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アスペルガーな私のやらかし人生#5 障害者手帳の取得

障害者手帳ってどんなもの?

この私も、ついに障害者手帳を取得した。
正確には「精神障害者保健福祉手帳」というそうだ。

発達障害の診断が下りていて、初診日から6ヶ月経過していれば、手帳の申請をすることができる。

医師に手帳申請用の診断書を書いてもらって、それを市町村の福祉担当窓口に持って行って手続きするだけ。カンタンだ。
ただ、診断書が高くつくのがネックかもしれない。私の場合は7,700円もした。診察料も含めると、その日だけで9,000円くらいかかった。

役所で手続きした際に、審査に3〜4ヶ月程度かかることがあると言われたが、意外と早く取得することができた。私の場合は、手続きをしてから6週間ほどで手帳交付のお知らせが届いた。
あとは、お知らせ通知と写真を持って役所で手続きすれば、手帳を交付してもらえる。

手帳の有効期限は、交付日から2年が経過する日の属する月の末日となっている。2023年1月に交付された場合、2025年1月31日が有効期限となる。
それ以降も手帳が必要であれば、再び医師に診断書を書いてもらって更新手続きをすればいい。更新の手続きは有効期限の3ヶ月前から行うことができる。

障害の等級は、1級・2級・3級の三等級がある。
私の「障がい等級」は3級にあたる。

障がい等級

 1級、2級、3級の三等級とする。手帳の1級及び2級は、国民年金の障害基礎年金の1級及び2級と同程度。手帳の3級は、厚生年金の3級よりも広い範囲のものとする。

 1級 …  精神障がいであって日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

 2級 …  精神障がいであって日常生活が著しい制限を受けるか、又は制限を加えることを必要とする程度のもの

 3級 …  精神障がいであって日常生活もしくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活もしくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの

大阪府ホームページより(https://www.pref.osaka.lg.jp/kokoronokenko/tetyou/index.html)

「障がい等級」は、日常生活能力の制限度合により判定される。
自分自身の困り具合を、できるだけ詳しく具体的に医師に伝えられるかどうかが大きなポイントとなる。


障害者手帳を取得するメリットは?

さて、これで正式に障害者として認定されたわけなのだが、手帳を持っているからといって何かが変わるわけでもない。黙っていれば誰にも知られることもないしね。

なにより、精神障害者保健福祉手帳を持っていると、実に多くのサービスを受けることができるのだ。ざっと羅列するだけでも、以下のようなものがある。
さまざまな控除や支援が受けられるのは本当にとってもありがたいので、ぜひとも利用したいものだ。

全国一律に行われているサービス
◼️公共料金等の割引
 NHK受信料の減免
 税金の控除・減免
◼️所得税、住民税の控除
 相続税の控除
 自動車税・自動車取得税の軽減(手帳1級の方)
 その他
◼️生活福祉資金の貸付
 手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウント
 障害者職場適応訓練の実施

地域・事業者によって行われていることがあるサービス
◼️公共料金等の割引
 鉄道、バス、タクシー等の運賃割引
 携帯電話料金の割引
 上下水道料金の割引
 心身障害者医療費助成
 公共施設の入場料等の割引
◼️手当の支給など
 福祉手当
 通所交通費の助成
 軽自動車税の減免
◼️その他
 公営住宅の優先入居

こころの情報サイト(https://kokoro.ncnp.go.jp/support_certificate.php)より

たとえば、私の住む大阪市では次のような支援が受けられる。

大阪市では大阪シティバスと Osaka Metro が半額料金で利用できる。
手帳の交付と同時に、大阪市の乗車料金割引証も発行してもらった。有効期限は、2023年4月1日から2024年3月31日までとなっている。2024年4月から利用できる乗車料金割引証は、2024年3月下旬に郵送される予定。
交通乗車証の更新手続きは5年ごとに行われ、次回の更新は令和8年度だそうだ。更新については郵送で案内されるとのこと。

実際に、手帳を取得してから Osaka Metro に乗ってみた。きっぷ購入時に「福祉」のボタンを押すと割引料金(半額料金)で買える。支払いは現金のみで、ICカードは使用できない。

他にも、携帯電話の割引サービスを受けられるのがうれしい!

docomoは「ハーティ割引」
auは「スマイルハート割引」
SoftBankは「ハートフレンド割引」

という名称の割引サービスとなっている。
キャリアによって異なるが、基本料金や通話料金が割引になる。
私はもちろん、手帳を取得してからすぐに手続きを済ませた。


役所の手続きの際にもらった「福祉のあらまし」という冊子にも、障害をもつ人が受けられる支援についての詳細が記載されている。
中身を確認すると、私の等級「精神障がい者保健福祉手帳3級」で受けられる支援だけでもこんなにある。
世の中って、知らないと損することばかりだね。

精神通院医療
障害者健康診査(※必須検査は無料)
介護給付・訓練等給付
日常生活用具の給付
移動支援
障害基礎年金・障害厚生年金等(特別障害給付金を含む)
心身障害者扶養救済
特別障害者手当(20歳以上の障害者のみ)
障害児福祉手当(20歳以上の障害者のみ)
特別児童扶養手当
児童扶養手当
OsakaMetro及び大阪シティバスの乗車料金割引
飛行機の運賃割引(12歳以上のみ)
自動車駐車場利用料の減額
自転車駐車場利用料の減額
所得税・住民税の所得控除
住民税の非課税・減額措置(一定の要件に該当する場合のみ)
相続税の控除(85歳以上の障害者のみ)
少額預金等利子非課税制度
NHK放送受信料・全額免除(世帯全員が市民税非課税である世帯)
NTT電話番号案内料金(※聴覚障害者のみ)
文化施設等の入場料
ヘルプマーク ストラップ配布
ごみの持ち出しサービス

大阪市福祉局発行 福祉のあらまし 令和4年度版より抜粋


障害者雇用枠での就労や失業給付の優遇も!

オープン就労(障害があることを明かして仕事に就くこと)を希望する場合には、手帳があれば障害者雇用枠の採用を実施している企業に応募することができる。

また、離職した場合には、手帳を持っていれば就職困難者とみなされ、失業給付が優遇されるのだ。

雇用保険の加入期間や年齢によって給付期間は変動するが、1年以上の加入期間で45歳以上65歳未満であれば最大360日間の給付を受けることができる。

通常、自己都合で退職した場合には2ヶ月間の給付制限がかかる。しかし、「病気で働けなくなった」などの正当な理由があって退職した場合や障害などがある場合には、自己都合退職であっても給付制限がかからない場合もあるとのこと。
もしくは、開業して再就職手当をもらうこともできる。

これは非常に大きい!

デメリットがないどころか、メリットだらけの障害者手帳。
取得できる人は迷わず、ぜひ取っておきたい。


こんな便利なアプリもある!

「ミライロID」をご存じだろうか?

障害者手帳をアプリに登録すれば、アプリを見せるだけで様々なサービスが受けられるというスグレモノだ。ミライロIDが使える場所もどんどん増えているみたいだし、こんな便利なツールは使うしかない!

障害者手帳を見せるのって、なんとなく気がひけたりする場面もあったりすると思う。そんなときでも、アプリなら提示しやすいのでオススメ!

手帳をお持ちの方は、ぜひ登録してみては?


次なるミッションは障害年金の申請!

もう少し先の話になるのだけれど、あとは障害厚生年金の申請をしたいなと考えている。初診から1年6ヶ月経過しないと申請できないので、まだちょっと先の話。私は厚生年金に加入しているので、3級でも年金を貰える可能性がある。

私の担当医師は「年金は厳しいんじゃないかな〜」って言っていたけれど、役所の担当の方に尋ねてみたら「3級でも申請はできますよ。決めるのは国だから。先生に相談して申請されてみたらどうですか」と言ってくれた。

その時期が来たら、真剣に検討してチャレンジしてみるつもりだ。
noteでもレポートするので、どうぞお楽しみに!

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