哀情日記

僕の愛する日々を綴る

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私は、安くて古いカメラが好き。

やすい、はやい、うまい。 もはや食生活では当たり前になりつつあることばたち。 それを私はカメラに置き換えるとこうなる。 やすい:値段が手頃 はやい:性能がそこまで…

哀情日記
10か月前
130

春とそばかす

被写体だったわたしは、 カメラマンになりたいと思うようになった。 それと同時にやってくる、ぐるぐるとした考えと結果。 被写体っぽすぎるのだ、私は。 被写体っぽすぎ…

哀情日記
2か月前
17

休憩所

こんばんは。哀情日記の中の人の恵泉です。 一年前から始めたnoteもなんとなく一区切りしてしまったので 人気だったシリーズ、夏の終わりとGRの後日談でもしようかと。 ど…

哀情日記
3か月前
20

冬の寒さとモノクローム

夏の残りもの 長くて鬱陶しかった夏にだって終わりは来る。 私たちも終わった。私から終わらせたはずだ。 お互いが別の時間を過ごして、別の人を思って、この先もう会わ…

哀情日記
3か月前
13

夏の終わりとGR ③

はじめに 少し生々しい文章があるかもしれません。 ごめんなさい。 -あのあと- 帰宅するなり、彼からお礼のdmが来ていた。 「楽しかったです。ご飯までありがとね。」 …

哀情日記
7か月前
46

デジカメと2千円もって、出かけよう。

こんにちは。 皆さんは散歩(お写んぽ、スナップ)をする時どんな持ち物で出かけるのかろうか。 愛する一眼、ミラーレスカメラとレンズと…財布、携帯…それとも手ぶら、スマ…

哀情日記
9か月前
41

Portrait Biwak「Red」出展作品解説

2023年7月18日から23日まで渋谷ギャラリー・ルデコさんにて開催された、 山中夏歩さん主催のPortrait Biwak「Red」 期間中の会場内の熱気は、渋谷の暑さに負けない盛り上が…

哀情日記
9か月前
36

夏の終わりとGR②

GRⅢX。コンデジがまさかポートレートで使えるとは思ってもいなかった。 カメラマンさん(Kさん、とでも呼んでおこうか)と光と風が、私の味方をする。 前回も話した通り…

哀情日記
10か月前
23

「特別な私」を辞めてみた。

人は誰しも「特別になりたい」と思っているのではないか、 と21歳の私は考える。 私は言うまでもなく自己承認欲求のかたまりで、人の反応を伺っては一喜一憂する日々。 特…

哀情日記
10か月前
18

海とハリガネムシ

「ハリガネムシって知ってますか?、カマキリの中にいる寄生虫なんですけど」 撮影終わり、夜の海で風に吹かれながら彼女はポツポツと言い出した。 彼女は、私が去年の春…

哀情日記
1年前
19

ジャンクカメラで日常を豊かに。

ジャンクカメラって、いわゆるボロいカメラのことなのだろうか。 『ボロい』の定義なんて人それぞれなので正解は無いだろうが、 私ならもっとジャンクカメラのことを魅力…

哀情日記
1年前
47

夏の終わりとGR①

電撃が走るような撮影をしたことがあるだろうか。 被写体とカメラマンの意思が、がっちりはまる、あの感じ。 その日は、とても風が強い8月の末で、 汗ばんだTシャツがひと…

哀情日記
1年前
15

春とオールドレンズ

春だからだろうか。 最近はずっと不安定でセンチメンタルで、すぐ泣く。 感動して泣く 悔しくて泣く 悲しくて泣く 中でも最近多いのは、「足りない」自分に泣く。 私自…

哀情日記
1年前
10

あーちゃんとミモザ

「ミモザを見に行かない?」 祖母にそう持ちかけたのは、私だった。 私は現在祖母と愛犬と暮らしている。両親と仲悪いとかそういうわけではないのだけれど。 何故か、祖…

哀情日記
1年前
9

制服にさよならを

2019年の春休み。 当時17歳の私はとても学校に退屈していて、学校をサボることもしばしば。とにかく毎日に刺激が欲しかったのを覚えている。 数少ない中学生の時からの友…

哀情日記
1年前
14

冬の終わりとLeica。

はじめまして。 哀情日記の中の人、クレヅキです。 今回は私が被写体やカメラを始めたきっかけ、 そして写真を通して出会ったかけがえのない方々とのエピソードを何回かに…

哀情日記
1年前
23
私は、安くて古いカメラが好き。

私は、安くて古いカメラが好き。

やすい、はやい、うまい。
もはや食生活では当たり前になりつつあることばたち。

それを私はカメラに置き換えるとこうなる。
やすい:値段が手頃
はやい:性能がそこまで劣らない(気にならない)
うまい:良い写りをする

今回はそんなわがままを叶えてくれる、私のカメラを作例も交えてご紹介。

「何言ってんだ、新しくて性能良いものが正義に決まってんだろ!」
そう言わずに、どうか最後までお付き合いいただきた

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春とそばかす

春とそばかす

被写体だったわたしは、
カメラマンになりたいと思うようになった。

それと同時にやってくる、ぐるぐるとした考えと結果。
被写体っぽすぎるのだ、私は。

被写体っぽすぎる とは

ここで言う「被写体っぽすぎる」とは
ポーズや仕草、表情が、
素の私の表情ではなく、私「風」の被写体の表情になっている、と言うことだ。
リアリティが好きな私からすると、かなり辛い。

一度、ネットのポートレートの界隈からお休

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休憩所

休憩所

こんばんは。哀情日記の中の人の恵泉です。
一年前から始めたnoteもなんとなく一区切りしてしまったので
人気だったシリーズ、夏の終わりとGRの後日談でもしようかと。
どうぞゆっくりしていってください。

あとがき

まずは、読んでいただいたこと。
私の拙い、こんなプライベートな記事を予想以上にたくさんの方に反響をいただいていました。
「続きが気になる!」といってくださったカメラマンさんもいて、とて

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冬の寒さとモノクローム

冬の寒さとモノクローム

夏の残りもの

長くて鬱陶しかった夏にだって終わりは来る。
私たちも終わった。私から終わらせたはずだ。

お互いが別の時間を過ごして、別の人を思って、この先もう会わないんだろうなと思った。

そうでも思わないと、私は永遠に夏に取り残されちゃうから。
自分で終わらせた、夏の終わりに。

あれから、実家に帰っても口を開けば、彼の話ばかりだった。
夜ご飯に作ったものを、彼が喜んでくれたとか、
彼が最近撮

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夏の終わりとGR ③

夏の終わりとGR ③

はじめに

少し生々しい文章があるかもしれません。
ごめんなさい。

-あのあと-

帰宅するなり、彼からお礼のdmが来ていた。

「楽しかったです。ご飯までありがとね。」
その下に
「最後、ちょい寂しかったわ」
と意味深な一言。

私にはわかるのだ。なぜなら、楽しかったと言う気持ちとともに、同じような寂しさに包まれていたからだ。

「言いたいことわかりますよ」と一言返した。

-これはデートです

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デジカメと2千円もって、出かけよう。

デジカメと2千円もって、出かけよう。

こんにちは。
皆さんは散歩(お写んぽ、スナップ)をする時どんな持ち物で出かけるのかろうか。
愛する一眼、ミラーレスカメラとレンズと…財布、携帯…それとも手ぶら、スマホだろうか。

今回は日々の散歩やお写んぽ、スナップなどをして日々を楽しんでいる私の楽しみ方をご紹介。

どうぞ最後までお付き合いいただきたい。

◎私の散歩の持ち物私の散歩の持ち物、それは
・コンデジ(今回はcanonIXY)
・20

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Portrait Biwak「Red」出展作品解説

Portrait Biwak「Red」出展作品解説

2023年7月18日から23日まで渋谷ギャラリー・ルデコさんにて開催された、
山中夏歩さん主催のPortrait Biwak「Red」
期間中の会場内の熱気は、渋谷の暑さに負けない盛り上がり。

今回はカメラマンとして作品を出展したので、撮影裏話などを語っていこうと思う。
どうぞ最後までお付き合いいただきたい。

作品 「WIREWORM」まずは作品をご覧いただきたい。

モデルは「彼女」しか考え

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夏の終わりとGR②

夏の終わりとGR②

GRⅢX。コンデジがまさかポートレートで使えるとは思ってもいなかった。

カメラマンさん(Kさん、とでも呼んでおこうか)と光と風が、私の味方をする。

前回も話した通り、ガチっとくる撮影というのは心に満足感を与えると同時に、水泳の後のような、心地の良い疲労感に見舞われる。
ドキドキさえもする。

お互い、良い撮影ができたのだろう。撮影後ご飯をご一緒した。

居酒屋で、自分たちの生い立ちや写真に対す

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「特別な私」を辞めてみた。

「特別な私」を辞めてみた。

人は誰しも「特別になりたい」と思っているのではないか、
と21歳の私は考える。

私は言うまでもなく自己承認欲求のかたまりで、人の反応を伺っては一喜一憂する日々。
特別な私にならないといけない!と考えるがあまりにある日ぷつん。と糸が切れた。

「全部やめよう、やり直そう」
「やる気が出るまで一旦SNSでの活動をやめてみよう」
そう言い聞かせてネットの世界から数週間だけ離れた。

その数週間で変化が

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海とハリガネムシ

海とハリガネムシ

「ハリガネムシって知ってますか?、カマキリの中にいる寄生虫なんですけど」

撮影終わり、夜の海で風に吹かれながら彼女はポツポツと言い出した。

彼女は、私が去年の春から撮り続けている被写体で私の表現活動にはなくてはならない方のひとり。
彼女が、海に行きたいと言ったので大磯まで行って撮影していた。

彼女は時々、面白いことを言うのだ。
興味深いというかなんというか。

で、今回はハリガネムシ。

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ジャンクカメラで日常を豊かに。

ジャンクカメラで日常を豊かに。

ジャンクカメラって、いわゆるボロいカメラのことなのだろうか。

『ボロい』の定義なんて人それぞれなので正解は無いだろうが、
私ならもっとジャンクカメラのことを魅力的に伝えるだろう。

駆け込んだ先はみんな大好きハードオフ。
CanonのIXYが5,000円ちょいで売られていたので購入。なんて可愛いんだ。

今回は、このIXYを1ヶ月ほど使ってみた感想を綴ろう。
どうぞ最後までお付き合いいただきたい

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夏の終わりとGR①

夏の終わりとGR①

電撃が走るような撮影をしたことがあるだろうか。
被写体とカメラマンの意思が、がっちりはまる、あの感じ。

その日は、とても風が強い8月の末で、
汗ばんだTシャツがひと吹きで乾いてしまいそうだった。

久々にとあるカメラマンさんと作品撮りが出来ることになっていて、そのあとご飯も約束していた。

正直なところ、何を話したら良いか分からず、さらに体もそこまで調子が良くなかったため断ろうかと迷っていたくら

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春とオールドレンズ

春とオールドレンズ

春だからだろうか。
最近はずっと不安定でセンチメンタルで、すぐ泣く。

感動して泣く
悔しくて泣く
悲しくて泣く

中でも最近多いのは、「足りない」自分に泣く。

私自身は法的には大人、見た目はほどほど。
特別可愛いわけでもないし、富も名声もない。
でも周りには愛されていて、恵まれている実感がある。

それだけ聞くと十分幸せなのではと思う人がほとんど、というか満場一致なのではないか。

けれどどう

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あーちゃんとミモザ

あーちゃんとミモザ

「ミモザを見に行かない?」
祖母にそう持ちかけたのは、私だった。

私は現在祖母と愛犬と暮らしている。両親と仲悪いとかそういうわけではないのだけれど。

何故か、祖母と愛犬と暮らしている。

うーん、なんだか祖母というと堅苦しいので、
普段の呼び名で呼ばせてもらおう

その祖母ことあーちゃんは数年前に旦那である私のおじいちゃんを病気で亡くしている。

だからというわけではないが、私が休みの日はなる

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制服にさよならを

制服にさよならを

2019年の春休み。

当時17歳の私はとても学校に退屈していて、学校をサボることもしばしば。とにかく毎日に刺激が欲しかったのを覚えている。

数少ない中学生の時からの友達がテンション高めに電話をかけてきた。
「お台場で被写体さんの自主企画があるんだけど一緒に行かない!?」

は…?ヒシャタイ?ジシュキカク…?

私にはわからない言葉ばかりだった。

よく聞くと、自分らと同い年くらいの、被写体の女

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冬の終わりとLeica。

冬の終わりとLeica。

はじめまして。
哀情日記の中の人、クレヅキです。

今回は私が被写体やカメラを始めたきっかけ、
そして写真を通して出会ったかけがえのない方々とのエピソードを何回かに分けて綴れたらと思います。

私の過去の細かい話って、とても大切で繊細で、
なんだかTwitterなどのSNSで呟くのは違う様な気がしたのです。

中でも今日は、とびきりに好きなエピソードを。

その日は春がすぐ近くまできてるような、で

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