Takako.T

神奈川県出身。高田渡などを聴いたことをきっかけにギターを始めた。2009年3月にデュオ…

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神奈川県出身。高田渡などを聴いたことをきっかけにギターを始めた。2009年3月にデュオ「やぎたこ」を結成し、アメリカン・フォーク&トラッドを独自の解釈で演奏した。2022年4月よりソロ活動を開始。ギターやオートハープを手に各地で歌っている。https://yagitako.com

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    読んだ本の感想や紹介。自身の覚書も兼ねて。過去に書いたものはこちらから。 https://booklog.jp/users/tsujiitakako

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    各地へ唄いに行った時のこと、出会ったことなどを徒然に。 音楽活動のブログと連動しています。過去の記事はこちらから。 http://yagitako.blog66.fc2.com/

  • Fictions

    日常のことをヒントに作ったお話シリーズ。 この中の物語はフィクションです。

  • 憧れの人

記事一覧

リカバリー・カバヒコ 青山美智子 光文社

オーディブルにて。 以前、新聞の書評で見たことがあったのを思い出して。 さびれた公園のアニマルライド。 リカバリー・カバヒコと名付けられたその遊具は、治したい場所…

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9日前
4

4月の関西その2

2週連続での新東名、伊勢湾岸道。 先週、あまりにも美味しかったから、、、 岡崎SA、また立ち寄ってしまいました。 今度は芋玉ではなく大学芋の載ったソフトクリーム! 芋…

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2週間前
2

コンビニ人間 村田沙耶香 文春文庫

ちょっとコワイ。 でも、思わず笑ってしまう。 私たちは普段、本当に多くの忖度と「暗黙の了解」の中で生きている。 「世間の一般常識」から外れないように一生懸命、空気…

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3週間前
4

4月の関西ライブ、その1 大阪

4月の週末は大阪から。 天井が高くて音の響きの良いお店。住道(すみのどう)にあるJUDOにて。 ちょうど一年ぶりに、桃谷のマルコハウスの店主、マルコさんとの共演です。 …

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3週間前
2

そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ 文春文庫 

オーディブルにて。 現実にはなかなか、あり得ないだろう夢物語のような部分もたくさんある。世の中、そんな風にはいかないだろうと言いたくなる設定もたくさんある。 でも…

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1か月前
4

夜明けのはざま 町田そのこ ポプラ社

オーディブルにて。 自立することを選ぶ女たちへのエール。 私にはそう読めた。 今となっては古臭い、ステレオタイプな結婚への考え方。女は家にいるべきだという固定観…

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1か月前
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3月ライブ、つづきその2

第四土曜の22日、久しぶりにヒコーキに乗りました。 行き先は宮崎県。 コロナ前は毎年お世話になっていた、国富町のほけだけというところにあるパークハウスです。 チャン…

Takako.T
1か月前
2

流浪の月 凪良ゆう 東京創元社

オーディブルにて。 事実と真実は違う。 リアルな描写に、何度も出てくるこのフレーズや、身近に転がっているとは少々言い難いシチュエーションにもつい納得させられてしま…

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1か月前
4

3月ライブ、つづき

前のブログと少し日にちが前後するけれど、3月最初のライブは大阪でした。 そろそろソロでも、「いつものお店」と呼ばせてもらってもいいかな? と思っているねいろかふぇ…

Takako.T
1か月前
1

月の立つ林で 青山美智子 ポプラ社

オーディブルにて。 同じポッドキャストの配信を聴く、全く違う状況の人たちが、それぞれにそれぞれの生きづらさや悩みと向き合っていく群像劇のような体裁を取っている。 …

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1か月前
4

レコ発ライブ

2月の後半、最後のライブは、光栄にも岐阜県は北方にあるワタルカフェでの開催。 私がギターを始めたのは、やっぱり高田渡さんの影響が大きいので、そのゆかりの地で唄う…

Takako.T
1か月前

推し、燃ゆ 宇佐美りん 可出文庫

オーディブルにて。あちこちで書評を目にするので現物はいかに、と開いてみた。 たしかに真に迫った表現力。 所謂「推し」と括られるようになった文化やビジネスや、ファン…

Takako.T
1か月前
1

汝、星の如く 凪良ゆう 講談社

オーディブルにて。 掛け値なしに面白かった。 運転中の暇つぶしのつもりが、続きが知りたくて、渋滞すれば良いのにと思ってしまったほど。 生きづらさと闘う、若い世代の…

Takako.T
1か月前
4

不祥事 池井戸潤 講談社

漫画に使われる効果背景や吹き出しの画像が目に浮かぶような、気っぷの良い主人公の言動が、スカッとしていい。現実はそうもいかないだろうと思いつつも、せめて気晴らしに…

Takako.T
2か月前
2

2月がニゲテしまった!

れよあれよという間に3月になってしまいました。 まずは2月中旬までのライブのご報告。 今年の2月の一番の長距離移動は、和歌山県 白浜までのドライブでした。 久しぶ…

Takako.T
2か月前
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仇敵 池井戸潤 講談社

思わずドラマ化するなら誰をキャスティングしようかと思い巡らせてしまった。 銀行印という設定の主人公の有能さと勇敢さはちょっと現実的ではないけれど、エンターテイメ…

Takako.T
2か月前
1
リカバリー・カバヒコ 青山美智子 光文社

リカバリー・カバヒコ 青山美智子 光文社

オーディブルにて。
以前、新聞の書評で見たことがあったのを思い出して。

さびれた公園のアニマルライド。
リカバリー・カバヒコと名付けられたその遊具は、治したい場所を撫でるとご利益があるという。

同じマンションの住人で、立場も環境も違う複数の登場人物が、それぞれの問題を乗り越えていく群像劇。そのところどころで「カバヒコ」が登場し、問題解決の時のちょっとした支えや緒になるという設定。

たとえば、

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4月の関西その2

4月の関西その2

2週連続での新東名、伊勢湾岸道。
先週、あまりにも美味しかったから、、、

岡崎SA、また立ち寄ってしまいました。
今度は芋玉ではなく大学芋の載ったソフトクリーム!
芋けんぴまで差してあって、豪華なパフェでした♪

西行きの高速道路もずいぶん慣れて、大津あたりまではナビなしでもたどり着けるようになりました。
シンプルな道のりですが、自他共に認める極端な方向オンチ、迷子の名人の私にとっては大きな進歩

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コンビニ人間 村田沙耶香 文春文庫

コンビニ人間 村田沙耶香 文春文庫

ちょっとコワイ。
でも、思わず笑ってしまう。
私たちは普段、本当に多くの忖度と「暗黙の了解」の中で生きている。
「世間の一般常識」から外れないように一生懸命、空気を読んで、異物を排除すべく群れを作り、自分が排除されないようにしている。
そのことを、思い知らされる。

個性であったり、あるいは脳の仕組みであったり、たぶん、先天的にそういう状況把握が苦手な人は存在するのではないかと思う。現代ではいろい

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4月の関西ライブ、その1 大阪

4月の関西ライブ、その1 大阪

4月の週末は大阪から。
天井が高くて音の響きの良いお店。住道(すみのどう)にあるJUDOにて。
ちょうど一年ぶりに、桃谷のマルコハウスの店主、マルコさんとの共演です。
昼下がりに合流できるように、朝、少し早めに出発しました。
だいぶ頃合いが分かってきて、事故渋滞さえ起きなければ大体、どれくらいのスピードで走ればどれくらいで到着するか予測できるようになってきました。
安心できると気も楽です。
今年は

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そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ 文春文庫 

そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ 文春文庫 

オーディブルにて。
現実にはなかなか、あり得ないだろう夢物語のような部分もたくさんある。世の中、そんな風にはいかないだろうと言いたくなる設定もたくさんある。
でも、それでもどこか読後感が良いのは、ここに出てくる登場人物全員が、とてもマイペースで、自分を持っていて、そして惜しみなく主人公のことを大好きで、大事にしていることが伝わってくるからなのだろう。
世間一般の常識からしたら「そんなの、アリ?」と

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夜明けのはざま 町田そのこ ポプラ社

夜明けのはざま 町田そのこ ポプラ社

オーディブルにて。

自立することを選ぶ女たちへのエール。
私にはそう読めた。

今となっては古臭い、ステレオタイプな結婚への考え方。女は家にいるべきだという固定観念。そういうものを声高に批判して立ち向かう、これはそういう話ではない。逆に、長い歴史のあるしきたりに巻き取られていきそうになる、その中で感じる違和感や苦しさのようなものを一つ一つ、見て見ぬふりをせずに拾い上げて向き合っていく話ばかりだっ

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3月ライブ、つづきその2

3月ライブ、つづきその2

第四土曜の22日、久しぶりにヒコーキに乗りました。
行き先は宮崎県。
コロナ前は毎年お世話になっていた、国富町のほけだけというところにあるパークハウスです。
チャンとした塩を作っていたり、美味しい、本当に美味しいお豆腐を作っていたり。
まさに自然の恵みを味わえる場所。

イベントで顔は合わせていたものの、ゆっくり共演するのは初めての、つるZEE と、ソロでの共演は初めてのJ I N N さんとも会

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流浪の月 凪良ゆう 東京創元社

流浪の月 凪良ゆう 東京創元社

オーディブルにて。
事実と真実は違う。
リアルな描写に、何度も出てくるこのフレーズや、身近に転がっているとは少々言い難いシチュエーションにもつい納得させられてしまう。
善意の誤解や、分かってもらえないもどかしさ、諦め。
社会の一般的なことから少しでも外れた時の生きづらさのようなものが、突き刺さるような描かれ方をしていて時折、読んでいて苦しくなった。
もっと多様であることを、皆が受け入れられるように

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3月ライブ、つづき

3月ライブ、つづき

前のブログと少し日にちが前後するけれど、3月最初のライブは大阪でした。
そろそろソロでも、「いつものお店」と呼ばせてもらってもいいかな?
と思っているねいろかふぇ。
お店のある豊中までなら車で行ってもだいぶ慣れた道のりなのだけれど、今回は日帰りだったので新幹線で往復することに。
前回、終電に間に合うようライブ後に新大阪へ向かった時、(私にとっては)知らない乗り継ぎ駅を複数使いこなすという難易度の高

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月の立つ林で 青山美智子 ポプラ社

月の立つ林で 青山美智子 ポプラ社

オーディブルにて。
同じポッドキャストの配信を聴く、全く違う状況の人たちが、それぞれにそれぞれの生きづらさや悩みと向き合っていく群像劇のような体裁を取っている。
ラストにちょっとした種明かしのようなシーンが登場し、彼らの悩みが実は、根っこは同じであることが浮かび上がったような気持ちになる。

外から見えることと、実際の現実は違う。
それをどう受け入れるか、折り合いをつけていくか、答えはそれぞれに異

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レコ発ライブ

レコ発ライブ

2月の後半、最後のライブは、光栄にも岐阜県は北方にあるワタルカフェでの開催。
私がギターを始めたのは、やっぱり高田渡さんの影響が大きいので、そのゆかりの地で唄うというのは特別なことです。
しかも今回は、アルバムリリース記念を謳った、大江田信さんとの初共演企画。

音楽ライター兼、佐久間順平さんと共にフォーク・デュオ“林亭”のメンバーとしても活動をされている大江田さん。
昨年末には、note という

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推し、燃ゆ 宇佐美りん 可出文庫

推し、燃ゆ 宇佐美りん 可出文庫

オーディブルにて。あちこちで書評を目にするので現物はいかに、と開いてみた。
たしかに真に迫った表現力。
所謂「推し」と括られるようになった文化やビジネスや、ファンの立場の人々の様々な心境や関わり方や、がうまく網羅されている、気がする。思い当たることや共感できる鋭い描写も多く、ちょっと極端に思える主人公の反応も明日は我が身という気がして、その苦しみが感じられてしまうのがちょっと辛いくらい。
生きるこ

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汝、星の如く 凪良ゆう 講談社

汝、星の如く 凪良ゆう 講談社

オーディブルにて。
掛け値なしに面白かった。
運転中の暇つぶしのつもりが、続きが知りたくて、渋滞すれば良いのにと思ってしまったほど。

生きづらさと闘う、若い世代の苦しみが丁寧に、丁寧に描かれていく。島、という閉鎖的な設定は、昔ながらの人付き合いの重苦しさを自然にしているけれど、現代でも、都会でも、思い当たる同じようなことはたくさんある。たとえカタチが異なっても、ヒトはつるんでウワサをするのが好き

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不祥事 池井戸潤 講談社

不祥事 池井戸潤 講談社

漫画に使われる効果背景や吹き出しの画像が目に浮かぶような、気っぷの良い主人公の言動が、スカッとしていい。現実はそうもいかないだろうと思いつつも、せめて気晴らしに読む本の中くらい、という思いがある。
気軽で、読了感(聴了感)も良いので、ついつい次のシリーズにも手を出したくなってしまう。

嫌なヤツは非常にわかりやすく嫌なヤツに描かれていて、勧善懲悪なところも安心して聴いていられる。難しいことを考えた

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2月がニゲテしまった!

2月がニゲテしまった!

れよあれよという間に3月になってしまいました。
まずは2月中旬までのライブのご報告。

今年の2月の一番の長距離移動は、和歌山県 白浜までのドライブでした。
久しぶりの和歌山までの道のり。
富士山のふもとで寄り道しながら、ゆっくりゆっくり向かいました。
御殿場近くの道の駅で食べたソフトクリームは金太郎クンとツーショット。

関東はまだまだ寒かったけれど、南下するほどぽかぽか陽気になってホッとしまし

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仇敵 池井戸潤 講談社

仇敵 池井戸潤 講談社

思わずドラマ化するなら誰をキャスティングしようかと思い巡らせてしまった。
銀行印という設定の主人公の有能さと勇敢さはちょっと現実的ではないけれど、エンターテイメントとしてこれだけ優れていれば、そんなことは全く気にならない。
財務諸表の読み解きなどが繰り返し出てくるところは映像向きではないのかもしれないけれど、文句なしに面白かった。