年生まれだから、今年で82才である。2014年に土門拳賞を受賞している。 モーターボートに同乗し、1時間ほど辺野古のキャンプ・シュワブ(基地)を洋上から遠望したが、その間、彼は、精力的にシャッターを押しまくっていた。しかし、私が下船

          桑原史成さん(報道写真家)のこと

          カワウソ目撃現場

          2018年3月29日に、四万十市に住むFB友だちからこんなメールが来ました。 「今子供たちと話したんですが、2年前に家の裏でカワウソを見たというんです。息子は私と何度も水族館や動物園に行っているので、イタチとは全く違うと言い張ります。我が家の裏には川があります。その動物は工場の間に走って消えたらしいのです。裏の川は3面張りですが、降りる階段がいくつもあります。見つけたのは夕方下校時刻だったらしいです。この川がつながっているのは、中筋川です。ちなみにこの川の上流がトンボ公

          カワウソ目撃現場

          黒潮実感センター(高知県大月町)

          11月2日、大月町柏島の黒潮実感センターにセンター長の神田優さんを訪ねた。神田さんは翌日に高知市での講演を抱えており、朝は3時起きということだったので、遠慮して、十分には話せなかったが、1時間くらいは相手をしていただいた。 柏島には、1150種類の魚類が生息しているそうで、魚類の研究をする環境としては、日本一である。2位は、愛媛県の愛南町で、980種とか。黒潮実感センターは、魚類研究以外にも環境教育の場として知られており、神田さんは、大忙しである。 神田さんならではの

          黒潮実感センター(高知県大月町)

          「塩造りマイスター」(天日干し塩)

          1月2日、黒潮町佐賀上灘山で奥さんと塩造りをしている浜田哲男さん(69歳)を山中の仕事場に訪ねた。 浜田さんは、54歳の時、入院し、体力の衰えを感じて、土方から塩造りマイスターに転じた。セルフメイドの設備に「2000万かかったが、人に頼めば3000万はかかったやろ。しかし、操業が遅れたので、どっちが賢かったかは、わからん」と言う。 「今年は、太陽の照る日が少なかったので、生産量は例年になく少なかった。需要に供給が追いつかない。異常気象で、予定を立てにくい時代になったな

          「塩造りマイスター」(天日干し塩)

          「カツオの一本釣り・日本一」

          11月3日、「カツオの一本釣り・日本一」と言われた植杉 豊さんを清水漁港のご自宅に訪ねた。10m前方には、海面が見える場所だった。植杉さんは、昭和14年生まれの79歳。中学を卒業すると、すぐにカツオ船に乗り、カツオ漁一筋に生きた人である。 「当時は、学校では、カツオ船に乗る者は、英語の勉強などせんでええと言われた。だから、英語の授業は受けなかった。カツオ船は、金にはなった。カツオ船で年に1200万、マグロ船で年に1600万。すぐに家が建った。私は、22歳で一人前になり、28

          「カツオの一本釣り・日本一」

          「里山農家の強敵」(イノシシ)

          2018年9月17日、隣の農地とウチの農地の境の傾斜地で、くくり罠にイノシシがかかりました。前の日に、「なかなかかかりませんね」と隣の人と話したばかりでした。♀ですが、70㎏くらいもありそうです。こいつに体当たりされたら、脚の骨が砕けそうです。 近づくと、逃げようともしますが、向かって来ようともします。怪力の持ち主なので、くくり罠を外さないとも限りません。以前、くくり罠を外して逃げたのがいました。ワイヤーは、折れやすいカキの木に固定されています。だから、この撮影はおっかなび

          「里山農家の強敵」(イノシシ)

          枯葉剤がカワウソを殺した

          アメリカは、ベトナム戦争(1961-1975)で枯葉剤の不良在庫を抱え、その処分に困った。困った挙句に、沖縄に集めた。それ自体が、違法行為なので、沖縄に枯葉剤を集めたことをアメリカは認めようとはしない。枯葉剤は、沖縄に除草剤として散布され、海洋投棄され、埋設投棄された。しかし、それだけで処分できる量ではなかったはずだ。 また、日本は、ベトナム戦争でアメリカに協力して、245T(枯葉剤は、強力な除草剤である24Dと245Tを1:1の比率で混ぜる)を製造していたのである。沖縄に

          枯葉剤がカワウソを殺した

          オケラをゲット(ヒヨコ)

          孵化後3日目のヒヨコ。口にくわえているのは、大きなオケラである。そっと仲間から離れたところに移動して、5分ほどかけてやわらかくしてから、丸呑みした。 逃げ切る前の場面:オケラを見つけたヒヨコが、ひとりで食べようと、辺りを覗いつつ、こっそりとその場を離れようとしている。そのことに気づいた1羽が、追跡を開始。運動会が始まった。 お母さんは、エサを見つけると、口でくわえ、ヒヨコの前に落としてやり、コッコッコッコと鳴いて知らせる。♂も、自分の支配する♀に対して、同じことをする

          オケラをゲット(ヒヨコ)

          イシガメ のこのこ

          よくあることなのだが、今日は、農園の入り口でイシガメと遭遇した。彼か彼女かはわからないのだが、でかかった。車の下敷きになるかもしれないようなところを歩いていた。ブレーキを踏んで、緊急逮捕し、バケツに入れて、終着点まで運び、安全な場所に放してやった。「ありがとう」とも言わず、のこのこと去ってi行った。 私は、動物の飼育が趣味だが、イシガメは飼わない。どうしてかというと、イシガメの飼育は、難しく、たぶん殺してしまうことになることが経験的にわかっているからである。水質の低下に

          イシガメ のこのこ

          安居渓谷(仁淀ブルー)

          5月21日、兵庫高校で同級だった青山君が神戸から訪ねてきたので、仁淀ブルーに誘った。青山君は、中央大学法学部を卒業してから岡山大学医学部に入りなおし、医者になったという勉強家で、話題はきわめて豊富であった。 新緑の安居渓谷には、薫風を受けて、こいのぼりが上流を目指して泳いでいた。 最近雨が少ないが、森が深いからか、滝の水は枯れていなかった。渓谷は深く、ほとんど垂直に切り立っているので、水面には容易に近づけない。 昔をよく知る自伐林業家の坂本昭彦氏に聞くと、「安居渓谷

          安居渓谷(仁淀ブルー)