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医療デザイン

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記事一覧

PubMedを使わずに医学論文を探してみよう!~楽しみながら論文を検索する方法~

最近では臨床医学論文の読み方を解説した書籍やWEBページも多くなりました。EBMを学び始めのころは、英語の論文にはなかなか抵抗があるもしれません。しかしながら、コツをつかめばわりと簡単に読めるということは少し勉強してみれば、十分に実感できると思います。

ところが論文はある程度、読めるけれども、実際に論文をどのように見つけてくれば良いのか、という問題は未解決のままです。文献検索というとPubMed

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デザイナー視点で読み解く医療広告ガイドライン(その1)

去る2018年6月1日に施行された医療広告ガイドライン改正版。
何事もまずは一次情報にあたるべし!という社内医師からの啓蒙を受けて、厚労省発表の資料を読み解くことにしました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/
http://www.mhlw.go.jp/file/06-

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溺れる人に藁をつかませる人。

溺れる人に藁をつかませる人。



取材を受けていたNHKクローズアップ現代が6月5日に放送された。
代替医療から勧誘を受けているガン患者として、ほんの少しだけ紹介されている。

驚くほど多くのガン治療の代替医療があることを、ガン患者になって知った。
代替医療というのは治療効果の薄い、もしくは認められていない、乱暴に言えばインチキ医療のことだ。

医師が開業するクリニックで行われるなんちゃら免疫療法やら、怪しい健康食品、マッサー

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診察案内表示システムを考える



F社の電子カルテには診察案内表示システムがセットでついてくるのだが、これにも問題がある。カルテと連動して番号を診察順に表示する仕組みであるが、一定の視力がないと見えないため、とても高齢者向けのシステムであるとは言えない。

また、呼び出しのチャイムが鳴るたびに、自分の番号かどうか確認する必要があるため、これまでのように名前が呼ばれるまで空想にふけることもできず、かといって隣のモニターで流れてい

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200人くらいの研究集会の作り方

200人くらいの研究集会の作り方

稀によく降ってくる、学会の運営研究者をやっているとイベント企画が突然舞い込んでくるなんてのはよくあることです。そして大抵は断れない状態で降ってくるものです。

学会の運営は典型的な細かいタスクが積み重なる系の仕事。やること1つ1つはできるけど、何をいつやるのかなど考え始めると結構大変。

どんな学会でもやることはだいたい一緒なので困ったら経験者に聞く、が一番早いのですが、まわりにいないと結

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操作ミスから、”フィジカルUX”を考える

操作ミスから、”フィジカルUX”を考える

カメラや医療機器は特にそうですが、操作をするときに椅子に座っていることはほとんどなく、様々な姿勢や環境で、迅速で確実な操作が求められています。

こういう状況では誤操作を前提としたUIを考えておかなければなりません。

ゆっくり、しっかり操作できないことで、誤操作が発生しやすくなります。
それでも状況は待ってくれないという、負のスパイラルに入ってしまいますので、早くそこから抜け出なければなりません

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第1回 航空機内医療 ~はじめに~

第1回 航空機内医療 ~はじめに~

【はじめに】みなさんは飛行機の中で急病の患者さんの発生に出くわしたことがありますか?ドラマのような「この中にお医者さんはいらっしゃいますか!」を聴いたことがありますか?

私は医学生(6年生)の時に経験しました。それはちょうど、エジプト(カイロ)からの、なんちゃって臨床留学の帰り@エディハド航空でした。前日に飲み食いしすぎておなかを壊していた私は頻回にトイレに駆け込んでいました(笑)
すると、

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SNSをどの私で書くか、職業人として書くか(+医療のシステムデザインもっとよくなれ)

SNSとリアル社会を合致して、このネット上で文章を書ける人たち。
多分リア充と言っていい人たち。その人たちが羨ましい。

そういう人はネットで本音を言っても、もしくは書き始めるという行為の前に誰かを傷つけない生き方が出来て来た人ということ。もしくは傷つかない何かを持っている人。
そういう人に見えるのだ。

表舞台を歩いていけるというのは、それだけで幸せだ。
私は、少し書いた親の宗教の話、この果ノ子

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外用剤のデザインを考える

外用剤には、軟膏以外にクリームやローションのものも存在し、皮疹の部位や病変の性状によって使い分けている。中でも頭部に使用することが多いローションタイプのものは、キャップが上部についているため、避けて通れない問題がある。

実は、容器が固い素材でできているため、残量が少なくなるとローションがなかなか出てこなくなるのである。保管する際にキャップを下にして置ければよいのだが、キャップの先端がとがっていて

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電子カルテのUI/UXを考える その1

電子カルテが登場してから随分たつが、残念ながらいまだに素晴らしいものにお目にかかったことはない。特に、日本のメーカーが開発したものは使いやすさまで考慮されているとは言いがたく、UI/UXにも改善の余地がかなりあるように思う。

一般的にPC上でセキュリティのかかったものにログインするためには、利用者IDとパスワードを入力後にエンターすれば開く。電子カルテも同様で、多くのメーカーの場合、利用者IDと

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書評 「悲劇的なデザイン」

書評 「悲劇的なデザイン」

BNNさんから、「悲劇的なデザイン」をご恵投いただきました。

デザインで人が死ぬ本書はデザインの「倫理」と、「間違った使われ方の影響」について語った本だ。今年のアタリ本の一つ。

ひどいデザインの影響力は、一般に想像されるよりはるかに大きい。

医療ミスが発生して患者が死ぬ。フェリーが衝突し、飛行機が墜落する。選挙の結果で、特定の候補者が有利になる。さらには悪意あるデザインによって、ユーザーは騙

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