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【勉強系34】組織内に学習を定着させる方法を考えてみる(組織学習)

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はじめに

この世に問題を抱えていない組織はほぼ存在しないと思いますが、その中でも多くの問題の根本原因になっている要因が、組織の学習能力の低さだと思います。

もっと分解していえば、一人ひとりの学習能力の低さです🤔

これはかなり深刻な問題でして、日本人は本当に勉強をしません。
世界レベルで見ると、小学生クラスの平均的な学力では世界20位以内には入っているので、子どもの平均的な学力は高いのですが、大人になるとなぜか勉強をしない人が増えます。
そのため、年齢を重ねるごとに世界各国に追い抜かれていくのです😱
その結果、日本の社会人の学力は先進国の中でも下位に位置づけられているそうです。

平成28年社会生活基本調査では、日本の社会人は平均で1日6分程度しか勉強をしていないという残念な結果が出ているそうですが、この平均値もある程度納得できます。
もちろん、勉強をしている人は一部いるのですが、それが少数であるがゆえに、多数の「全く勉強していない」という人が平均値を極端に下げてしまっているのです。

この点については自分の周りを観察するだけでもすぐにわかります。
社会人で勉強を継続している人は極端に少ないです。

その極一部の勉強熱心な社員のさらに一部(勉強を継続してある程度結果を出している人)を転職市場で取り合っているという状況が続いています🤔

公認会計士や税理士などの士業資格を持った皆様や需要のある学位や資格、スキルなどを持っている若手などにスカウトが集中します。

一方で、特に特徴的なスキルがなく、勉強しているようにも見えない方にはほとんどスカウトが届きませんし、応募もお見送りされがちです。
転職市場は人気投票みたいな側面があるので、優秀そうな人とそれ以外の人とで、二極化が続いています。

このような状況下では、一部の人気企業を除いて、優秀な人材を思った通りに獲得できないという問題が発生します。
これは需要と供給のバランスを考えると当然のことです。
優秀な人材が極端に少ない中で、それを多くの企業と取り合いになれば自社に来てくれる確率は下がります😱

だからこそ、組織学習によって、社内の人材を育てようという試みが必要になってきます。
自社の社員を優秀化できれば、わざわざ外部から採用してこなくても組織を強化することができますからね!
もし自社で上手に育成できるなら、新卒採用でコストを抑えつつ採用して、育てた方が費用対効果も高くなります。

しかし、組織学習が上手く機能している組織は少数です。

組織学習が上手く機能している組織も、実務で見ている限りでは、優秀な人たちが集まっている組織が、組織学習によって更に優秀になって行くというケースが多く、普通かそれ以下の人たちが組織学習によって優秀になっていくというケースは稀といえるでしょう…。
なお、ここでいう「優秀」とは、自分の専門分野を持ち、自分で考え、調べ、判断できる人材のことをいいます

上長のいうことに従順に従うだけなら学習は不要で、指示をずっと待っているだけでいいと思いますが、新規事業を生み出したり、事業を拡大させたり、難易度の高いタスクをこなしたり、優秀な若手人材をマネジメントしたりするためには、どうしても思考力や専門性が必要になります。
特にベンチャー企業では、まだ誰も答えを持っていない領域に挑戦することが多いので、そのような優秀な人材の数が成功に直結していきます。
そういう意味では、大手企業よりもベンチャー企業の方が採用や教育(組織学習)により積極的かつシビアだと思います。

だからこそ、組織内に学習を定着させる方法やノウハウが必要だと思うのです。

この論点に需要があるかはわかりませんけども、僭越ながら書いてみようと思います😏👍
以下に述べることは私の私見なので、参考程度になさってください。



1.組織学習の定義

この記事では、「組織学習」という用語を経営学用語の「組織学習」とは異なる定義で用いています。

内容的には重なる部分もあるのですが、若干ニュアンスが異なるので、説明しておきます。

本記事でいう「組織学習」とは、個人が学んだ知識や技術、ノウハウなどを組織内の他のメンバーに共有し、組織全体の知恵として蓄えられていくこと(組織で学ぶ習慣)を意味しています。

なお、経営学用語「組織学習」は、組織内の個人が保有する知識や技術、ノウハウなどが組織内部のメンバーに共有され、それがマニュアル化(形式知化)されて組織そのものが環境に対して適応できるようになることを意味する用語として使われています。

経営学用語の主旨は、個人が持っている知識等(暗黙知)が組織全体に共有されて、マニュアル(形式知)化されるプロセスのことを言っていますが、私が本記事で使う組織学習は、形式知になることを目的としておらず組織内で学び合い、教え合うことが習慣化されることを重視しています。

私が本記事でテーマとしている組織学習では、「知の共有」そのものに重きをおいているというイメージです😁
誰の目にも見える形式知になることももちろん大事なのですが、私はそれよりも、組織内のメンバー同士が学び合う文化が根付くことの方が大事だと思っているので、そこに着目しています。

組織内でメンバー同士が学び合う習慣や文化が根づいていると、その組織に対する愛着(組織コミットメント)が高まるはずです。

『この会社にいるといっぱい学べる』

『この会社のメンバーのみんなはいろいろ教えてくれる』

そういう知的幸福度の高い体験が増えると、優秀な人間が定着すると考えています。
だからこそ、一緒に学ぶ習慣・文化こそが重要であるという見解です。

そういう前提でお読みくださいませ。



2.組織学習の前提は採用

実務上の実感として、組織学習で成功している企業の多くは、元々優秀な人材を多く囲っていて、その人達がさらに賢くなっていく場(知識の共有の場)を設けることで知識の共有化がなされ、組織全体の学習が進んでいっています。

違う視点で考えると、社員間で共有する専門知識がない人ばかりであるならば、いくら集まって学んでもそれは「お勉強会」(受け身の学習)の域を出ず、組織的な学習は進まないということでもあります。

そのため、組織学習定着の大前提は「優秀な人材の採用」です。

採用段階で優秀ではない人、先々優秀となり得ない若手を採用してしまったら、その時点でゲームオーバーです😱

もちろん、すべての人材について専門性を要件化する必要はないと思いますが、組織学習における核となるような人材(コアメンバー)については、何らかの専門分野を持っていることを要件化し、その上で慎重な人選を行い、採用すべきだと思います。

その人たちの知の共有によって、組織全体の専門性が底上げされるからです。
コアメンバーを何名採用すべきかという点は組織の規模によると思いますが、少なくとも組織内の4人に1人くらい(25%程度)は優秀な人材がいないと組織学習は進まないと思います🤔
できれば3人に1人くらいほしいところです。

組織内の30%以上が学習を重視し、学力も高く、周りにも学びを与えてくれるのであれば、少しずつ勉強することの重要性が組織内に浸透していくでしょう。
これが5人に1人(20%)未満になってくると、たった一人で他の4人に影響を与えないといけない状態になるので、そこまでの労力をかけるくらいなら、自分だけ勉強してさっさとレベルの高い他の会社に転職をした方が良いと考えるのが普通だと思います。

それに、優秀な人間が2割しかいない職場は、十中八九タスクの偏りが出て、優秀な人材が疲弊していく構造になるはずです。
そうなったら、自然と優秀な人材の離職率が上がっていくでしょう😱

そうならないようにするためにも、採用によって常に4~3人に1人くらいは専門性を持った優秀な人材が存在する組織を維持する必要があると私は考えています。

なお、ここでいう「専門性」は、会計、法学、ファイナンス、経営戦略、経営管理、IT、プログラミング、事業開発、マネジメントなど汎用性の高い専門知識を有することを指します。
そのため、自社にそういう専門性が必要ないという場合は、そもそも優秀な人材を必要としないビジネスモデルだと思いますので、組織学習も不要かもしれません。

例えば、自社独自の技術やノウハウが何よりも大事で、むしろ学問的な専門性は皆無の方がいいという会社(見たこと無いですが…)は、組織学習を定着させる必要はないといえるでしょう。

そういう会社に魅力を感じる人がいるかどうかはわかりませんが、各社のニーズはそれぞれなので全く問題ないと思います。
これからお話することは、自社に汎用性の高い専門知識を持った優秀な人材が多く必要だと考える場合にだけお読みいただければ結構です🙆‍♂️



3.組織学習定着の肝は経営層

上述のとおり、組織学習の前提は優秀な人材の採用です。
そして、できれば、その優秀な人材の多くを経営層に配置したいところです。

ここでいう経営層とは、管理職のことをいいます。
管理職といっても誰でも該当するのではなく、一般的な企業でいう課長以上の役職経営上重要なポジションに就いているマネージャーのことをいいます。
単に飾りとして置いているあまり経営に参画していない名目上の管理職や管理職の補佐的ポジションは含みません。

ある程度裁量を持って、経営に参画していることが重要です。
組織のメンバーのモチベーション管理を行い、組織としての機動力を高め、経営目標の達成に向かって共に進む役割を担っている人材のことです。

そのような組織運営における重要な役割を担う管理職に、勉強の重要性を理解している優秀な人材が集中していないと、組織内で学習を定着させるなんてことはほぼほぼ不可能です😰
勉強の重要性を認識していない管理職は、自分の部下に勉強の重要性を説いたりしません。
むしろ、「勉強なんか意味がない!言われたことを完璧にこなすことだけを考えろ!」と教え込むことの方が多いくらいです。

そうやって、与えられた仕事だけを機械のようにこなすだけの受動型人材が育っていきます。
しかし、それは本人にとっても、組織にとってもあまりプラスにはならないでしょう…

少し賢い従業員なら、受動型人材になることのデメリットにすぐ気づきます。
汎用性の高い専門知識やスキルを身に着け、どこの会社に行っても通用する人材にならないと、これからの時代は生き残れないということくらいすぐにわかることです。

そういう汎用性の高い専門性を会社内で身につけられるようにして、組織全体の専門性を底上げするという考え方ができる人を管理職に据えましょう。
そうしないと、社員の学力、専門性は伸びません。

簡単な仕事の繰り返しだけで商売が成立するのであれば、ただただ従順な人材の方が都合が良いでしょうが、変化の激しい現代社会では、思考できる専門人材が多くいないと些細なトラブルで行き詰まるでしょう😰

優秀な人材を多く生み出すために、組織の中で学習を定着させたいなら、管理職こそが肝です。
そこに学習の重要性をよく理解している人間を置かないと組織内の学習は定着しません。

いくらCEOが社員の勉強を推奨しても、優秀でない経営層の皆さんが全力で阻止してきます。
その結果、組織のメンバーの成長が止まり、その組織の色に染まらない優秀な人材だけが自分で勉強して資格等を取得し、さっさと別の会社に移っていきます。

そうやって少しずつ組織が弱体化していくのです。

だからこそ、優秀な人材を経営層に置きましょう。
そして、経営メンバー全員で、学習を推奨し、実際に経営メンバーが率先して学ぶ姿勢を見せましょう
そうやって組織内に少しずつ学習を浸透させていくべきです。

経営メンバーが誰よりも学んで、勉強をすることが当たり前という姿勢を見せ続ければ、自然と従業員の優秀層も勉強し始めますし、そのうち自発的な勉強会が開催されるようになり、勉強仲間やグループが出来上がっていきます。
会社はそれを邪魔しないように注意深く見守って、時々サポートしてください。
就業時間の1割くらいは勉強会に費やしても良いという就業規則を作ったり、書籍購入補助制度などを設計して後援を行動でアピールするとより効果的です。

そういう積極的な推進活動が経営層クラスからなされると最高です。
従業員側から「もっと勉強したいので会社として何かサポートしてほしい」という要望を挙げられたら負けです😱

組織学習の起点は常に経営層からであるべきです。
CEOやCOO、その他経営メンバーから「学習を推奨するために、支援制度を作りましょう!」という声が挙がる状態が理想です。

新しい知識や知恵を手に入れないと、人間は成長しません。
そして、その知識や知恵を手に入れられる場所が職場であるならば、知的探求心の強い優秀な従業員はその職場に留まりたいという欲求が湧きます
それを意図的に生み出して、組織内で知の共有の場を多く設けることで組織学習が促進されていきます。

学ぶことの喜びを会社が与え続けないと従業員は学びませんし、学ぶ力がある従業員ほど転職を検討します😰
成長意欲の強い若手ほど転職という決断が早いので、人材流出を抑えたいなら組織学習の定着を真剣に検討すべきだろうと思います。

そのため、学習しない人間を経営層に置いているなら早急に入れ替えるべきです。
学ばない者に未来はないでしょうから。
人間の身につけた技術は衰え、記憶力は落ち、知識は錆びていきます。
だからこそ、学び続けないと成長なんてないのです。

そういう意識を持っている人間を経営層に置くことが組織学習の肝だと思います。
そこができていない段階でいくら学習を推奨しても、あまり意味をなさないと思います🤔
経営層が従業員の学びを邪魔する組織は意外と多いものです。



4.組織学習の定着方法

優秀な人材を採用し、その人材を経営層に置いて、経営層のメンバー自身が学ぶ姿勢を見せられるようになったら、自然と学習習慣が組織内に浸透していきます。

ただ、ここで重要なことがあります。
それは、何を学ぶかです🙄

ここがズレると、単なる座学に落ち着いてしまいやすいので注意が必要です。
以下で掲げる項目に注意しながら、経営会議等でよく検討した方が良いでしょう。


(1)「優秀」の定義を明確にする


まず最初にやらないといけないことは、自社にとって「優秀」とは何かという問に答えることです。

学問的な知識が豊富なことなのか、それとも学問的な知識が豊富であることを前提として何らかの資格まで保有していてほしいのか、知識は不要で技術力や経験がほしいのか。
それとも単に従順な人を優秀だと思っているのか。

何をもって優秀と定義するのか。
これは会社によって変わってきます。

だからこそ、優秀の定義について一度深く考えるべきです。

自組織のメンバーに「こうなってほしい」という理想の人材の要件をまとめましょう。

社内にとても優秀な人材がいるなら、その人をモデルにして、要件をまとめてみると良いかもしれません。
全くイメージがつかない場合は、以下の要件を参考にしてみてください。

  • 高い学力(学校の勉強をしっかり修了していること)
    →学力が低いとそもそもレベルの高い会話ができない

  • 高い社交性
    →社交性が低いとコミュニケーションがとれない

  • 高い論述力
    →論述スキルがないと部下がついてこない

  • 高い計画性
    →計画性のない人間に経営層は務まらない

  • 高い実行力
    →計画を実行できる力がないと経営層を任せられない

  • 強い向学心
    →学び続ける人でないと成長が止まってしまう


上記のような要件をまとめて、自社にとっての理想の人材を具体化しましょう!
理想像がないと、組織学習のゴールを見失いやすくなり、意味のない学習ばかりを行う組織になってしまいます。

理想の社員像



(2)各要件を具体化して考える


自社にとっての「優秀」の要件化が完了したら、各要件を具体化して考えてみましょう。
その要件を満たす人材は、どのような知識・スキルを身に着けているのかを検討するのです。

例えば、高い学力を有するという要件を設けた場合、その学力はどのような学力を指すのでしょうか。

例えば、SPIで高得点を取れることを意味するのか、それとも難関国立大学に一般入試で入れるほどの基礎学力を意味するのか、それとも特定の分野の知識が豊富であることを意味するのか、はたまた何らかの資格を有する人材を指すのか。

様々な考え方があります。

高い学力という要件の該当性判断として、どのような要素を求めるのか。
計算能力?文章読解能力?それとも法律や会計の知識?資格?
できる限り具体的に検討してみましょう。

そしてそれは、社内の教育で身につけられるものなのか。
身につけられるとしたら、どのような研修等を実施すれば良いのか。
誰を講師にすればいいのか。

そういう細かいところまで考えてみてください。
それがそのまま組織学習のテーマになるはずですし、優秀な人材の知の共有の場を創出することになるはずです。

例えば、最低限の計算能力が必要だという結論に至ったら、会社内で計算能力に優れた社員を講師として講演をしてもらったり、Excelの能力が必要ならExcelが得意な社員に研修をしてもらえば良いでしょう。
どのようにしてその技能を身に着けたのかを説明してもらい、学習プロセスを開示してもらうと効果的です。

賢い社員ならそのプロセスを素直に実行し、能力を向上させてくれます。

今いる優秀な人材を有効に活用して、知の共有の場を作ってください😁
このような活動はシリーズ化すると効果的です。

新卒や新入社員に対して学んで欲しいことをまとめるなら新人研修として毎年行うべきです。
連続した訓練が必要な要件なら、毎月、毎週学べる場を設けてあげると良いでしょう。
何らかの資格等の取得が必要なら、合格時の報奨金を出しましょう。

各要件を具体化して、研修制度にまで落とし込めたらあとは、それを繰り返し実施して、随時改善を施していくと更に良くなります。
講師役の社員と相談しつつ、知の共有方法を検討すると良いです😁
教えるという行為によって、当該社員の理解度も深まりますから、一石二鳥です。

なお、講師役の社員は複数いた方が良いです。
特定の人物にスポットライトが当たり続けるより、優秀な人材又は優秀になった人材に順次スポットライトが当たっていくという状況の方がモチベーションアップ効果が得られやすいです。

僕はこうやってスキルを身に着けました



(3)学習と成果を称賛する


他国がどういう雰囲気なのかわかりませんが、少なくとも私は、日本は不思議な文化を持っていると感じています。

それは、勉強をする人を蔑む文化です。

一生懸命勉強をしている人を「ガリ勉」と呼称したり、恥ずかしい行為をしている人間と同等に扱う文化があります。

また、組織内で自分だけ勉強をしていると、なぜか非難されるような目で見られることも多くあります。
周りの人間の心情はよくわかりませんが、勉強をしている人を蔑む文化、邪魔する文化は未だに残っています。

だからこそ、そういう文化が根づいている組織から逃れたいと思うようになり、優秀な人材ほど転職を検討するのです。
現に優秀な人材ほど資格を取ってすぐに転職活動を開始します。

せっかく組織学習が少し根付いて、学習する人が一部現れたとしても、上記のような残念な文化が根づいてしまっていては、優秀になった人材がすぐに転職してしまいます。
それは非常に勿体ない😱

そこで、会社として学習とその成果を大々的に称賛する文化を制度的に根付かせましょう!

例えば、四半期か半期に1回、社員の中で資格を取得した人に対して臨時のボーナス(安くても良い)を出したり、表彰したりしましょう。
そして、新しく得た資格や知識を活かして実務で貢献した人には、より大きな称賛を与えましょう。

そうやって、会社側が「学習する人を高く評価する」「学習の成果を実務で活かしてくれる人をもっと評価する」という姿勢を明確に示すのです。

そういう地道な活動によって、組織に少しずつ学習習慣を根付かせていきます。
社員が新しい知識を探索し、学び、身につけ、活かし、そして他の社員に共有するという一連のプロセスを自発的に行えるように。

よく経営者が

「勉強なんかして当たり前じゃん。表彰することでもないでしょ」

とか言い出すことがありますが、それはあなたが特殊なだけで、一般的な社員は普通は勉強をしないのです。
勉強をするとしても、家でこっそりやります。

それだと転職するための勉強になってしまって、会社にとってはマイナスしか無いのです。
会社が学習を称賛し、実務で活かすことを表彰するなら、社員は会社のためにも学んでくれます

そういう文化を創り出すことが重要なのです。

貴殿は今期、簿記2級及びFP2級を取得し…



(4)部署異動を簡易な手続きで


最後に、部署異動の自由度を上げた方が組織学習が定着しやすくなると考えています。

特に若手の社員は、様々なことに興味・関心を持っていて、いろいろなことを学ぼうとします。
ある程度勉強が進んでくると、自分の向き不向きがわかるようになります。

そして、自分に向いている分野の学問が自分の今の職種と合っていないということも頻繁に起こるのです。
そういう場合に、部署異動が全くできない、又は難しい職場にいると、残された選択肢は転職しかなくなります。

私の周りでは、若手の皆さんが資格を取った後にすぐに転職活動をするケースが目立ちますが、それは部署異動が難しい会社にいるからという理由が意外と多いです😰
特に大手企業に勤めている若手に多い理由です。

ベンチャー企業の場合、比較的部署異動が簡単で、早い会社では1~2週間程度で異動が完了します。
それくらいのスムーズさを持っていると、組織学習の成果を得やすい組織になりますし、実務経験も積ませてあげられるので社員にとっても会社にとっても有益なことが多いです。

ただし、全く勉強していない段階で「経理に行きたいっす」という軽い気持ちで異動してこられると、経理部の人たちが迷惑を被るので、最低限「日商簿記2級を取得した場合」などの条件はつけましょう。

それをクリアした場合は、異動の希望が出せるという形式にしておくと良いです😁

もし今、部署異動が難しい組織構造であるならば、早めに手を付けて改善した方が良いと思います。

どこの部署に行ったら良いの?



以上の4項目をクリアできれば、組織学習がかなり定着しやすい状態になると思われます。
何れにせよ、最重要ポイントは優秀な人材の採用で、その優秀な人材を経営層に置いて、彼らが持っている知識を組織内に共有してもらい、共に学ぶ習慣や文化を根付かせる制度を会社側が構築していくという流れです。

社員がよく学び、常に新しい知識や技術を身に着けていく組織になっていけば、会社にとってプラスのことが多いでしょうし、優秀な人材が集まるところには更に優秀な人材が寄ってくるので採用上の競争優位性にもなるでしょう。

マイナスは特に無いと思うので、これを機に組織学習の定着を検討してみてくださいませ😁



おわりに

今日は組織内における学習の定着をテーマにして、私見を述べさせていただきました。
組織構築において、従業員の学習や成長というのは様々な問題の根本原因になっている問題だと思います。

数年働いているのに成長が見られない社員が多いと感じる場合は、おそらく組織内に学習する文化が根づいていない状態でしょう🤔
それを放置し続けてしまうと、きっと優秀な社員から辞めていくという症状が出始めます。

そうなる前に、学習そのものを推奨する文化を構築していった方が良いと思います。
組織学習が根付くためには、少なくとも数年間本気で文化構築に取り組む必要があって、それを成し遂げた後は自然と社員が優秀になっていきますし、優秀な人材を採用しやすくなっていきます。

素晴らしい組織を構築するためにも是非経営層の皆さんには学び続けて欲しいと思います。
経営層が背中で範を示してあげれば、部下もついてくるでしょう🙆‍♂️

そして、優秀な人材を採用する際には是非ダイレクトリクルーティングサービスをご利用ください。
優秀な人材を直接スカウトして採用した方が確率が良いので😁
WARCのSYNCA(シンカ)オススメですよ👍



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掘り出し物が見つかるかもしれないですよ!


では、また書きます。



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著者:瀧田 桜司(たきた はるかず)
役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長
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