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【锱铢必较】

ピンイン：zī zhū bì jiào
意味：非常にケチである様。少額のお金や小さいことでもいちいち気にする様。

『『暮らし』に対しケチると、『暮らし』も私達にケチになる』

　前からずっと欲しかった服。
　それなりにお値段もするのでなかなか思い切って手を出せず、結局いつもの安い服屋で買うことにした。
 
　結果、可もなく不可もない服を数着入手。
　なかなか着る気になれず、今もクローゼットの奥に寝かせたまま。
 
 
　一度試してみたかった、インターネットで大人気のお菓子レシピ。
　作り方を調べてみたら、材料が多い上に手間がかかると知り、作るのを諦めた。
 
　結果、今日のおやつもコンビニ菓子。
　「暇だ暇だ」とソファに寝転がりながら、無心にテレビのチャンネルを変え続ける休日を過ごす。
 
 
　行ってみたかったあの場所。
　使ってみたかったスーパーのあの高級食材。
　チャレンジしてみたかったあれやこれやのこと。
 
　なのに、なぜかいつもケチくさくなる。
 
 
　お金がもったいない。
　なのに、ついふらっと100均でいらない物をごちゃごちゃと買い込む。
　行きたくもない飲み会で払っても楽しくない飲み代を出す。
 
　時間がもったいない。
　なのに、読みたくもないタイムライン投稿を次から次へとスクロールする。
　印象に残ることもないテレビ番組を眺める、味気無くネット動画をひたすら流す。
 
　体力がもったいない。
　なのに、今日もお酒とたばこに溺れる。
　ジャンクフードを頬張り重くなった身体で、散らかり放題のゴミ屋敷でがさごそと来る日も来る日も探しものを続けている。
 
 
　こんな生活をしたいのではないのに。
　本当は、もっと好きなものに囲まれ、軽やかな心と身体で、明るい日々を過ごしたいのに。
 
　なのに、なのに。
　なのに、なぜかいつもケチくさくなる。
 
　『暮らし』に、ケチくさくなる。
 
 
　無駄遣いは良くない。それと同じぐらいに
　『暮らし』に対しケチることも、非常に良くない。
 
　「もったいない」と呟きながらケチった分、
　『暮らし』も私達に対し、「もったいない」と幸せの数をケチるからだ。
 
　妥協するように生きてしまうと、手に入れた満足感も妥協したものになってしまう。
　冒頭の可もなく不可もない安物の服のように、心というクローゼットの奥に寝かせたまま、一生ときめかないまま終わってしまう。
 
 
　服が数着しか買えなくても、全部お気に入りで揃えばいい。
　余分な買い物を減らし、しっかりお金を貯め、とびっきりの一張羅を手に入れればいい。
 
　限りある休日の時間だからこそ、色んな思い出をたくさん作ればいい。
　時には大きなチャレンジをし、盛大に失敗したって素敵な記念だと思えばいい。
 
　「面倒くさい」と思うことを片っ端からやるといい。
　タスクを小分けにしたりごほうびを用意したりしてやり遂げ、徐々に目標達成していく快感を味わえばいい。
 
 
　「もったいない」と思わないこと。
 
　大切なお金、時間、体力だからこそ、本当に欲しかったものに投資するべきだ。
 
 
　それ程、私達のお金、時間、体力には価値がある。
 
　本物の幸せと引き換えに出来る程の価値があるのだ。
 
 
　『暮らし』への投資額は大きければ大きい程良い。
 
　投資額に応じてリターンも高くなるのはもちろん、何よりも『暮らし』というこの投資商品には一切の損失が無い。
 
　完全ゼロリスク。
　その上、高利回りであるのも魅力的なところだ。

📚さあ、今日は『暮らし』にどれぐらい投資しようか？

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