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imaginations(イマジネーションズ)

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大好きな曲や風景に触れて 描きたいスイッチがONになった時に 産まれた文章達を共有していただけたら 舞い上がってしまいます!笑 読んでいただいた方に 物語の肉付けをお願い致したい… もっと読む
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記事一覧

Paradise lost(パラダイス ロスト)

石に躓いた。

君という『石』に。

手に入れたいと 願ってしまった。

消せない想いが 夜を枯らす。

いけないと 分かっていても。

それ以上 踏み込んではならないと 知っているのに。

根深く 侵入してくる 温もりを 抑えられない。

器から 溢れ出すのは『歪愛』だと 理解しても 尚。

「もう…戻れないよ?」

優しく妖艶に 微笑む。

かろうじて 保っていた『理性』は『惰性』に 変わって

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Time Tripper(タイム トリッパー)

私は『時の中で生きる者』。

これまで 幾つもの『運命』を 目の当たりにしてきた。

そして それに『干渉』してはならないことが 唯一の『決まり』のはずだった。

それなのに『貴方』が 時の中に 出現してしまった。

私の見る景色は『表面』だけで よかったのに。

『内面』を見ざるを得なくなってしまった。

しかも『自分』のをだ。

時計の針のように 規則的に動いていたはずの 私に 狂いが生じた。

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Sending(センディング)

届ける為には『奇跡』が必要だと 信じて 疑わなかった。

いつも 本当は 言いたいんだ。

「愛してる。」

君の目をみつめて 口を開こうとするのを誤魔化す為に キスしてしまう僕を許してなんて ワガママだよな。

でも 自信が無いんだ。

断られてしまう事も。

受け入れられてしまう事も。

固まってしまうから。

この心と体が。

見えすぎている未来予想図に辿り着いてしまったら 君を忘れられなく

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Waiter(ウェイター)

『奇跡』を待つことは いけないことなの?

この胸を締め付けて 離してくれない この願いは 手離すべきなのかと 何度も考えては やめる。

決めたんだ。

彼を信じるって。

逃げない。

いつになってもいい。

私は『奇跡』を 待ち望み続けてやるんだ。

何度も 考えては 考えた。

「私から 伝えてもいいのかなぁ?」

溢れ出しそうになる 想いを抑えては 彼に唇を塞がれる。

私の言葉を 包み

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Stand by you(スタンド バイ ユー)

いつも一緒にいたい気持ちがないといえば それは嘘になる。
きっと 傍にいられたなら 幸せに違いない。
それと同時に 依存してしまいそうな 自分が怖い。
こっちの想いだけが先行して 先走っているような そんな気持ちが拭えないのだ。
散々 悩んだ挙げ句に 自らが下した決断は『側で支える』だった。

(きっと これくらいが あの人と私との 距離感なんだろうな…)

諦めに似た乾いた笑いが込み上げる。

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Deep blue(ディープ ブルー)

Deep blue(ディープ ブルー)

深い蒼を吸い込むように 私は産まれた。

母のお腹にいた時から 潮騒でも聴いていたのだろうか。

何故か 海を見ると気分が高揚してくる。

物心ついた頃に 母に尋ねたことがある。

「私って 海の近くで産まれたとかないよね?」

「まぁ 普通の産婦人科だったね。」

「だよね!」

冗談っぽく 語りかけたのを覚えてる。

でも その話には続きがある。

「でもね お父さんと出会ったのは 海だったの

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Star Guardian(スターガーディアン)

この金色の森を駆け抜けたら 何処に辿り着くのだろう。
突然 迷いこんだ この森には 何が潜んでいるのか?
疑問を抱えながら それでも立ち止まる訳にはいかない。
もう どのくらい走り続けただろうか。
喉は乾し草のようで 声すら出すことも ままならない。
初めは 幻かと疑わなかった。
突然 目の前に 辺り一面に広がる 澄み渡った湖が姿を現した。

「これは!」

余りの瑞々しさに 乾いた喉すらも 頭か

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