マシーンぶくお

音楽がないと生きていけないと思っているが、実際は生きていける。若いつもりでいたら、初老…

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音楽がないと生きていけないと思っているが、実際は生きていける。若いつもりでいたら、初老でした。

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おいしい水。

気がつけば、 下の子とふたりで撮った写真が あまりなかったりするわけです、僕。 いけない。 それはいけないと思うわけです。 それでスマホのカメラで、 一緒に写真なんて撮ってみたりします。 ・・・良い出来。 ・・・爽やか親子。 なんて呟いてみたり。 ・・・良い思い出になった。 なんて呟いてみたり。 そんな自信に満ち溢れた写真を見て奥さんが 「あなたの顔がニヤついててむかつく。」 なんて言ったりするんですが、 それは如何なものかと思います。 日本語なら、

    • ため息の逃げ場。

      つい自分を基準に考えてしまうので、突然びっくりすることがあります。 理解出来ることもあります。 分かりあえないことが毎日あるんです。 「今朝のことなんです。」 昼休みに職場の人が言いました。 「私はバス通勤しているんです。 バスに乗り込んで出発を待っていたら、腰の曲がったおばあさんが来たんです。腰が凄く曲がっていて、まるでブーメランみたいでした。足元も力ない感じで、バスに乗れるのかなと見ていたら、たぶん全くの他人だと思うんですが、すごく太った女性が『大丈夫ですか?』っ

      • しろい魚と信号機。

        • ベイビーリッチマン。

          父親は酔うと同じレコードを何度も繰り返し聞く人でした。 当時のヒット曲でしたので、僕たち子どもも喜んで聞いたものです。 ダンシングオールナイトなんて良かったですよ。 学校で、サビのところを後ろに下がりながら歌ったものです。 東京ららばいなんて良かったのです。 少し大人の香りを感じたり。 飛んでイスタンブールで、ジタンはタバコの名前と知りました。 魅せられての優雅さや異邦人のエスニックな香り。 唇よ、熱く君を語れの、どこまでも上がっていくかのような解放感。 最

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        おいしい水。

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        • 描いたり作ったり。
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          30本
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          30本
        • 気に入ってます。その2
          30本

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          そんな華麗。

          職場のNさんが言うわけです。 「ぶくおさん、Sさんて物忘れがすごいじゃないですか?この前、聞いてるこちらが鳥肌たつくらいの忘れ方をしたんです。もう私びっくりしちゃって。そこまで忘れたら、病気レベルだと思ったんです。誰かがなんとかしてあげないとダメだとも思ったんです。 それでここからが本題です。 その鳥肌たつくらいの内容を忘れてしまったんですが、私は大丈夫でしょうか?Sさんは、なにを忘れたんでしたっけ?」 これが鳥肌たつくらいの話か。 それでこれが噂の「人の振り見て我が振

          スラッとダンス。

          今日は職場の人たちが優しかったのです。 お菓子くれたり。 「アイスが食べたい」と言ったら買ってきてくれたり。 「大丈夫ですか?」なんて声かけてくれたり。 心なしかみんなの顔が、いつもより穏やかな感じもしたんです。 仕事はいつでも忙しくて。 世の中はいつだって不安定なんです。 それでもこんな気持ちのふれあいも悪くないと思ったり。 それでさっき自宅で考えました。 よく考えてみたのです。 結論としては、さては死ぬなと思いました。 僕の寿命があまり長くないことを

          スラッとダンス。

          London 鎌倉 NEW YORK。

          「他人の悪口言うなんて、人としてダメですよね。」 そんなことを職場の人に言われたんです。 ダメ。 それはダメ。 そんな誰にもメリットないことしても、仕方ないと思うんです。 人って字は支えあって出来てるでしょ? 悪口言ってたら支えあえない。 信頼。 友情。 愛情。 そういうこと。 中学生まではそういうこと。 だけど大人は違います。 大人の価値観ってこと。 清濁併せ呑むっていうでしょ? きれいごとばかりではないんですよ、この世界は。 悪口言わないと

          London 鎌倉 NEW YORK。

          +2

          花が終わったら切り落とす。

          花が終わったら切り落とす。

          ワクワクさせてよ。

          「ぶくおさんと結婚出来た人は幸せですね。」 そんなことを職場の人に言われたのです。 世界の仕組みも知らない若造がと思いました。 世界が何で出来ているかも知らない若造めと思ったのです。 世界の9割は僕の奥さんで出来ています。 残りの1割は希望なのです。 当事者である僕の奥さんは、幸せかどうかなんて微塵も考えたことがないはず。 それどころか 「私と結婚出来て、あなたはラッキーね。だけど私はアンラッキー。」くらいは考えていそう。(実際に言われたわけではないですが。)

          ワクワクさせてよ。

          アモーレ。

          記憶が曖昧なんです。 加齢が原因かもなんですが、記憶があやふやなことが増えました。 でもたぶん先月、もしかしたら先々月。 職場の人がそっとやって来たのです。 それでそっと小さめな声で、 「年末に、私たちのグループで忘年会やろうと思うんです。良かったらぶくおさんも参加しませんか?」 なんて言うんです。 現代ではもう意味が分かりにくいとは思いましたが、これが「盆と正月がやってきた」ということだろうなと。 僕みたいなジジイを若い人たちが誘ってくれるなんて。 これって神

          暴いておやりよドルバッキー。

          夏は最高の季節だ。 あなたと会うには最高の季節だ。 汗でベタベタの体でカフェに入る。 ジンジャーエールを飲みながら 「やあやあ、冷たくて美味しいですな。」 なんて言えるのです。 なんだったらモヒート飲んじゃったり。 「やあやあ、夏はこれですな。」 そんなことを言うのです。 飲んじゃう? 一緒にモヒート飲んじゃう? たぶん人生には順番があると思いました。 もし死ぬのであれば親が先だろうなと。 子供は後から来たら良いと思うんです。 僕が死んでしまったとして、子供たちがこれまで

          暴いておやりよドルバッキー。

          本能とか。

          顔に当たる風が冷たくて、 「ああ、寒い」なんて当たり前のことを呟くのです。 全くどうもこうもない日々。 とある大学の不祥事について第三者委員会の人が、 「鯛は頭から腐ると言いますが」 そんなことを言っていたのです。 僕は全くの無学なので恥ずかしいのですが、 そんな話は知らなかったのです。 それで「腐っても鯛」を思いました。 頭から腐るし、でも鯛は鯛。 鯛の無限の可能性を感じたのです。 腐る前に食べちゃえばいいのにと思いました。 ほんとはもっと色々なことを思った

          目が覚めたらロールキャベツ。

          職場の人たちと話をしたんです。 そういうことがあるんです。 若い人たちは若いので、 現状に不満持っていたり不安を感じているようでした。 若い人は若いので、怒りの言葉を持ち合わせているのでした。 それは若い人の特権です。 怒りの言葉が喉に引っ掛かっている初老の僕は 「短気は損気だよ」 なんて言うのでした。 自分の人生で 「短気は損気」なんて口にするなんて思わなかった。 まるでお爺さんなのです。 きっとそのうち 「蓼食う虫も好き好き」 とか言い出すはず。

          目が覚めたらロールキャベツ。

          チャーミングな人生。

          娘にしても息子にしても、生まれて間もないころはモゴモゴしていたものです。 声は小さいしあまり動かない。 「動かなくてつまらないな」と思ったものです。 しばらくすると、なんだか声が大きくなったように思いました。 手のひらを閉じたり開いたりするのを、いつまでも見ていたのです。 なんだかそこからは早かったように思うんです。 笑ったり泣いたりです。 歩いたと思えば歌ったりだったのです。 気がつけば娘は大学生。 息子は中学生。 あっという間なんだと考えました。 こ

          チャーミングな人生。

          踊り子。

          中学生の息子は、今日から学校が始まったのです。 久しぶりの学校はどうだった? と尋ねたら 「友達みんなと、学校は地獄だよねと話したよ。」 そんなことを言うのです。 目をキラキラさせていて、僕もそんな地獄に行ってみたいと思ったのでした。 学校が好きではなかった僕は、そんな息子が眩しいのでした。 でしたでした。