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旅の記録
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旅先で不機嫌を手放せた話

旅先で不機嫌を手放せた話

国立公園を訪れた旅先で、せっかちな私は、悠長な夫に何度もイライラしてしまっていた。さっさと準備を終えた私が、夫が準備できるまで待つのはいつものこと。でも、夫の悠長さには最近拍車がかかっていて、特に色々とやりたいことのある旅先では、夫のペースに合わせて待つ時間が長く感じられ、何度も不機嫌になりそうな自分をたしなめていた。

そんな中、朝ごはんを食べてハイキングに行く準備をした後に、まだ外は寒いから、

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国立公園とその麓の町へ

国立公園とその麓の町へ

久しぶりの小旅行は、隣の州にある国立公園に行った。山より海派の私でも、高く連なる山々が遠くに見えた時は圧倒されて感動。

どんどんその山々が近づいて、国立公園の標識がある麓から山に入って行ったら、そこはなんとエンターテイメントの世界だった。連なるカラフルなお店やレストラン、山に向かうケーブルカーやリフト、通りに溢れる人々。車も多く行き交っていて、とにかく忙しい。

お目当てのワイナリーも、ワイナリ

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旅先でもミニマルかつシンプルに

旅先でもミニマルかつシンプルに

今回の旅には、必要なものだけを持って行けた気がする。しかも何も忘れなかったので、旅先で何も買い足さずに済んだ。これも、普段から「旅に行くとしたら持って行くものだけ」を持つように気をつけているおかげかもしれない。

旅先で何度か惹かれるものを見つけたけれど、自問自答して「必要ない」と判断して、買わずにいられたことも満足。惹かれているのを見抜かれて、買ったら?と夫に勧められても、大丈夫、いらない、と毅

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旅先のワイナリー三昧と価値観の違い

旅先のワイナリー三昧と価値観の違い

今、近くの州に旅行に来ている。ここでは、ワイナリー三昧。驚くほど美味しいワインを作るおしゃれなワイナリーと、衝撃的な程まずいワインを作る素朴なワイナリーを経験した。可も不可もない普通のワイナリーも。どこに行っても、人々が優しくて、居心地が良かった。

旅先で、夫はまた色々とものを買っている。それを見ると、やっぱりちょっとうんざりする。どこかに行ったり、食べたり飲んだりすることにお金を使うのはいい。

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今年のワイナリー訪問#4

今年のワイナリー訪問#4

今回のワイナリー訪問は、車で30分くらい北に行ったところ。広々としていて、景色もよくて気に入った。ただ人が多くて、注文するのに並ぶのが玉にきず。

ワインのテイスティングは、好きなタイプを選んで、その中から自動的に4種類がサーブされる形式だった。迷わずドライな白を選択。ソーヴィニヨンブランとピノグリージョ風のものがお気に入りだった。テイスティングの後は、軽いソーヴィニヨンブランのグラスを飲みながら

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旅における「精神的な清潔感」

旅における「精神的な清潔感」

この一文を読んで、まさにその通り!だから旅に出たい!と強く思った。「シンプルな目的」、最高。そして「精神的な清潔感」、素晴らしい表現力。旅の魅力を一文でぴたっと言い表わせるってすごい。

残念なことに、すっかり旅から遠ざかって久しい。近場のお出かけさえも、最近はできていない。本当は先日、車で30分くらいの場所にあるワイナリーに行ってみるはずだったのが、娘のMacBookの調子が悪くて、アップルスト

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鎌倉の思い出

鎌倉の思い出

鎌倉には、大学生の時に、当時思いを寄せていた人と初デートで行った。背が高くて、とにかく見た目がかっこよい男性で、なぜ私を選んでくれたのか分からず、私は緊張しっぱなしだった。

冬のよく晴れた日。どうやって行くのか何も知らないまま、ただ彼について行って、バスや電車を乗り継ぎ、鎌倉の大仏にたどり着いた。緊張のせいで、大仏については感動も何もなかった。

その後、長谷寺のそばの小さな食堂でうどんを食べた

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富山の思い出

富山の思い出

富山で一番記憶に残っているのは、食べ物のおいしさ。ホタルイカ、白エビ、氷見牛、氷見うどんなど、地域特産物が多くて、すべておいしかった。ホテルの朝ごはんは、ビュッフェ形式で、そのような特産物や日本料理の小鉢が並んでいるという贅沢さ。毎朝、何を食べようか迷いまくり、何を食べてもおいしくて感動。幸せな時間だった。

夜ごはんにはいつも、日本酒を飲んだ。新鮮な刺身やシーフードと冷えた日本酒がよく合っていた

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旅は計画をするだけでも幸せ

旅は計画をするだけでも幸せ

娘はいつも、「私がお金持ちになったら、一緒に旅行に行こう」と言ってくれる。日本も、ヨーロッパも、オーストラリアも、また行きたいバリ島も、何でもござれだ。実現するかどうかは別にして、色々と行きたい国や見たい場所、そこでやりたいことについて娘と話すのは楽しい。私と一緒に旅行に行きたいと娘が思ってくれるのも嬉しい。

先日、日本にいる幼馴染みが突然LINEビデオで電話して来て、もう一人の幼馴染みも参加し

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今年のワイナリー訪問#3

今年のワイナリー訪問#3

今年のワイナリー訪問、第三弾。家から車で1時間くらいの場所にある小さなワイナリーに行った。なかなか旅行には行けないけれど、近くでも行ったことのない場所に行って、好きなことをして楽しむように心がけて。

今まで、冬の枯れた葡萄畑しか見たことがなかったから、青々と繁った葡萄の木々に感動。そして、出迎えてくれたのは、ヤギやアルパカ達。アルパカが可愛かった。

ワインは、5種類を試飲。ほぼ、好みのドライな

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これからの旅

これからの旅

日本に行くことは、きっともうないと思っている。日本はいつからか帰る場所ではなく、行く場所になった。それはやっぱり、帰る実家がなくなったからだろう。何だかんだ言っても、親の存在って大きい。

帰る場所ではなく、行く場所ということになると、時間とお金があるなら、これからは日本よりも、行ったことのない別の国に行きたい、と思うようになった。子ども達は日本に行きたいみたいだけれど、いつか自分の力で行けるよう

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オクラホマの思い出

オクラホマの思い出

オクラホマ州には、友人一家を訪ねて何度か行ったけれど、あまり出かけず、主に友人宅でくつろいでいた。空気が乾いていて、起伏のない平原が広がる土地で、特に何もないイメージ。緑色の木々が少なく、全体的に茶色っぽい町だった。

数少ない出かけた先で一番心に残っているのは、オクラホマシティの国立記念碑&博物館。テロによって爆破された連邦政府ビル跡に作られたメモリアルパークは、大きな人工池が印象的だった。四角

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神戸の思い出

神戸の思い出

大学生の頃、神戸に引っ越した幼馴染みを何度か訪れたことがある。夏には長期滞在もした。神戸の町はきれいで、人が優しかった印象がある。

幼馴染みがバイトをしていたお洒落なカフェ兼バーと、オリックスの試合に何度も足を運んだ。昼はカフェ、夜はオリックスという感じ。

当時、オリックスにはイチローがいて、外野の安い席も、いつもすごく盛り上がっていた。緑の芝生が広がる球場は、外野から眺めているだけでも気持ち

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ハイキングに支えられていた頃

ハイキングに支えられていた頃

毎週末、色々な場所に夫とハイキングに行っていた時期がある。夫が二回目に精神的に不安定になっていた頃。何かに取り憑かれたように、二人でハイキングばかりしていた。

特に川のそばのハイキングコースを夫が好んでいたので、たくさんの川沿いを歩いた。なだらかに流れる大きな川に沿った広い道、川の流れる音がよく聞こえる上流に向かってどんどん狭く険しくなる道、川が時折少し見えるだけの草が高く生えた山道などなど。

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