くじらの瞳
自由詩を集めました。 愛媛のお菓子ではないのですが、 ご賞味いただけたら嬉しいです。
現代短歌・俳句・川柳をまとめました
悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは 風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる 白い能面の凍りついた緊張 万華鏡の様に変わる感情 その裏側 嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕…
月の御池に葉っぱが落ちた おもて、うら、うら、うら、おもて 湖畔に浮かぶ ひとつ、ふたつの葉っぱが浮かぶ 月も浮かんで揺れました 花占いはもうしてないの 薄暑に…
不器用な雨がしとしとしとしと 降る夜は 猫のように丸まって眠りたい 不器用な雨に打たれている あの人を思って 猫の様に丸まってあの人の ぬくもりを思い出す あの人…
願い事 あまたにかがやく詩聖よ あなたにだきしめられて 今宵は眠りたい 言葉たちの 星母子の光が こまやかな粒子の流れとなり ため息まじりな今日でも 明日への …
曇り空 新茶を淹れて茶畑の 風と香りに深呼吸する 朝市に 目に鮮やかな南国の イエローフルーツ小夏と文旦 竹林 揺れて少しの五月雨を 風が鳴らして夏風呼ぶよ 憧れの…
カーネーションの装飾が華やかな 昼間のデパートには 遠のいた君の心を つなぎとめておくロマンチックな 言葉は売ってはいなかった 何処を探しても見つけられない 可…
明日から天気予報は雨 雲が薄墨のように滲み広がっていく 仕事帰りの車、渋滞の向こうの空 夕日が雲間を照らして 薄明の銀色の梯子を降ろしている カーラジオからはゆっく…
木漏れ日の五月緑の坂道を 少年の自転車風となる 花終わり みどりの種、藤見上げれば 残り香の風と五月晴れ クローバーの柔らかで 長く伸びたそよぐ手に包まれ寝転んで …
あなたの好きだった花が 水面にゆれる 雨粒に輪を描き 水玉の涙 広がる あなたの好きだった花が 水面にゆれる 木漏れ日に重なり 微笑みゆれる あなたの好きだった花…
夕刻の雨の匂いを風運ぶ 嵐の雨でも優しい歌よ 五月雨が 雨に打たれて雨粒を ゆっくり落として 跳ね返る 五月の木の葉は鍵盤の音 藤の花 川面に映り流れ行く 水鏡に映る…
午後五時の チャイムの音は 恋は水色 夕暮れ前の白銀の光が 川の表面を撫でながら キラキラサラサラと流れる 五月の川辺は眩しくて 川の深さを忘れます 青い空には…
春の植物園 木々や草花笑ってる 閉め切ったままだった 北の窓を開けたかのように 心の中をあたたかな風が吹く 蛇行しながら歩く子供のように 緑深まる芝山を歩いてい…
時雨、時雨て 夕刻に霧雨が止んだ 子供の鼻詰まりが苦しいというので 耳鼻科にゆく 昨日まで両方の鼻の穴に詰めていた 白いティッシュ 沢山の息吹と鼻水と鼻詰まり …
何故言えない 自分の拙さ 砂利道歩き 口唇を噛む ラジオから 甘ーいラブソング 真顔で聞いて せんべいの音が 響く夜 心を砕いて恋すればだれもかも 辛いこともあるよ…
春の雨 燦々と七色に光る 春の雨 サラサラと公園の 滑り台を滑り落ちる 瞬き 消え失せ また流れ 光りの流れを纏わせて 雨にうたれても傘をささなかった あの頃を …
空色の目は模様を変える そこにいる誰かを映して 空色の目でみる水たまりに映る自分 石を投げて散らす 花びらが落ちてゆれる 雨が落ちて波打つ輪 空色の目は模様を変…
2023年7月17日 21:25
悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる白い能面の凍りついた緊張万華鏡の様に変わる感情その裏側嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕かれる悪夢あなたという夕焼け色のあたたかなイメージ風に乗って香り立つ悪夢も夕焼け色に染まりつつ深い海に溶けて沈む遠い海の向こうでは血気盛んな者達が夕日の海を渡って行く映る心 映る心映る波に夕日も揺れてある空 夕焼
2024年5月20日 21:47
月の御池に葉っぱが落ちたおもて、うら、うら、うら、おもて湖畔に浮かぶひとつ、ふたつの葉っぱが浮かぶ月も浮かんで揺れました花占いはもうしてないの薄暑に木陰を探す新緑から深い緑におもてもうらもただ青くあの山という山をあの河という河を渡ってきた鳥の群れ梢にとまった青い小舟を浮かばせておもて、うら、うら、うら、おもて好きか嫌いか 嫌い 嫌い 好き
2024年5月19日 20:45
不器用な雨がしとしとしとしと降る夜は猫のように丸まって眠りたい不器用な雨に打たれているあの人を思って猫の様に丸まってあの人のぬくもりを思い出すあの人の泣き言を背中越しに聞いているあの人の泣き言は背中ごしでも愛おしいただ、こんな私が触れていいのか戸惑う程の清い背中を感じていたどうかあの人の背中が真っ直ぐに伸びて朝焼けが優しく照らしてくれますように
2024年5月18日 22:31
願い事あまたにかがやく詩聖よあなたにだきしめられて今宵は眠りたい言葉たちの星母子の光がこまやかな粒子の流れとなりため息まじりな今日でも明日への言葉をつづり、織り成して銀のベールを、やさしくかけて________________________________五月の新緑の光は聖母の輝きを放って包まれてとても幸せだった。そのとき届いたポエムを夜に読み
2024年5月17日 18:27
曇り空新茶を淹れて茶畑の風と香りに深呼吸する朝市に目に鮮やかな南国の イエローフルーツ小夏と文旦竹林揺れて少しの五月雨を風が鳴らして夏風呼ぶよ憧れの豆からひいて飲むコーヒー今は一緒に君と飲めたら大人でもでっかいケーキを笑い合い無邪気に食べるクリームつけて満月の知らせが届くさりげなく夜風を感じ君を見上げる君が歌う希望の歌をあの場所であの浜辺まで車飛
2024年5月12日 17:08
カーネーションの装飾が華やかな昼間のデパートには遠のいた君の心をつなぎとめておくロマンチックな言葉は売ってはいなかった何処を探しても見つけられない可愛いキッチン用品最新のマッサージ器流行りの多肉植物私の気持ちを一時軽くしてくれた私も一時だけでも君の心を軽く出来たならいいのだけれど明るすぎる夜の街少し離れた工場地帯車のヘッドライトが近づいては遠
2024年5月11日 22:34
明日から天気予報は雨雲が薄墨のように滲み広がっていく仕事帰りの車、渋滞の向こうの空夕日が雲間を照らして薄明の銀色の梯子を降ろしているカーラジオからはゆっくりと流れるはじめて知った歌手の澄んだ歌声住宅地前の交差点に入ると下校途中の子供らが見えるあのこの顔が浮かんで親しい友人の顔も浮かんだゆっくりと帰ろう薄明と銀色の梯子をみながらあなたをおもった雲間の光に顔が浮かぶよきっと笑
2024年5月9日 22:38
木漏れ日の五月緑の坂道を少年の自転車風となる花終わりみどりの種、藤見上げれば残り香の風と五月晴れクローバーの柔らかで長く伸びたそよぐ手に包まれ寝転んで少女らは シロツメクサの花束片手に蝶々になって駆け回る五月の楓木洩れ日きらきら小さき青葉の星空まぶしい風にとかした長い髪耳まで切ってきみを待った日の潮騒聞く青嵐花水木をさらりとさらって新緑を揺らしこいの
2024年5月8日 21:53
あなたの好きだった花が水面にゆれる雨粒に輪を描き水玉の涙 広がるあなたの好きだった花が水面にゆれる木漏れ日に重なり微笑みゆれるあなたの好きだった花が水面にゆれるわたしの心を優しくゆらす
2024年5月6日 17:21
夕刻の雨の匂いを風運ぶ嵐の雨でも優しい歌よ五月雨が雨に打たれて雨粒をゆっくり落として跳ね返る五月の木の葉は鍵盤の音藤の花川面に映り流れ行く水鏡に映る心は魅せられてただ揺れていた驚いて吸い込まれるは滝の音白い光を織り成していつのまにまに大海原へ深く豊かな海となれ白い紙とペンで作った小舟を浮かばせあとは風に吹かれて進むそれだけでいい幸せのイメージにつつま
2024年5月5日 11:37
午後五時のチャイムの音は恋は水色夕暮れ前の白銀の光が川の表面を撫でながらキラキラサラサラと流れる五月の川辺は眩しくて川の深さを忘れます青い空には鯉のぼり青い青い鯉のぼり少年だった君の笑顔に光る影柳の優しい木陰で読書する人その横をマラソンランナー風を切る五月の川辺は無口ですが進んで行きます木々の緑に日が差して冴えわたる緑の光明と
2024年5月3日 11:27
春の植物園木々や草花笑ってる閉め切ったままだった北の窓を開けたかのように心の中をあたたかな風が吹く蛇行しながら歩く子供のように緑深まる芝山を歩いていけば黄色の蝶々も足にまとわり戯れる(君と楽しくお話したいのよ)タンポポの白いドームが可愛くてフ―っと息を吹きかける歩けぬ草花も風と共に旅をする大きなくすのきの下であの子の帽子は裏返り木の葉や花びら
2024年5月2日 19:58
時雨、時雨て 夕刻に霧雨が止んだ子供の鼻詰まりが苦しいというので耳鼻科にゆく昨日まで両方の鼻の穴に詰めていた白いティッシュ沢山の息吹と鼻水と鼻詰まり花曇りの街角はくれてゆくゆっくりとくれてゆく時雨明けの春宵は鳥たちと虫の声少しずつ合わさってくれてゆく ゆっくりとくれてゆくなめらかな山並みの上を白い霧が昇るくれてゆく ゆっくりとくれ
2024年4月29日 20:53
何故言えない 自分の拙さ砂利道歩き 口唇を噛むラジオから 甘ーいラブソング真顔で聞いて せんべいの音が響く夜心を砕いて恋すればだれもかも辛いこともあるよね 知ってる なのにこの恋心捕らわれ手放せなくなる それも辛い心を踊らせてよ私の手を取って水平線の見える海辺でさざ波の音だけで心を踊らせて心の言葉はシャボン玉シャボン玉とばそうシャボン玉とばそうわたしの
2024年4月28日 18:48
春の雨 燦々と七色に光る春の雨 サラサラと公園の滑り台を滑り落ちる瞬き 消え失せ また流れ光りの流れを纏わせて雨にうたれても傘をささなかったあの頃を思い出すなんどもやり直せるようなそんな雨に燦々とうたれて焦りや悲しみ、自意識さえも流れて七色に光れ風に広げる 真っ白なシャツを晴れた日に干し上げたら春の雨濡れたまま自転車をこいで春の夢うつつ
2024年4月27日 21:56
空色の目は模様を変えるそこにいる誰かを映して空色の目でみる水たまりに映る自分石を投げて散らす花びらが落ちてゆれる雨が落ちて波打つ輪空色の目は模様を変えるそこにいる誰かを映して空色の目は模様を変えるのにそこにいるあなたは消えてくれない曇天にも晴天にも嵐にもこたえてくれるのは山びこか歌しかしらないかのようなあなたわたしを何処へと聴いてもにゃーと泣