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【歌詞考察】金延幸子「青い魚」―この手からすり抜けていく思い出たちよ
はじめに 「永いあいだ、私は自分が生まれたときの光景を見たことがあると言い張っていた」。これは三島由紀夫の小説『仮面の告白』の冒頭です。さすがに生まれたときの記憶なんて忘れちゃったよ、なんて人も、幼い日に見た風景の記憶や思い出をいくつか覚えていて、ふとした瞬間に取り出してみては懐かしんでみることがあると思います。時にそういった思い出はきらきらと輝きをもって見えるものです。
今回考察していくのは
【歌詞考察】岡林信康「私たちの望むものは」ーリソウがハメツに変わるとき
はじめに ありったけの~夢を~かき集め~♪ いよいよ物語も終盤に入った海賊漫画『ワンピース』。私も大好きで読んでいるのですが、そんな『ワンピース』の物語を奥深いものにしているのが「海軍」の存在です。海軍は「正義」をモットーに海賊の脅威から市民を守ることを任務としていますが、その正義が時に暴走し、逆に市民を傷つけてしまうことも多々あります。正義が悪に変わるのは『ワンピース』に限らず現実の世界でも起
【この歌詞がイイ!】『デイ・ドリーム・ビリーバー』より「ずっと夢を見て いまもみてる」
日本一有名なコンビニのCM曲、と言っても過言ではない名曲「デイ・ドリーム・ビリーバー」。忌野清志郎に「似ている」ロックンローラー ZERRY(本当は忌野清志郎ご本人)率いる過激なロックバンドの、温かいナンバーです。
この曲はもともと、「ザ・モンキーズ」というアメリカのバンドのナンバーで、寝坊助の主人公と美人の彼女とのラブソング。それを忌野がカバーしたのですが、彼はただ歌詞を和訳するのではなく