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大学受験予備校グレイトヴォヤージュ@沖縄 代表▼ロックンロールは何の解決も与えやしない…

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大学受験予備校グレイトヴォヤージュ@沖縄 代表▼ロックンロールは何の解決も与えやしない。ただ悩み苦しんだまま躍り狂わせるだけだ。▼『至高の現代文2019』Amazonで発売中。

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2024北大国語/第二問/解答速報

【2024北海道大学/国語/第二問/解答速報】 出典は渡辺裕『サウンドとメディアの文化資源学 境界線上の音楽』。筆者は音楽学者。同年共通テスト第一問も同出典。 問一「…

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1か月前

2024北大国語/第一問/解答速報

【2024北海道大学/国語/第一問/解答速報】 出典は藤田直哉『新世紀ゾンビ論』。筆者はSF・文芸評論家。 問一 (漢字の書き取り) 1.蓄積 2.皮膚 3.遠隔 4.喪失 5.格闘…

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1か月前

2024九大国語/第二問/解答速報

【2024九州大学/国語/第二問/解答速報】 出典は石川幹人『だからフェイクにだまされる──進化心理学から読み解く』。筆者の専門は認知科学。 問1「この協力集団の環境…

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2か月前
1

2024九大国語/第一問/解答速報

【2024九州大学/国語/第一問/解答速報】 出典は佐藤仁『争わない社会「開かれた依存関係」をつくる』。筆者は東大教授、専門は地域研究。 問1「ニュースで見聞きする「…

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2か月前

2024東北大国語/第二問/解答速報

【2024東北大学/国語/第二問/解答速報】 出典は久世光彦『向田邦子との二十年』。前書きに「作家の向田邦子と親交があった演出家・プロデューサーの久世光彦によるエッセ…

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2か月前

2024東北大国語/第一問/解答速報

【2024東北大学/国語/第一問/解答速報】 出典は杉田敦『境界線の政治学』。筆者は政治学者。 問一 (漢字の書き取り) (1)合致 (2)勘案 (3)眺 (4)至高 (5)顕著 問二…

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2か月前
3

2024京大国語/第二問(理系)/解答速報

【2024京都大学/国語/第二問(理系)/解答速報】 出典は石原純『永遠への理想』。前書きに「次の文は、物理学者であり歌人でもある石原純が書いたエッセイの一部である。こ…

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2か月前

2024京大国語/第二問/解答速報

【2024京都大学/国語/第二問/解答速報】 出典は高村光太郎「永遠の感覚」(1941)。筆者は詩人、彫刻家。 問一「至極当然なことである」(傍線部(1))はどういうことか、説明…

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2か月前

2024京大国語/第一問/解答速報

【2024京都大学/国語/第一問/解答速報】 出典は奈倉有里『夕暮れに夜明けの歌を──文学を探しにロシアに行く』。筆者はロシア文学者。 問一「言語というものが思考の根…

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2か月前
4

2024東大国語/第四問/解答速報

【2024東京大学/国語/第四問/解答速報】 出典は菅原百合絵「クレリエール」。筆者の専門はフランス文学・哲学。 問一「ガラスは薄くなっていくが、障壁がなくなる日は決…

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2か月前
2

2024東大国語/第一問/解答速報

【2024東京大学/国語/第一問/解答速報】 出典は小川さやか「時間を与えあう──商業経済と人間経済の連環を築く「負債」をめぐって」。筆者は文化人類学者。 問一「行商…

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2か月前
1

2023大阪大学/国語(文学部)/第一問/解答解説

【2023大阪大学/国語(文学部)/第一問/解答解説】 〈本文理解〉 出典は宮野真生子『出逢いのあわい──九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』。前書きに「次の文章は、…

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6か月前
4

2023京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説

【2023京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説】 〈本文理解〉 出典は福永武彦「小山わか子さんの歌」(1949)。前書きに「次の文は、結核で亡くなった小山わか子を追悼して、…

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6か月前
3

2023大阪公立大学/国語/第二問/解答解説

【2023大阪公立大学/国語/第二問/解答解説】 〈本文理解〉 出典は井田良『死刑制度と刑罰理論ー死刑はなぜ問題なのか』。前書きに「次の文章は、死刑制度について論じた本…

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6か月前
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2023大阪公立大学/国語/第一問/解答解説

【2023大阪公立大学/国語/第一問/解答解説】 〈本文理解〉 出典は能楽師、有松遼一の随想『舞台のかすみが晴れるころ』。 1️⃣ コロナで舞台がなくなったとき、家の整理…

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7か月前
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2023広島大学/国語/第三問/解答解説

【2023広島大学/国語/第三問/解答解説】 〈本文理解〉 出典は亀井俊介の随想「「書棚戦争」の思い出」。著者はアメリカ文学者、2023年8月逝去。前書きに「筆者と筆者の妻…

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7か月前
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2024北大国語/第二問/解答速報

2024北大国語/第二問/解答速報

【2024北海道大学/国語/第二問/解答速報】

出典は渡辺裕『サウンドとメディアの文化資源学 境界線上の音楽』。筆者は音楽学者。同年共通テスト第一問も同出典。

問一「『本来の姿』を『ある』もののレベルに求めようとする」(傍線部A)とあるが、それはどのようなことか。30字以内で説明せよ。

〈GV解答例〉
本来の姿が一つに定まると想定し芸術・文化の保存を目指すこと。(30)

〈参考 S台解答例

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2024北大国語/第一問/解答速報

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【2024北海道大学/国語/第一問/解答速報】

出典は藤田直哉『新世紀ゾンビ論』。筆者はSF・文芸評論家。

問一 (漢字の書き取り)

1.蓄積 2.皮膚 3.遠隔 4.喪失 5.格闘 6.輪郭 7.魅惑

問二「もうひとつの身体」とあるが、何に対して「もうひとつ」と言っているのか。20字以内で説明せよ。
 
〈GV解答例〉
対象への没入により忘却された生身の身体。(20)

〈参考 S台解答

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2024九大国語/第二問/解答速報

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【2024九州大学/国語/第二問/解答速報】

出典は石川幹人『だからフェイクにだまされる──進化心理学から読み解く』。筆者の専門は認知科学。

問1「この協力集団の環境が、私たちに特有の感情や欲求を進化させた」(傍線部A)とあるが、具体的にはどういうことか、80字以内で説明しなさい。

〈GV解答例〉
狩猟採集時代における生存のために集団に属して役割分担し、子どもにもその役割を期待する環境が、人

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2024九大国語/第一問/解答速報

2024九大国語/第一問/解答速報

【2024九州大学/国語/第一問/解答速報】

出典は佐藤仁『争わない社会「開かれた依存関係」をつくる』。筆者は東大教授、専門は地域研究。

問1「ニュースで見聞きする「依存」の使われ方も、もっぱらネガティブである」(傍線部A)とあるが、現代のニュースではなぜ「依存」をネガティブに使うのか、その理由を80字以内で説明しなさい。

〈GV解答例〉
依存先の選択肢が狭く限定されることで、人々は逃げ場を

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2024東北大国語/第二問/解答速報

2024東北大国語/第二問/解答速報

【2024東北大学/国語/第二問/解答速報】

出典は久世光彦『向田邦子との二十年』。前書きに「作家の向田邦子と親交があった演出家・プロデューサーの久世光彦によるエッセイ「おしゃれ泥棒」の全文である」とある。

問一 (語句の意味)

〈GV解答例〉
(1)理不尽な→道理に合わない
(2)律儀に→実直で義理がたく
(3)ゆくりなくも→思いがけなくも

問二「いま思えば、ボールペンや鉛筆に見向きもし

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2024東北大国語/第一問/解答速報

2024東北大国語/第一問/解答速報

【2024東北大学/国語/第一問/解答速報】

出典は杉田敦『境界線の政治学』。筆者は政治学者。

問一 (漢字の書き取り)

(1)合致 (2)勘案 (3)眺 (4)至高 (5)顕著

問二「国民形成(「国民化」)」(傍線部(ア))とあるが、これはどのような政策を指しているか。本文の内容に即して35字以内で説明せよ。

〈GV解答例〉
国力増強のため、国内の多様性を抑圧し国民の平準化・規格化を進

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2024京大国語/第二問(理系)/解答速報

2024京大国語/第二問(理系)/解答速報

【2024京都大学/国語/第二問(理系)/解答速報】

出典は石原純『永遠への理想』。前書きに「次の文は、物理学者であり歌人でもある石原純が書いたエッセイの一部である。このエッセイは1925年に出版された本に収められている」とある。

問一「悲しむべき運命」(傍線部(1))のように筆者が言うのはなぜか、説明せよ。(二行)

〈GV解答例〉
芸術の本質的価値はその永遠的な効果に見いだされるのに、自然

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2024京大国語/第二問/解答速報

2024京大国語/第二問/解答速報

【2024京都大学/国語/第二問/解答速報】

出典は高村光太郎「永遠の感覚」(1941)。筆者は詩人、彫刻家。

問一「至極当然なことである」(傍線部(1))はどういうことか、説明せよ。(三行)

〈GV解答例〉
無限の時間的表現としての永遠は非現実的な観念であるとしても、芸術家であるならば、自らの作品に永遠性を付与しようと志向するのは不可避の宿命だということ。(75)

〈参考 S台解答例〉

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2024京大国語/第一問/解答速報

2024京大国語/第一問/解答速報

【2024京都大学/国語/第一問/解答速報】

出典は奈倉有里『夕暮れに夜明けの歌を──文学を探しにロシアに行く』。筆者はロシア文学者。

問一「言語というものが思考の根本にあるからこそ得られる、言語学習者の特殊な幸福状態」(傍線部(1))はどのような状態を指すのか、説明せよ。(三行)

〈GV解答例〉
外国語習得の過程で、思考を形成する言葉に代わり未知の言葉が位置を占めることで従来の思考が駆逐さ

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2024東大国語/第四問/解答速報

2024東大国語/第四問/解答速報

【2024東京大学/国語/第四問/解答速報】

出典は菅原百合絵「クレリエール」。筆者の専門はフランス文学・哲学。

問一「ガラスは薄くなっていくが、障壁がなくなる日は決して来ない」(傍線部ア)とはどういうことか、説明せよ。

〈GV解答例〉
外国語により母語を置換することで外国文学の理解の度合いは高まるが、結局両者の微細な違いによる違和感は完全に排除できないということ。(65)

〈参考 S台解

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2024東大国語/第一問/解答速報

2024東大国語/第一問/解答速報

【2024東京大学/国語/第一問/解答速報】

出典は小川さやか「時間を与えあう──商業経済と人間経済の連環を築く「負債」をめぐって」。筆者は文化人類学者。

問一「行商人たちにとって掛け売りを認めることは、商売戦略上の合理性とも合致していた」(傍線部ア)とあるが、それはなぜか、説明せよ。(二行)

〈GV解答例〉
客を探し値段交渉をする行商人にとってツケを認め信用を与えることは、得意客の確保や維

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2023大阪大学/国語(文学部)/第一問/解答解説

2023大阪大学/国語(文学部)/第一問/解答解説

【2023大阪大学/国語(文学部)/第一問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は宮野真生子『出逢いのあわい──九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』。前書きに「次の文章は、偶然性をめぐる九鬼周造の思想を、和辻哲郎の「間柄」論と対比しつつ解釈したものです。和辻によれば、人間は「(学生に対して)教師である」「(夫に対して)妻である」などといった他者との間柄を生きています。一方、九鬼は、一見安定している

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2023京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説

2023京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説

【2023京都大学/国語/第二問(理系)/解答解説】

〈本文理解〉
出典は福永武彦「小山わか子さんの歌」(1949)。前書きに「次の文は、結核で亡くなった小山わか子を追悼して、東京療養所の短歌雑誌に発表されたものである。筆者も当時小山と同じこの療養所にいた」とある。
①段落。僕は小山わか子さんについて何ら識るところがない。僕はただ小山さんの死後に編まれた薄い歌集によって、その精神の流れを遥かに望

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2023大阪公立大学/国語/第二問/解答解説

2023大阪公立大学/国語/第二問/解答解説

【2023大阪公立大学/国語/第二問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は井田良『死刑制度と刑罰理論ー死刑はなぜ問題なのか』。前書きに「次の文章は、死刑制度について論じた本の一節である。筆者は、少し前の部分で、「応報刑論」とは、犯罪を行った者に対して、その犯罪の重さに見合った刑罰を科すことを原則とする考え方であると説明する。そして、犯罪がもたらした具体的な「実害」と「犯罪ゆえに犯人に加えられる害」(

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2023大阪公立大学/国語/第一問/解答解説

2023大阪公立大学/国語/第一問/解答解説

【2023大阪公立大学/国語/第一問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は能楽師、有松遼一の随想『舞台のかすみが晴れるころ』。
1️⃣ コロナで舞台がなくなったとき、家の整理や稽古のほかに、本を読んでいた。…読書の面白いのは、著者が、時間や空間を超えて自分と同じ地平に立ち並び、対話を引き受けてくれることだ。じっさいに著者に話を聞こうと思ったら、アポイントをとって手土産を用意して、それはもう骨の折れる

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2023広島大学/国語/第三問/解答解説

2023広島大学/国語/第三問/解答解説

【2023広島大学/国語/第三問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は亀井俊介の随想「「書棚戦争」の思い出」。著者はアメリカ文学者、2023年8月逝去。前書きに「筆者と筆者の妻はともに大学教師で、広くはない自宅の書斎と書庫を共同で使っていた」とある。
①段落。妻はイギリス文学を専攻している。私はアメリカ文学。しかし共通して使う辞書類も少なくないので、それは両方が手をのばせば取れる位置に並べた。ほかの

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