記事一覧
窓の明るい部屋 【川柳/俳句】
妖怪になりかけている生つくね
廃校のところどころに鹿の骨
学び舎に曲がった爪を捨てにいく
美容師の背後からザリガニの群れ
治りかけの偏頭痛たんぽぽを揺らす
メーデーの喉に絡まるプラレール
折り返し地点が眠い隅田川
山火事の焦げ目が残る越後獅子
母の日の古傷に塗るマーガリン
稜線が消えかけているうなぎパイ
バランスを失っている桃の花
窓の明るい部屋のハラスメント
素のままで凍
マルゲリータ 【詩/現代詩】
見えない矢が
かたちのない速度が
光の束になって
(どきゅん どきゅん)
純正の イロガミである
マルゲリータ 君を
切り刻んで バラバラにして
空いちめんに
散らす 舞わす…
(つないでおいてくれよ)
夕べ
カフェーで見かけたのは
青く 赤く ひかる
マルゲリータ
丸く 四角く 三角の
おがクズのかおり
楕円のものには 焦点が合わない
ねえ マルゲリータ
(グッとくるね)
ちょいと